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がんのステージってなに?ステージの分類や生存率について

がんのステージってなに?ステージの分類や生存率について

がんは「ステージ」とよばれるもので区別されています。
聞いたことがある方も多いと思いますが、どのような基準でステージが決められているのかご存知でしょうか?
今回は、がんのステージの分類や その決め方、各ステージの生存率などについて解説します。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

詳しいプロフィールはこちら

がんのステージとは

がんは、ステージ0~Ⅳ期の5段階に分けられています。各ステージはTNM分類とよばれる分類法で分けられ、医師が判断します。
そして、このステージをもとに手術をするのか、化学療法をするのかなどの治療法の決定を行います。

0期
がんが発生した場所の浅いところでとどまっている状態。
転移もしていないし、大きさも小さく極めて早期のがん。

Ⅰ期
がんの大きさは小さめ、もしくは浅いところにある状態。
転移もない。

Ⅱ期
がんの大きさは小さめ、もしくは浅いところにある状態だが、転移している。
あるいは、癌の大きさはやや大きめ、もしくはやや深めだが、転移はしていない。

Ⅲ期
がんの大きさは大きい、もしくは深いところにあり、転移もある。あるいは、がんが発生している場所で進行している、リンパ節への転移がある程度広がっている状態。

>>ステージ3のがんとは?症状や具体的な治療法について

Ⅳ期
ほかの臓器への転移がある。

>>ステージ4のがんとは?症状や具体的な治療法について

ステージを判断するタイミングは2回あります。
1回目は初診時などに行った検査画像をもとに、画像診断で行われます。
その後手術をした場合は、切り取った組織を用いて病理診断が行われます。

病理診断は、術後の治療方針を決める際にとても大切なことで、これによって追加の治療が必要かどうかが決められます。

ステージ別の5年生存率

つぎにがんのステージ別の5年生存率を見ていきましょう。
「5年生存率」とは、がんと診断された患者さんのなかで、診断から5年後に生存が確認できた割合のことです。

がんができる場所によって差はありますが、すべてのがんで割合を計算したときに、5年生存すると、その後がんで亡くなる可能性が低いことから、5年生存率を「がんが治る可能性」として考えることが多いです。

ですが、5年生存したからといって、かならず完治するというわけではなく、再発したり違う臓器にがんができたりということもあるので、5年生存率だけを鵜呑みにするのはあまりおすすめしません。

また5年生存率は、あくまで統計値ですので、患者さん個人の生存率を表す値ではないということも理解しておきましょう。

以下に各がんの5年生存率をまとめました。
どのがんにもいえますが、Ⅰ期で早期発見できれば5年生存率も高く、Ⅳ期に近づくにつれて生存率が下がっていきます。

Ⅰ期 Ⅱ期 Ⅲ期 Ⅳ期
胃がん 約65% 約51% 約21% 約5%
大腸がん 約91% 約84% 約70% 約18%
乳がん 約89% 約78% 約55% 約25%
食道がん 約75% 約58% 約35% 約15%
肺がん 約75% 約60% 約40% 約36%
肝臓がん 約57% 約38% 約15% 約4%

※1 がん情報サービス.院内がん登録5年生存率集計結果(2012-13年診断例)

がんの生存率、および5年生存率(5年相対生存率)については以下の記事でも詳しく解説しています。

日本におけるがん生存率の現状や、がんの種類別の生存率もまとめているので併せてご覧ください。
>>がんの生存率について

がんの治療法

がんの治療法
がんには主な治療法が大きく分けて3つあります。それぞれメリットデメリットがあるので、詳しく解説します。

なお、がんの治療法については以下の記事でもまとめているので、併せて参考にしてください。
>>がんとはどのような病気なのか?その正体と治療法についてご紹介

手術で取り除く

医師が手術でがんを取りきれる、もしくは手術が最良と判断した場合は、手術が積極的におこなわれます。
手術療法のメリットはがんの病巣が一気に切除できることと、検査ではわからないごく小さな転移がなければ完治する可能性が高いことです。

ただ、手術したらかといって完治するわけではないことも事実で、術後のダメージもありますし、年齢を重ねていたり合併症があったりすると、手術は難しくなります。

抗がん剤などの化学療法

手術と併せておこなわれることの多い治療法です。

>>がん化学療法について|使われ方や種類についてご紹介

抗がん剤は、がん細胞を死滅させたり、増殖を抑えたりする働きが期待できます。
血液を通して全身を巡るため、患者さんに合えば小さな転移にも効果があります。

一方で、一般的には正常な細胞と区別なくがん細胞も攻撃するものが多く、肝臓・腎臓・造血器官等への障害や、脱毛・倦怠感・しびれ感・吐き気などの強い副作用があることが特徴です。

>>抗がん剤の副作用について

また何クールかの長期間の治療が必要です。
つらい副作用がある治療を長期間続けることは、精神面でも患者さんの体力を奪っていく可能性があります。

放射線療法

放射線治療とは、人工的に作り出したX線や電子線、陽子線などの放射線を用いてがん治療を行う局所治療のことを指します。※2
癌細胞に放射線を当てることでDNAを損傷させ、癌細胞を死滅させます。
従来の外科手術と異なり、臓器などを摘出する必要性がありません。

放射線療法は、治療内容や臓器によっては副作用が発生する可能性があります。※3 ※4
また、症状が発生する時期については、治療中に発生するものから数年後に発生するケースまで様々です。
放射線治療を行う際には、担当医の方に事前に考えられるリスクや副作用について相談するようにしましょう。

※2 放射線治療センター.放射線治療とは
※3 がん情報サービス.放射線治療の実際
※4 がん研有明病院.がんに関する情報:放射線治療

がん治療に有効だと考えられている成分「フコイダン」とは?

がんの治療に効果がある成分として、海藻類から抽出することができるフコイダンが注目されています。
フコイダンは、がん細胞を弱らせて自滅させる効果(アポトーシス作用)が期待できます。

アポトーシス作用以外に、免疫機能の活性化する作用や癌細胞の血管新生を抑制する作用も持っており、これらもまたがん治療によい影響を与えるフコイダンならではの作用です。

フコイダンが持つ3つの抗癌作用について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
>>フコイダンはがんに作用する?フコイダン療法と低分子・中分子・高分子の違い

また、100%天然成分なので副作用がなく、現在がん治療をしている患者さんの負担が増えることなく始められるということで注目されています。

また、がんへの作用以外にも以下のような報告がされており、積極的に摂取したい成分の一つです。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

>>フコイダンについてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。

>>中分子フコイダン療法による臨床報告はこちら
フコイダンラボ.臨床例①:ステージⅣの肺がんの脳転移(58歳⼥性)
フコイダンラボ.臨床例②:ステージⅢCの卵巣がんの腹膜播種(62歳女性)
フコイダンラボ.臨床例③:ステージⅢCの肺がんの遠隔リンパ節転移(69歳男性)
フコイダンラボ.臨床例④:ステージⅠの皮膚がん(95歳女性)
フコイダンラボ.臨床例⑤:ステージⅢBの肺がんの再発と頸部リンパ節転移(72歳女性)
フコイダンラボ.臨床例⑥:ステージⅢBの胃がんの再発(80歳男性)

まとめ

がんのステージは、さまざまな基準によって決められています。
自分は今、どのステージなのか、自分の体はどのような状態なのかをきちんと理解することは、今後のよりよい治療の選択につながります。
言われたとおりに治療をおこなうのではなく、自分の意志をきちんと医師に伝え、自分で納得のいく治療法を見つけましょう。

また、がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、そのなかでも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

>>中分子フコイダンとは?

中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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