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ステージ4のがんとは?症状や具体的な治療法について

ステージ4のがんとは、がんが最も進行した段階を指します。

ステージ4のがんに共通した症状はありませんが、部位によってさまざまな症状が出てくる可能性があります。

具体的な症状、そして治療法について詳しく解説します。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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がんのステージ4とは?

がんのステージ(病期)判定は、がんの大きさ(広がり)、リンパ節への転移の有無、および他の臓器への転移、という3つの要素を組み合わせておこなわれます。

>>がんのステージってなに?ステージの分類や生存率について
>>がんの転移とは?

ステージ4(ステージIV)とは、がんが最初にできた部位(原発巣:げんぱつそう)から他の離れた臓器やリンパ節、あるいは、腹膜に転移している状態で、最も進行した段階です。

ただし、ステージ4のなかでも進行具合に差があります。たとえば、ある臓器の1カ所に小さな転移がある場合と、体のあちこちに10カ所以上の転移がある場合、どちらもステージ4になります。したがって、ステージ4といえども、がんの種類、転移の状態などによって治療法や治療成績(予後)が変わってくる可能性があります。

なお、以下の記事ではステージ4の一段階前であるステージ3について解説しています。併せてご覧ください。
>>ステージ3のがんとは?症状や具体的な治療法について

がんステージ4の症状

がんのステージ4に特徴的な症状はありません。がんの部位によって様々な症状がでてくる可能性があります。しかし、がんの症状のうち、ステージ4の可能性が高いものはあります。症状がきっかけで診断されたがん患者さん約8千人について、がんのステージについて調査した研究(Lancet Oncol. 2020 Jan;21(1):73-79.)によると、ステージ4であった割合が高かったものには、首のしこり(80%がステージ4)、胸の痛み(62%)、背中の痛み(61%)、呼吸困難感(56%)、そして、肺炎などの呼吸器感染症(56%)でした。こういった症状は、ステージ4のがんの可能性があるため、注意が必要です。

がんステージ4の治療法

がんステージ4の治療法
ステージ4のがんに対しては、可能な治療法が限られていましたが、最近では治療の選択肢が増えてきました。

ステージ4のがん(転移性がん)に対する治療は、大きく分けて、全身療法と局所療法があります。患者さんのがんの種類や広がりにもよりますが、全身療法だけおこなう場合、局所療法だけおこなう場合、そして、全身療法と局所療法を併用する場合があります。同時に、つらい症状を和らげる治療(緩和ケア)もおこなわれます。

>>緩和ケアとは?どこで受けられるかなど解説

全身療法とは、点滴や内服薬で全身のがんをたたく方法です。できるだけ長く、がんが進行しないようにすることが目的です。全身療法には、抗がん剤、分子標的薬、ホルモン剤、免疫チェックポイント阻害薬などがあります。

最近では、がん遺伝子パネル検査によって特定の遺伝子異常が見つかった場合には、対応する分子標的薬による治療が可能となってきました。また、免疫チェックポイント阻害薬の適応が拡大しており、従来では治療法のなかったステージ4のがん患者さんにも使えるようになってきました。

一方、局所療法は、がんの原発巣や転移した部位に対する治療のことです。これには、手術による切除、放射線、ラジオ波焼灼などがあります。転移があっても、症状緩和や生活の質を高めるために原発巣だけを切除することもあります。また、がんの転移に対して手術を含め局所療法をおこなうかどうかは、原発がんの種類、転移の個数や部位、大きさなどによって判断されます。

小数転移(オリゴメタ)とは?

以前は、1つでも遠隔転移があれば、がんはすでに全身に広がっていると考えられていました(全身転移説)。この場合、たとえ転移したところを切除しても、次から次に新しい転移がでてくるので、意味がない(つまり長期生存が望めない)という考え方が主流でした。

ところが、転移があっても全身に広がらずに、少ない数のままとどまっている症例があることがわかり、小数転移(オリゴメタスターシス、あるいはオリゴメタ)という新しい概念が普及してきました。この場合は、転移があっても、手術による切除あるいは放射線などによる局所治療によって、がんが完治する可能性がでてくるということになります。実際に、オリゴメタの切除や放射線治療によって、長期に生存した症例も報告されています。

がんのステージ4でも手術可能に?

がんのステージ4に対しては、(一部のがんを除き)根治を目指した外科的切除は適応になりません。ところが、最近ではより効果の高い抗がん剤が導入され、がんの転移が消えたり、がんが縮小して周囲の臓器から離れて、結果的に切除手術が可能となる症例がでてきました。

このように、当初は切除手術が不可能だったものが、可能になって行う手術をコンバージョン手術といいます。つまり、もともとは根治手術の予定でなかったのが、方針を転換(コンバージョン)して手術を行うという意味です。がんが完全に切除できれば、さらなる生存期間の延長が期待できます。

まとめ

がんのステージ4とは、がんが最初にできた部位から他の離れた臓器やリンパ節、あるいは、腹膜に転移している状態です。ステージ4のがんに対する治療は、全身療法(抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など)と局所療法(手術や放射線など)があります。ステージ4の予後は不良ですが、新しい治療法の導入によって生存期間の延長が期待されています。

がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、そのなかでも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

>>中分子フコイダンとは?

海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

>>フコイダンについてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。
>>フコイダンの効果・作用についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。

中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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