1. コラムTOP
  2. がん
  3. 子宮体がんとは?子宮がんについても解説
がん

子宮体がんとは?子宮がんについても解説

子宮がんは子宮に発生する悪性腫瘍ですが、その中でも子宮の奥の部分(子宮体部)にできる「子宮体がん」、子宮の入り口(子宮頸部)にできる「子宮頸がん」と、分類されます。
今回はそれぞれの子宮がんについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

詳しいプロフィールはこちら

子宮体がんとは

はじめに子宮体がんについて解説します。子宮体がんとは子宮体部から発生したがんをいいます。子宮体がんは、大多数が子宮体部内腔を覆う「子宮内膜」から発生することから、「子宮内膜がん」とも呼ばれます。

子宮体がんは40歳後半から増加し、50歳代から60歳代で最も患者数が多くなっています。最近、日本の成人女性に増えてきているがんのひとつです。

子宮体がんは、エストロゲン(卵胞ホルモン)という女性ホルモンが過剰に分泌されることが最大の原因と考えられています。エストロゲンには子宮内膜の発育を促す作用があり、子宮内膜増殖症という前段階を経て子宮体がんが発生すると考えられています。

子宮体がんは、初期のものであれば生存率は良好です。一方、進行がん症例の予後は極めて不良です。実際に、がんが限局している場合の5年生存率は95%を超えますが、遠隔転移を認める場合にはおよそ20%と低くなります。※1
したがって、子宮体がんも他のがんと同様に、早期に発見、治療することがとても大切です。

子宮体がんの危険因子として、妊娠・出産歴がない(または少ない)人、閉経が遅い人、女性ホルモンの異常(月経不順、不妊症など)、肥満、高血圧、糖尿病、(エストロゲンだけの)ホルモン療法を受けている人があります。※2

子宮体がんは、初期にはめだった症状はありません。進行するにしたがって、不正性器出血、帯下(おりもの)異常(褐色のもの)、下腹部の痛み、腰の痛みなどの症状がでてきます。これらの症状がある場合には、早めに婦人科を受診しましょう。※2

また、一般に子宮がん検診という場合は子宮頸がん検診を指し、子宮体がん検診は含まれないことが多いことから、注意が必要です。子宮体がんの検診では、一般的に子宮内膜細胞診を行いますが、これは子宮口から細い器具を挿入し細胞を採取する検査です。

子宮頸がんとは

子宮頸がんは、子宮の入り口の子宮頸部と呼ばれる部分から発生します。子宮頸がんは子宮がんのうち約7割程度を占めます。最近では、20~30歳代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークとなっています。※1 ※2

子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因で発生することが知られています。HPVは性的接触によって感染するありふれたウイルスで、性交渉の経験がある女性の80%以上が、50歳までに感染を経験するといわれています。HPVに感染しても子宮頸がんを発症するとはかぎりませんが、一部の人ではHPV感染が長期間持続します。このうち自然治癒しない一部の人は異形成とよばれる前がん病変を経て、数年以上をかけて子宮頸がんに進行します。

子宮頸がんの組織型(がんになった細胞の種類)は、扁平上皮がんと腺がんに大きく分類されます。一般的には、扁平上皮がんよりも腺がんのほうが転移や再発が多く、予後も悪い傾向があります。※1 ※2

子宮頸がんは通常、早期にはほとんど自覚症状がありませんが進行するに従って、性交時出血、帯下(おりもの)の異常(茶色のものや、悪臭をともなうもの)、不正性器出血、下腹部の痛み、腰の痛みなどの症状がでてきます。

検診などの子宮頸部の細胞診検査の結果、異形成(前がん病変)やがんの疑いがある場合には、子宮頸部の組織を採取し、顕微鏡で検査する病理組織検査を行います。これによって、異形成や上皮内がん(上皮内にとどまっているがん)あるいは浸潤がん(周囲の組織にしみ込むがん)であるかの診断を行います。

子宮頸がん(浸潤がん)と診断されたら、次に内診や画像検査(CT・MRI検査、PET検査など)を行い、がんの広がりやリンパ節、遠くの臓器への転移の有無を調べます。これらの結果に基づき、がんの進行期を決定します。

子宮頸がんは早期に発見すれば比較的治療しやすく予後のよいがんですが、進行すると治療が難しいことから、早期発見が重要といえます。気になる症状がある場合には、速やかに婦人科を受診しましょう。

また、20歳以上の女性では、2年に1回、細胞診による子宮頸がん検診の受診が推奨されています。定期的に検診を受ければ、がんになる前の異形成の段階で見つけることが可能です。子宮頸がんは、子宮の入り口である外子宮口あたりに発生することが多いので、婦人科の検査で発見されやすいがんといえます。

子宮頸がん検診では、子宮の入り口付近の頸部をブラシなどで擦って細胞を集め、顕微鏡でがん細胞や前がん病変の細胞を見つける細胞診検査を行います。出血などの症状がなくても、20歳を過ぎたら、2年に1回の子宮頸がんの検診を受けましょう。またHPVワクチンを接種した方も子宮頸がん検診をうけることが奨められています。

まとめ

子宮がんは、子宮に発生する悪性腫瘍の総称で、子宮の入り口(子宮頸部)にできる「子宮頸がん」と、子宮の奥の部分(子宮体部)にできる「子宮体がん」に分類されます。20歳以上の女性では、2年に1回、細胞診による子宮頸がん検診の受診が推奨されています。子宮体がんは、初期にはめだった症状はありませんが、進行するにしたがって、不正性器出血、帯下(おりもの)異常(褐色のもの)などの症状がでてきますので、これらの症状がある場合には、早めに婦人科を受診しましょう。

参考サイト
※1 日本産科婦人科学会ホームページ
※2 がん情報サービス

がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

>>フコイダンについてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。

中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

1

この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

おすすめの関連記事

スマホ用のフローティングバナー