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【第二の患者】がん患者の家族になるということ

日本において男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんになると言われ、がんは身近な病気となりました。しかし、家族ががんと診断されたらどうでしょう。

がんを患う家族にどう接するべきか、わからないときもあるのではないでしょうか。そのストレスや負担から、がん患者の家族は第二の患者ともいわれるほどです。

この記事では、がん患者の家族に帯するケアや、がん患者である家族への接し方を紹介します。


日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

【書籍】
アンチエイジングの仕組み(扶桑社)
炭酸美肌術(幻冬舎)
ミトコンドリア不老術
(幻冬舎)
20分で素肌美人になる!
(現代書林)
「脱毛因子ブロック」で髪はよみがえる!(現代書林)
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がん患者の家族として負担が多くなる現実

がんは近年めずらしい病気ではなくなりました。がんの進行度合いによっては、仕事や会社を辞めて家族の患うがんに向き合う人も。

ここでは、がん患者の家族への負担や、がん患者を介護したがん家族の研究結果を紹介します。

がん患者の家族になることはめずらしいことではない

がん患者の家族になることは、だれにでもありえます。内閣府がおこなった「がん対策に対する世論調査」の概要を見てみましょう。
がん患者の家族になることはめずらしいことではない

出典:「がん対策に関する世論調査」|内閣府(平成29年1月)

がんに対する印象に対して「こわいと思う」「どちらかといえばこわいと思う」と答えた人は、全体の72.3%でした。

またがんをこわいと思う理由の第2位は「がんの治療や療養には、家族や親しい友人などに負担をかける場合があるから」です。がんが家族に負担をかけるのではないかという不安ががん患者にもあることがわかります。

がん患者が家族のことを思い、がんをこわいと感じるほど、がんはめずらしい病気ではありません。まずはだれでもがん患者の家族になりえることを知っておきましょう。

生活スタイルが変わることによるストレス

がんの治療やがんの進行によって、がん患者の生活スタイルは大きく変化します。するとがん患者の家族の生活スタイルも変わるのです。

例えば、一家の大黒柱の夫ががんになると、妻は家計を支えるためにパートに行く必要があるかもしれません。

毎朝お弁当を作ってくれていた母親ががんになると、自分でお弁当を作ったり、昼食を買ったりする必要がでてきます。経済的な側面だけでなく、家事や子育て、生活全般に対して家族の他のメンバーで分担する必要がでてくるでしょう。

今までの生活スタイルと変わると慣れるまで時間がかかります。家族の一員が、がんという不安のなか、生活においても家族への負担が増えストレスになることも。

在宅で終末期がん患者を介護した家族4つの特徴

在宅において終末期のがん患者を介護した家族の体験から、家族における4つの特徴を紹介します。終末期のがん患者を支える13の家族を対象にした研究結果です。

分析では、患者家族は以下を含む12の体験を経験しています。

● 無力さを感じる
● 専門職者とのつながりを支えに頑張る
● 家族成員間のつながりを再認識する

体験を踏まえて見えてきた、がん患者の4つの特徴が以下です。

1.患者の死の過程に向き合い苦悩しながら生存と安楽を願う
2.介護を担う重責を感じ学習し介護の力をつけていく
3.医療職者との密接なつながりと専門職者間の連携を支えとし在宅介護を継続する
4.在宅介護がもたらす家族関係の変化と新たな家族の課題に対処する

これらの特徴から、がん患者の家族としての向き合い方のヒントが見えます。

がん患者の家族であっても自分の生活も大切にする

がん患者の家族であっても自分の生活も大切にする

家族ががんと知り、家族の責任が自分の肩に乗りかかっている気分になるでしょう。妻だから、長男だから、と自分を追い詰めないようにしてください。

ここでは、がん患者の家族のケアについて紹介します。さまざまな制度や給付金もあるので、積極的に利用しましょう。

相談できる協力者を探す

まずは安心して相談できる相手を探しましょう。昔からの友人かもしれませんし、同じがん患者の家族をもった人かもしれません。また家庭内において、子どもたちが実は強い協力者だった場合もあります。

身近な人に相談が難しい場合は、医師や看護師、薬剤師などの医療従事者がいます。

他には医療ソーシャルワーカーなど病院において、がん患者の家族向けのサポーターが用意されている場合もあるので、まず相談してみましょう。

がん相談支援センターに相談する

がんの相談窓口である「がん相談支援センター」は、全国のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院、地域がん診療病院に設置されています。

がん専門の相談員として対応しているのは、研修を受けた看護師や医療ソーシャルワーカーです。地域医療連携室・患者サポートセンターなどの名称が併記されていることもあります。

がん患者家族だけでなく、がん患者自身でも無料かつ匿名で利用が可能です。面談だけでなく電話での相談もできます。がんと疑われたときなど、タイミングに関係はありません。

