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がんは遺伝するか?リスクや検査方法について

2人に1人はがんになる時代、自分ががんになりやすいのかどうか気になる方は多いでしょう。「うちはがん家系だから」という言い方をするように、がんには遺伝の要因も関わっていることがわかっています。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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「がん家系」はすべてに当てはまる?

がんに遺伝の要素はありますが、すべての種類のがんに当てはまるわけではありません。

がんが遺伝する仕組み

がん細胞は、日々体の中でできては消えてを繰り返していますが、基本的には増えません。がんができる仕組みの1つとして、「がん抑制遺伝子」の関与を紹介します。
遺伝子には「がん抑制遺伝子」というブレーキが備わっており、DNAに小さなミスが蓄積した細胞、がん細胞などの不要な細胞を排除しているため、がん細胞はなかなか体で増えることができないのです。
しかし、がん抑制遺伝子が機能しないように変異した遺伝子を親から受け継いでしまうことがあります。がん抑制遺伝子は、母親と父親から1つずつ受け継ぐものです。片方に変異があるだけならがん化にブレーキをかけることができますが、何かの影響を受けてもう片方のがん抑制遺伝子にも変異がおこると、がんになってしまいます。
変異のあるがん抑制遺伝子を受け継いでいると、全く受け継いでいない人よりもがん化しやすいのです。

遺伝が関わるがんの種類は?

遺伝の影響が明らかになっているがんは、実はそれほど多くありません。
親族にがんの方が多いという家系もありますが、必ずしも遺伝が関係しているわけではなく、「家族性集積」と呼ばれます。遺伝が関係している可能性があるのは、特定の種類のがんの方が多い・若くしてがんになる方がいる・何回もがんになる方がいるなどの特徴を持つ家系です。

乳がん、卵巣がんのうち、10%ほどが遺伝によって生じます。遺伝子の一部に、「乳がん/卵巣がんになりやすくなる変化」が起きる影響です。比較的若いうちにがんを発症することが多く、抗がん剤の効きにくいタイプもみられます。

家族性大腸ポリポーシスは、放っておくとほぼ100%の確率で大腸がんに変わる、大腸にポリープがたくさんできる病気です。親の片方が家族性大腸ポリポーシスの場合、50%の確率で子どもに遺伝します。

遺伝とは違いますが、最近では、子宮頸がんが胎児に移行する可能性があるという報告も。お母さんの子宮頸がんの細胞は羊水中に浮かんでおり、胎児がそれを飲み込むことで肺がんや胃がんを生じたと考えられています。
子宮頸がんの検診は自治体の補助が受けられますので、定期的に受けておきましょう。

がんの遺伝リスクを調べたい

がんの遺伝リスクを調べたい

「家族や親戚に乳がんが多いから自分も調べたいな」など、遺伝リスクを知っておきたい方もいるでしょう。遺伝子の検査について解説します。

遺伝学的検査とは

遺伝学的検査では、遺伝子に何か病気に関わるような変異が起きていないかどうかを調べることができます。卵巣がんになりやすい、など将来の病気のリスクがわかる検査です。
基本的に自費でおこなう検査になるため、医療機関によって費用はまちまちで、数万円〜数十万円とばらつきがあります。また、どこでも受けられる検査ではなく、専門の病院を受診しなくてはなりません。

遺伝学的検査はやった方がいいの?

遺伝学的検査を受けるメリットは、がんになるリスクを知っていれば検診を受けるなどして早期発見に繋げられること、お子さんに病的変異が遺伝しているかどうかを知っておけることなどがあげられます。
デメリットとしては、「がんになる可能性があるんだ」と気持ちが塞いでしまう可能性があることです。また、自分は結果を知りたいと思っていても、親戚やお子さんは知りたくないと思っているかもしれません。遺伝学的検査は、個人の情報であると同時に、家系にかかわる情報でもあります。検査を受ける場合には、将来の揉め事など、あらゆるリスクを考えておかなくてはなりません。
こうした内容は、遺伝子検査を受ける前に、専門の遺伝子カウンセラーからしっかりと説明されます。もし遺伝学的検査を受けたいと思われた方は、「遺伝子外来」などと検索してみてください。

まとめ

一部のがんには、遺伝の影響があるとわかっています。
がんが遺伝する原因にはいくつかありますが、変異した遺伝子を親から受け継ぐことで、がん細胞ができやすい体質になることが大きいです。
遺伝学的検査をおこなうことで、自分が将来がんになる可能性があるかどうか調べることができます。メリットもデメリットもあり、検査を受けるかどうかは慎重に考える必要がありますが、興味のある方は一度カウンセリングを受けてみてもよいでしょう。

がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

>>フコイダンについてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。

中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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