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がんのリスクを下げる飲み物、高める飲み物について

がんの治療や予防に効果が期待できる飲み物があるのをご存じですか?今回は何気なく口にする飲み物のがんへの効果や危険性について解説します。


日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

【書籍】
ミトコンドリア不老術
(幻冬舎)
炭酸美肌術(幻冬舎 )
ほか多数執筆


がんの原因

がんになるリスクを高める要因は、喫煙・飲酒・食物(赤身・加工肉)・体格(肥満・高身長)・一部のウイルスや細菌による感染・一部の化学物質や薬剤です。

要因の多くが嗜好品・食事・運動など生活習慣に関わるものであることから、生活習慣を見直すことでがんのリスクが下げられる可能性があると考えられています。

実際に遺伝によるがんは割合としては少なく、多くは食事などの生活習慣によるものといわれています。

がん治療には水分摂取が重要

がん治療の副作用で食欲がなくなることが多く、必要な栄養どころか水分の補給もままなりません。身体は50~60%の水分でできているので、身体機能の維持には水分摂取が非常に大事です。がん治療中はスープや果物など、栄養素と一緒に水分も摂取する工夫が必要です。

2022年4月に水分の摂取とがんの死亡リスクとの関係を調査した結果が発表され、1日1.5Lほどの水分摂取が死亡リスクを下げることがわかりました。

がんに効く飲み物「緑茶」

がんに効く飲み物「緑茶」

日本人が習慣的に飲む緑茶が健康に良いことは、広く知られるようになりました。健康効果があるといわれる緑茶には、日本人のがんの予防と進行を抑える成分が含まれていることもわかっています。

緑茶のがんへの効果に関する疫学的調査では、お茶の産地である静岡県中・西部におけるがんによる死亡率は、全国と比べて低いことが判明しました。同時に腫瘍のあるマウスに緑茶抽出液を投与すると、腫瘍の抑制が認められたと報告されています。

緑茶に含まれる成分と効果効能

緑茶に含まれる成分のうち、健康効果に注目したい成分はカテキン類です。その他ビタミン類、ミネラル、テアニン、カフェインも含まれています。ビタミン類の中ではビタミンCの含有量が多く、ミネラルはカリウムが多く含まれています。カリウムは不足しがちな栄養素なので、緑茶を飲んで補給するのが簡単でおすすめです。

■緑茶に含まれる成分の効能効果※6
カテキン類:抗がん作用、コレステロール値・血糖値・血圧の上昇を抑制する作用、抗アレルギー作用、体脂肪蓄積を抑制する作用など
ビタミンC:抗酸化作用
カリウム:血圧の上昇やむくみの抑制
テアニン(アミノ酸):血圧上昇を抑える
カフェイン:覚醒作用、利尿作用、疲労回復

緑茶とがんの関係

乾燥した緑茶の葉に含まれる成分のうち、最も多いのがタンパク質とカテキン類です。カテキン類は緑茶の渋味を出す成分として知られています。カテキン類は抗酸化作用が有名ですが、近年は緑茶が持つ抗がん作用に関心が集まり、研究が進められています。

緑茶ほどカテキン類が多く含まれる食品は珍しく、その中でもエピガロカテキンガレート(EGCG)という成分は、緑茶にしか含まれないといわれる特有の成分です。EGCGは細胞表面に存在する67LRという受容体と結びつき、細胞の増殖を抑える働きをします。この67LRはがん細胞の表面上に多く出現することがわかったことから、EGCGが持つ抗がん作用が注目されるようになりました。

がん治療・予防を考慮した緑茶の選び方

抗がん作用のあるEGCGはカテキン類(タンニン)の一種で、緑茶にのみ含まれる成分です。緑茶類の成分表を見てみると、抗がん効果を期待して緑茶を飲むのであれば玉露または煎茶がよいことがわかります。

茶葉100gあたりのタンニン含有量

緑茶の種類 茶葉中 抽出液中 抽出方法
玉露 10g 0.23g 茶 10 g/60 °C 60 mL、2.5分
抹茶 粉末で10g
煎茶 13g 0.07g 茶 10 g/90 °C 430 mL、1分
かまいり茶 0.05g 茶 10 g/90 °C 430 mL、1分
番茶 0.03g 茶 15 g/90 °C 650 mL、0.5分
ほうじ茶 0.04g 茶 15 g/90 °C 650 mL、0.5分
玄米茶 0.01g 茶 15 g/90 °C 650 mL、0.5分

