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がん化学療法について|使われ方や種類についてご紹介

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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がんの化学療法とは?

薬を使ったがんの治療を「薬物療法」といいます。
薬物療法で使う薬には、細胞障害性抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤、ホルモン剤など様々な種類がありますが、このうち、細胞障害性抗がん薬(いわゆる抗がん剤)を使う治療のことを、「がん化学療法」あるいは「化学療法」といいます。

抗がん剤は、内服(飲み薬)あるいは注射、点滴(静脈内)で投与され、血液の流れに乗って全身をめぐり、全身のがん細胞に対して効果を発揮します。
静脈内に投与する場合には、腕の静脈など細い静脈(末梢静脈)から投与する場合と、皮膚の下に埋め込む医療器機(CVポート)を使って、首などにある太い静脈(中心静脈)へ投与する方法があります。

肝臓がんに対しては、肝臓の動脈(肝動脈)に直接抗がん剤を投与する治療(肝動注化学療法)が行われることもあります。
また、がんの種類や部位によっては、抗がん剤を腹腔内(お腹のなか)や胸腔内(肺の外側の空間)に直接投与することも行われています。

どういうがんに使われるか?

がん化学療法は、ほぼ全ての種類のがん(血液のがん、および固形がん)に対して行われる治療です。固形がんの場合、転移などがあって手術が適応とならない進行がん、あるいは、がんが再発した場合に行われます。
また、手術の前後に、再発のリスクを減らすために追加の治療として行われることもあります(補助化学療法といいます)。

血液がんの場合、種類にもよりますが、化学療法で治る(寛解という状態が維持できる)ことがあります。
一方で、固形がんの場合、化学療法だけでがんを完治させることは困難ですが、がんを縮小させたり、進行を抑えたり、生存期間を延長したり、あるいは、痛みなどがんに伴ういやな症状をやわらげて生活の質を高める効果などが期待できます。

また、最近では効果の高い抗がん剤が導入され、手術が不可能な進行がんでも、手術が可能な状態までがんが縮小するケースも増えてきました。

がん化学療法の種類と方法

がん化学療法の種類と方法
抗がん剤の種類には様々なものがありますが、おもに、アルキル化剤(シクロフォスファミドなど)、代謝拮抗薬(5-フルオロウラシル、ゲムシタビンなど)、白金製剤(シスプラチン、カルボプラチンなど)、抗腫瘍性抗生物質(アクチノマイシンD、ブレオマイシン、ドキソルビシンなど)、トポイソメラーゼ阻害薬(イリノテカン、エトポシドなど)、微小管作用薬(タキサン、ビンカアルカロイドなど)などに分類されます。

化学療法では、一種類の抗がん剤を単独で使用する場合と、複数の薬を併用する場合(多剤併用療法)があります。また、放射線治療と組み合わせることもあります(化学放射線療法)。また、最近では従来の細胞障害性抗がん剤に、分子標的薬(がん細胞をピンポイントで攻撃できる薬)や、免疫チェックポイント阻害薬(がんに対する免疫のブレーキを解除してふたたび攻撃力を高める薬)を組み合わせる治療が増え、がんの治療成績が向上してきました。

以前は、化学療法といえば入院による治療がほとんどでした。
しかし最近では、副作用を抑える薬が改善したことや、埋め込み型の機器(CVポート)を組み合わせることにより、外来や自宅で化学療法を実施することが可能となりました。
とくに、吐き気を抑える薬、血液の副作用(好中球減少)の治療薬はかなり進歩しています。
これによって、家事や仕事をしながら化学療法を継続する人が増えています。

がん化学療法の副作用

抗がん剤は、おもに細胞の分裂に障害を与えることで抗腫瘍効果を発揮します。
したがって、活発に分裂している正常細胞にも障害を与えることになります。
このような部位(組織)には口腔粘膜、消化管粘膜、骨髄、毛根などがあり、副作用がでやすくなります。
ただし、副作用の有無や程度は、抗がん剤の種類や量、投与期間、また、患者さんの持病や日常生活での活動具合、体調によって異なります。

抗がん剤の副作用は、治療(投与)からの時期によって様々なものがあります。
投与直後には、インフュージョンリアクション(急性輸注反応)、アレルギー反応、不整脈などが出現することがあります。
その後、1~2週間までに吐き気や食欲低下、口内炎、下痢、全身倦怠感(だるさ)などがみられ、2週間以降からは手足のしびれ(末梢神経障害)、脱毛、皮膚の異常(色素沈着など)などが出現します。

また、検査でわかる副作用として、骨髄抑制(白血球や血小板の減少、貧血)、肝機能障害や腎機能障害などがあります。白血球、なかでもその多くをしめる好中球があるレベルまで減ると発熱をともなうことがあり、これを発熱性好中球減少症と呼んでいます。これらの症状がある場合、緊急での治療が必要になる場合がありますので、すみやかに主治医や治療を受けている医療機関に相談してください。

まとめ

今回はがんの化学療法について、その種類と方法などについて解説してきまして。
特徴(メリットとデメリット)をしっかり抑え、専門の医療機関を受診するようにしましょう。

参考サイト:
がんを学ぶ.がん薬物療法とは(抗がん剤、分子標的薬など)
がん情報サービス.薬物療法

また、がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

>>フコイダンについてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。

中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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