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肺がんとは?その原因と治療法について

肺がんとは?その原因と治療法について

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

【書籍】
アンチエイジングの仕組み(扶桑社)
炭酸美肌術(幻冬舎)
ミトコンドリア不老術
(幻冬舎)
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(現代書林)
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肺がんはどんな病気?

肺がんの原因

原因の約70%は喫煙です。
喫煙者は、非喫煙者に比べて男性は4.4倍、女性で2.8倍も肺がんになる確率が高くなることがわかっています。※1
その他には放射線、アスベスト(石綿)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの肺の病気も肺がんのリスクです。

※1 日本肺癌学会肺癌診療ガイドライン-総論

肺がんは患者数が多い

肺がんは年間8万人が罹患し、7万人が亡くなる非常に患者数の多いがんです。
日本で最も死亡数が多いがんでもあります。※2

※2 がん情報サービス-がん統計予測

一番の予防は禁煙で、がんとわかってからでも禁煙した方が良いでしょう。
禁煙をはじめるのに、遅いということは全くありません。
タバコを続けることで、再発や転移、新たながん発生の原因になってしまいます。

また、予後(病気の経過)の悪化にも関係します。
がんと診断された方と同居している喫煙者の方も、禁煙を検討してみてください。

また、肺がん以外のがんのリスクも下げるには、喫煙習慣だけではなく食事や運動など、生活習慣の改善も大切です。

以下の記事ではがんの予防方法を解説しています。あわせてご覧ください。
>>がん対策は自分でできる?早期発見するためには?

肺がんの種類

肺がんは、肺がんの種類や遺伝子検査の結果によって効果の出る抗がん剤が変わります。
また、出やすい症状も少しだけ違います。

気管支が肺に入る入り口部分のことを肺門(はいもん)、左右の肺の本体部分を肺野(はいや)と言い、肺全体を包む膜が胸膜(きょうまく)です。

小細胞がん

小細胞がんは肺がんの10〜15%ほどで、肺のどこにでも発生する可能性があり、増殖が早く転移しやすいのが特徴です。※3
肺がんの中でも特に喫煙との関係性が強いと言われています。
放射線治療が効果的です。神経内分泌腫瘍の一つでもあります。

非小細胞肺がん

扁平上皮がん、腺がん、大細胞がんの3種類に分けられます。
非小細胞がんは、がんの遺伝子検査の結果によって使う抗がん剤を変えていくため、治療方針がとても複雑です。もし、同じ病気の人と知り合った時に全く違う治療をしていたとしても、心配はありません。

扁平上皮がんは肺がんの25〜30%ほどで、肺門の部分にできるがんです。扁平上皮というのは臓器の表面にある細胞のことで、表面にがんができることで血痰や咳の症状が多くなると言われています。※3

腺がんは、肺がんの50〜60%を占める非常に頻度の高いものです。女性の肺がんで多い、症状が出にくいなどの特徴があります。
気管支の先に小さくたくさん発生し、増殖していきます。早く転移してしまう方もいれば手術で治癒する方もいたりと、一概に特徴を定めにくい肺がんです。※3

大細胞がんは肺がんの5%ほどで頻度は少ないです。
非小細胞がんの中で。扁平上皮がんでも腺がんでもないものを指します。
比較的進行が早く、治療も難しいものです。

※3 国立がん研究センターがん情報サービス.肺がんについて

肺がんの診断方法

何かのきっかけで胸のレントゲンを撮影したり人間ドックを受けたりして、肺の異常を指摘されるところから肺がんの検査が始まることが多いです。
レントゲンで影が見つかった場合、CTやMRIなどで、その影の具体的な大きさや良性悪性の判断を行います。
また、血液検査では、腫瘍マーカーというがんの存在を示す因子を調べることができます。

先ほど説明した肺がんの種類を調べるためには、”生検(せいけん)”といって、実際にがん細胞を少し採取して遺伝子などを調べる検査を行います。これを行うことで使用する抗がん剤の種類を決めることができ、いよいよ治療となるのです。

肺がんの経過と転移

肺がんの経過と転移
肺がんの経過で多い症状や対処法についてご紹介します。

呼吸の苦しさや咳

肺がん患者さんだけに生じるものではありませんが、病気の進行に伴い、呼吸の苦しさや咳が気になるようになることが多いです。
呼吸苦の原因としては、がんそのものや治療の影響、胸水の影響など様々考えられます。
効果がなければ対処法を変えることも大切です。

上半身を起こすことや室温の調整などで改善する場合もあれば、酸素の吸入が有効な場合、胸水を抜くことで楽になる場合、医療用の麻薬が呼吸を楽にしてくれる場合など様々な対処法があるので、医師や看護師、薬剤師などに相談してみましょう。

転移が多いのは脳や骨

がんは、血液やリンパ液に乗って他の臓器にうつることがあり、これを転移と呼びます。
脳に転移した場合は、がんによる脳の圧迫で頭痛や痙攣を起こしたり、転移の部位によっては脳の機能が障害され、性格が少し変わってしまったりすることがあります。圧を下げるために薬を飲んだり、放射線治療を行ったりして症状を抑えます。

骨の転移は肋骨や背骨に生じることが多いです。
転移した部位は骨が弱くなっているので、ちょっとした衝撃や重さで骨折してしまうこともあり、生活に注意が必要となります。

骨折すると痛みが出るため、痛み止めを使うほか、場合によっては放射線治療も有効です。

骨折部位を動かしたり、力がかかってしまったりするのを防ぐために、コルセットを作ることもあります。
転移した部位によって症状は異なりますが、状態に合わせて対応を変えていかなくてはなりません。
症状をきちんと主治医や看護師などの医療スタッフに伝えることが大切です。

がんの転移に関して、以下の記事では検査方法や治療方法をまとめています。あわせてご覧ください。
>>がんの転移とは?

>>中分子フコイダンを用いた「肺がん治療」の臨床報告はこちら
フコイダンラボ.臨床例①:ステージⅣの肺がんの脳転移(58歳⼥性)
フコイダンラボ.臨床例③:ステージⅢCの肺がんの遠隔リンパ節転移(69歳男性)
フコイダンラボ.臨床例⑤:ステージⅢBの肺がんの再発と頸部リンパ節転移(72歳女性)

まとめ

肺がんは、タバコが大きな原因ということもあり、本人や周りの方が自分を責めてしまいやすいがんでもあります。
病状の進行によってどのような経過を辿ることが多いのか知っておくことで心構えができますし、タバコをやめるきっかけになるかもしれません。

参考文献
 日本呼吸器学会.肺がん疫学データ
 日本肺癌学会.肺癌診療ガイドライン2020

また、がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

>>中分子フコイダンとは?

海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

フコイダンの種類や成分をもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>フコイダンとは何か?種類や成分と健康への影響について解説

フコイダンの作用をもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>健康食品として注目されるフコイダンとは?

中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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