また茎茶も緑茶の一種ですが、カテキン類は茎にはほとんど含まれていないため、EGCGを摂取する目的には向いていません。玉露は値段が高いため、経済的にカテキン摂取を行うには煎茶がおすすめです。

がんに効く飲み物「野菜・果物ジュース」

がんに効く飲み物「野菜・果物ジュース」

がんに野菜や果物のジュースがよいといわれます。それは食欲が低下したときに、摂取しやすいことと水分を摂ることができるのが一つの理由です。しかしそれだけではなく、野菜・果物ジュースにはがんの進行・予防の効果が期待できる、ある成分に注目が集まっています。まだ決め手となるエビデンスはないのですが、世界中で野菜と果物ががんの治療効果を向上させる可能性があることから、さまざまな研究が進められています。

野菜・果物とがんの関係

「ある成分」とは、野菜や果物に含まれるファイトケミカル(フィトケミカルとも言います)という成分です。ファイトケミカルとは、植物が自然の中で紫外線や虫などから自分の体を守るために持つ化学成分で、ポリフェノールやカロテノイドがよく知られています。ファイトケミカルが注目される理由は、強力な抗酸化作用があるからです。

果物・野菜によって多種多様なファイトケミカルが存在し、細胞や動物を使った試験ではがん細胞抑制作用の良好な結果が得られ、がん治療への期待が高まっています。臨床試験では、ファイトケミカルががんに効くという結論を出すにはエビデンスが不足している状況です。現在はファイトケミカルが抗がん剤や放射線を使った治療効果を高めるか、副作用を軽減できるかという視点で研究が進められています。

避けるべき飲み物

フランスで行われた約10万人規模のコホート研究で、砂糖入り飲料と100%フルーツジュースの飲用習慣はがんのリスクを高めると示唆しています。100%フルーツジュースにも多くの糖分が含まれているためです。

フルーツジュースががんに良いといっても、毎日飲み続けると糖分の摂りすぎになるため控えるのが無難といえます。砂糖入りの清涼飲料水もがんのリスクを高める可能性があるため、毎日の飲用は避けるべきです。

非常に熱い飲み物

熱い飲み物を好む人は、食道がんや胃がんのリスクが高いことが調査によりわかっています。国内で広域に調査した疫学的研究において、熱い飲食物を好んで摂る人の中に胃がんになる人が性別に関係なく多いと報告されています。
食道がんについても同様に、日常的に熱い飲み物を飲んでいると熱で食道の粘膜が傷つき、食道がんになるリスクが高くなると推測されています。

緑茶はカテキン類が多く、がんに良いといわれている飲み物ですが、非常に熱い緑茶を飲む習慣がある人は、要注意です。身体に良いと思って飲んでいる緑茶で、食道や胃の粘膜を傷つけてしまうことがないように、少し冷ましてから飲むようにしましょう。

カフェインが多い飲み物

カフェインは緑茶・コーヒー・紅茶以外に、コーラやエナジードリンクと呼ばれる飲料の中にも、カフェインが多く含まれています。おおよそのカフェイン含有量は次の通りです。

飲料 カフェイン量
コーヒー 60 mg / 100 ml
せん茶 20 mg / 100 ml
玉露 160 mg / 100 ml
紅茶 30 mg / 100 ml
エナジードリンク 約80 mg / 1 缶(250 ml)
コーラ 36~46 mg / 1 缶(355 ml)

飲料以外ではガムなどにもカフェインが含まれる場合があるため、過剰摂取の注意喚起がされています。なお、欧州食品安全機関(EFSA)・カナダ保健省は、健康な成人の一日のカフェイン摂取量が400mg以内であれば、健康への悪影響はないとしています。

国内の疫学的研究では、コーヒー・紅茶を飲む習慣がある人に、胃がん率が高いという報告があるので、過剰摂取に注意する必要があります。

がんによい飲み物でも適度な量を守ることが大事

研究報告からもわかるように、健康を保つために水分の摂取はとても大切です。がんの治療中は食欲が落ちるので、野菜や果物のジュースを飲むと水分以外の栄養が摂れます。がん予防や治療においてはカテキンを含む緑茶や、果物・野菜のファイトケミカルを含む飲み物が注目され、研究が進められています。
がんに良いといわれる飲み物でも、飲み方や飲む量によっては逆にがん発症のリスクを高めてしまうものもあるので、節度をわきまえて飲むことが重要です。

近年のがん治療には統合医療も行われるようになっています。

中でも注目を集めているのがフコイダン療法。低分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療に良い効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談した上でベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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