研修を受けた相談員は、がん相談支援センターのロゴのついたバッジをつけているので、もしかしたら病院で見かけたことがあるかもしれませんね。

自分一人で抱えるのではなく、がんに対しての知識をもった相談員に話してみることも心を軽くする一歩です。

介護休職・介護休暇

家族の介護で仕事を休みたいという場合は、介護休業または介護休暇をとることをおすすめします。介護休職と介護休暇の違いは、法令的には明記されていませんが、日数の長さです。

介護休業 介護休暇
期間 対象家族1人につき93日
3回まで分割取得可能
対象家族1人につき1年に5日
対象家族が複数の場合1年に10日
手続き 事業者に申し出る
希望通りの日から休業したい場合は、休業開始予定日の2週間まえまでに申出
休暇当日の申出も可
1時間単位から取得可能
賃金の支払い 支払義務はない 支払義務はない
対象 事実婚を含む配偶者
父母
配偶者の父母

祖父母
兄弟姉妹
事実婚を含む配偶者
父母
配偶者の父母

同居かつ扶養している祖父母
兄弟姉妹

賃金に関しては、法的に支払い義務はありません。しかし、各企業の判断にゆだねられているので、大手企業では介護休業や休暇に対して賃金を支給しているところもあります。

介護休業給付金を利用する

介護休業を取得した場合、介護休業給付の支給対象となります。介護休業給付の支給額は、休業開始時賃金月額の67%です。

上限や条件があるので近くのハローワークに確認するようにしましょう。

また介護休業給付金におけるよくある質問は、厚生労働省のページに詳しく記載されているので確認してみましょう。

がん患者に対する家族としての接し方

がん患者に対する家族としての接し方

がん患者の家族として、どう接することが正解なのかという答えはありません。

がん患者の家族になったから、いろいろと我慢をしなければならない訳でもないのです。患者本人から医師に直接伝えにくいことを伝えるなど、家族だからこそできる役割もあります。

ここでは、がん患者の家族として、がん患者とどう向き合っていくかを解説します。

今後に対する不安や恐怖に寄り添う

家族として家族の一員ががんになり、今後どうなるのかなどの不安や恐怖に襲われます。同じようにまたは、それ以上に実際にがんと宣告された家族も不安や恐怖をもっているのです。

先の見通しがつかないからこそ、見えない不安に悩まされます。患者さん本人の話を聞き寄り添うことが、家族としてできることのひとつではないでしょうか。

治療だけでなく、先のことなど答えがすぐに導きだせない問題であっても避けずに患者さんと一緒に向き合うことが大切です。

>>ストレスに負けず幸福度を上げる方法について詳しくはこちら

家族自身の時間を大切に

がん患者の家族であっても、自分自身の時間をまず大切にしましょう。というのも、がん治療はほとんどの場合長期戦です。

がんが見つかってから、外科的手術なのか抗がん剤なのか、また抗がん剤が始まったら、副作用との戦いがあります。

最初はがん患者と共に頑張っていても、期間が長くなるにつれ、自分の状況も心にも余裕がなくなってしまうことも。無理をせずに、長期的な目線で向き合うことが重要です。

がん患者との向き合い方は家族それぞれ

がん患者との向き合い方には、正解がありません。患者さんによっては、だれの手助けもなく自分だけで乗り越えようと思っている方もいるでしょう。

家族だからといって、自分を犠牲にする必要はありません。自分の可能な限りの手助けをおこなう方もいるでしょう。周りの目を気にしたり、がん患者の家族だから何かしなければならないと思ったりする必要はありません。

家族みんなでじっくり話し合い、それぞれにできることをしましょう。一緒にがんと戦っていく姿勢が大切です。

とはいえ推奨される行動や意識したいことなど、何らかの指標がなければ不安になってしまうことも事実。そこで、以下の記事をおすすめします。家族ががんになった時に何ができるのか、何を意識するとよいのかをまとめています。

>>家族ががんになったら?|周囲の人がしてあげられること

前述の通りがん患者との向き合い方はそれぞれなので正解はありませんが、もしも家族ががんになった時、自分の行動を決めるための指針の1つとしてお役立てください。

まとめ

【第二の患者】として家族のがんとの向き合い方について解説しました。

がん患者の家族も患者と言われるほど、心や身体の負担があります。家族だからといって無理してしまうと、不満や怒りなどの負の感情から家庭内に不和をもたらすことも。

家族であっても、がんに対する心のケアや給付金を受けることは恥ずかしいことではありません。必要な支援や協力者を見つけて、がん患者も患者の家族自身もお互いの気持ちに寄り添ったがんへの向き合い方を探しましょう。

>>中分子フコイダンとは?

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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