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口腔がんとは? 治療法や早期の発見方法について

口腔がんは、がん全体の約1%と比較的まれながんですが、男性に多い傾向のある病気です。

主な症状としては、「口の中のできもの」「固いしこり」「治らない口内炎・潰瘍」がありますが、どれか当てはまっているものはありませんか?

口腔がんの症状や危険因子について詳しく解説します。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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口腔がんとは

口腔がんとは、口の中とくちびるにできる悪性腫瘍のことで、舌、上下の歯肉(歯ぐき)、頬粘膜(頬の内側)、硬口蓋(上あご)、口腔底(舌と下側の歯ぐきの間)、口唇(くちびる)に発生します。このうち、もっとも多いのは舌がんで、口腔がんの半数以上を占めています。

口腔がんは、がん全体の約1%と比較的まれながんですが、人口の高齢化に伴って罹患数も増加しつつあります。また女性より男性に多い(男性:女性=3:2)という特徴もあります(日本耳鼻咽喉科学会)。タレントの堀ちえみさんが2019年2月にステージ4の舌がんを告白し、話題となりました。

舌がんを含む口腔がんが発生するもっとも重要な危険因子は、喫煙と飲酒です。また喫煙と飲酒の両方の習慣がある人では、より危険性が高まることがわかっています。さらに、歯周病、歯が抜けた人、合わない入れ歯による慢性の刺激などが口腔がんのリスクを高めることが報告されています。

口腔がんの症状とは?

口腔がんの症状としては、口の中のできもの、固いしこり、しばらく治らない口内炎・潰瘍などがあります。また、口の中の粘膜にできる赤い斑点(紅板症)や白い斑点(白板症)も口腔がんのサイン(前がん病変)と考えられています。

歯ぐきにがんができたときには、歯がぐらついたり、入れ歯が合わなくなってきたりすることがあります。

口腔がんが進行したときの症状としては、痛みや出血がある、口が開けにくい(開口障害)、食事が飲み込みにくい(嚥下障害)、話しにくい、などがあります。首のリンパ節に転移したときには、しこりに気付くこともあります。

口腔がんの治療は?

口腔がんの治療は?

口腔がんの場合、他のがんに比べて、抗がん剤や放射線治療が効きにくい特徴があるため、治療は手術(外科的切除)が中心になります。

口腔がんは早期に発見できれば、小さく病変を切り取る部分切除だけですみ、予後も良好とされています。しかし発見が遅れて進行がんになると、切除する範囲も大きくなりますし、術後の後遺症も増えてきます。

例えば、進行した舌がんの手術で舌の広い範囲を切除した場合などは、患者さん自身の太ももやおなか、腕などから採取した皮膚や筋肉などの組織を移植して、切除した部分の再建手術も併せておこないます。ただ多くの患者さんでは、しゃべったり、ものを食べたり、飲み込んだりといった機能に障害が残り、日常生活に大きな支障をきたすことになります。

がんがさらに進行し、首のリンパ節や肺や肝臓など他の臓器に転移している場合には、有効な治療法が少なくなり、予後も不良です。したがって、早期に発見することがとても重要になってきます。

がんの治療方法については以下の記事もあわせて参考にしてください。口腔がんの主な治療法である外科手術の他、放射線療法や薬物療法も解説しています。

>>がんとはどのような病気なのか?その正体と治療法についてご紹介

口腔がんを早期に発見するには?

口腔がんは、観察ができる部位に発生するがんです。口の中に違和感があると感じたときには、鏡で口の中を確認してみましょう。また、歯みがきのときなど、口の中(舌、歯ぐき、頬の粘膜)を定期的なセルフチェックが大切です。とくに、口腔がんの危険因子である喫煙や飲酒の習慣がある方は、口の中を観察する習慣をつくりましょう。

口の中の固いしこり、できもの、あるいは、なかなか治らない口内炎など、少しでも心配な症状があるときは、歯科口腔外科がある専門の病院(総合病院や大学病院)を受診しましょう。

ただの口内炎だと思って放置していたら、実はがんだった、という患者さんも決して珍しくありません。堀ちえみさんの場合も、舌がんと診断されるかなり前から舌の裏側に口内炎ができたそうです。通常の口内炎として病院で治療を受けていましたがなかなか治らず、結果的には舌がんだったのです。診断時には、首のリンパ節への転移がみられたため、大きな手術が必要となりました。具体的には、2週間以上にわたって治らない口内炎には注意が必要です。

また、入れ歯が合わず、どこかに当たったままにしていると、その刺激で口腔がんの原因になる場合があります。入れ歯が合わなくなったら歯科医でできるだけ早く調整してもらいましょう。いずれにしても、定期的に歯科に通い、口腔内のチェックをしてもらうことが、口腔がんを早期に発見できるベストの方法です。

ただし、上記はあくまで口腔がんを早期発見する方法なので、他のがんの発見は難しいです。口腔がん以外のがんを含めた早期発見の方法に関しては以下の記事を参考にしてください。

>>がんを早期発見するには?検査方法などを詳しく解説

まとめ

口腔がんは、早期に発見しやすいがんです。定期的な口のなかの観察や、歯科での口腔内のチェックが大切です。また、気になる症状がある場合には、歯科口腔外科がある専門の病院(総合病院や大学病院)を受診しましょう。

がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、そのなかでも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

>>中分子フコイダンとは?

海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

フコイダンの種類や成分をもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>フコイダンとは何か?種類や成分と健康への影響について解説

フコイダンの作用をもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>健康食品として注目されるフコイダンとは?

中分子フコイダンの摂取は、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたい方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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