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がんの進行速度について徹底解説【早い・遅いの違い】

健康診断で精密検査になって、「もしがんだったら、こうしている間にも悪化しているのではないか」と不安になってしまう方はいませんか?
がんの進行の速度は、癌の種類やステージによって個人差があるもの。
今回は、がんの進行の速度について解説します。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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進行の早いがん、遅いがん

がんの種類によって、初期の進行が早いもの、遅いものに分かれます。

なお、がんという病気について詳細を知りたい場合は以下の記事をご覧ください。
>>がんとはどのような病気なのか?その正体と治療法についてご紹介

進行の早いがん

進行の早いがんとして代表的なものは、白血病、リンパ腫です。

>>【簡単理解】白血病とは?原因や症状、診断に伴う検査や最新の治療法を解説

がん細胞が増え始めてから初期症状が出るまでの時間が短く、早期発見が難しいといわれています。
白血病は大きく分けると「急性」「慢性」の2種類があり、急性の場合は1日単位でどんどん進行していくことがあるため、検査も治療も急がなくてはなりません。診断がついたら、速やかに治療に入る必要があります。
白血病やリンパ腫などの血液がんは、進行は早いですが、抗がん剤治療によって「治癒」が期待できる場合があるという点が特徴です。

進行の遅いがん

胃がん、大腸がん、乳がんなどは、進行の遅いがんの代表です。

>>大腸がんとは?その症状と治療法について
>>乳がんとは?その症状と治療法について
>>胃がんとは?その症状や治療法などについてご紹介

画像診断などで見つけられるようになってから症状が出るまでの期間が長いので、比較的健診などで見つけやすいといわれています。
がんの多くは、2cm以上の大きさがあるかないかで、進行度(ステージ)の分類が変わると決められています。

>>がんのステージってなに?ステージの分類や生存率について

この2cmという設定には、理由があります。
細胞は1個→2個→4個→8個→……と、倍の数に分裂しながら、指数関数的に増えていくもの。1個のがん細胞が1cmのがんの塊になるまで、10年〜30年と長い時間がかかります。1cmであれば、まだ画像診断などでは見つけられません。
ですが、1cmのがんの塊が2cmになるまでは、たったの1年〜2年。あっという間に大きくなってしまいます。1cmから2cmになるまでの間にがんを発見できれば、早期発見なのです。
2cmになるまでにがんを発見するために、多くのがん検診は、1年おきか2年おきと設定されています。

最終的にはどのがんも進行が早くなる

がん細胞は指数関数的に増えていくので、初期のうちは進行速度に差があっても、がん末期ではどのがんも進行が早くなります。
一般的に、早期がんは年単位、進行がんで半年単位、末期がんでは1か月単位くらいのスピードで進行すると考えてください。進行がんでも、数週間程度治療開始が遅れた程度では、その間にがんが進行してしまうということは考えにくいです。

「若いから」進行が早いわけではない

「若いから進行が早い」「高齢だから進行がおそい」というわけではありません。「どんな種類のがんができるか」が影響します。

一般的に、若い人には、進行の早いがんができやすいです。例えば、進行の早いがんである白血病は、小さな子どもから大人までどの年代でも発症します。一方で、進行が遅いがんである胃がんや大腸がんは、40歳未満での発症はほぼありません。

乳がんを若くして発症するのは、遺伝性乳がんの方が多いです。遺伝性の乳がんは、進行が早く抗がん剤が効きにくいという特徴があります。
高齢者であっても、白血病を発症した場合には進行が早いです。
進行の速度は、年齢ではなく、どんな性質のがんなのかが関係します。

がんを予防・早期発見するには

がんを予防・早期発見するには

がんを100%予防できるという万能な秘策はありません。
禁煙、減塩、適度な運動をし、肥満の方は適正体重を維持することが大切です。唯一のがん予防ワクチンとして、HPVワクチンがあります。子宮頸がんだけでなく、中咽頭がんや陰茎がん、肛門がんなどの予防効果も認められており、欧米諸国では男の子も定期接種の対象となっているワクチンです。

がんを早期発見するためには、やはりがん検診や人間ドッグなどを定期的に受けることが大切です。
国が推奨するがん検診は5つあります。

検診の頻度 対象年齢 関連する原因
胃がん 1年おき 50歳以上 ピロリ菌
大腸がん 1年おき 40歳以上 高脂肪食
肺がん 1年おき 40歳以上 タバコ
乳がん 2年おき 40歳以上 女性ホルモンなど
子宮頸がん 2年おき 20歳以上 ヒトパピローマ
ウイルス

ほとんどの自治体で、がん検診の費用を公費で負担しており、一部の自己負担で検診が受けられます。また、職場でがん検診を取りまとめて実施しているところもありますので、案内が来ていないか確認してみましょう。

がんを早期発見する方法について、詳しくは以下の記事で解説しています。併せてご覧ください。
>>がんを早期発見するには?検査方法などを詳しく解説

また、前述したとおりがんの予防には禁煙、減塩、適度な運動をし、肥満の方は適正体重を維持するなど、日常生活の過ごし方がとても重要です。

以下の記事ではがんの予防につながる生活習慣をまとめています。健康のために、今日から生活を見直してみてはいかがでしょうか?
>>がんの予防法とは?今すぐできる方法についてご紹介

まとめ

がんの進行速度は、年齢ではなく「がんの種類と進行度(ステージ)」で決まります。若いから早い、高齢だから遅いとは一概には言えません。精密検査の結果を待つ数週間程度であれば、その間にがんがグッと進行してしまうことは少ないです。
また、早期発見できるほど、生存率は高くなります。なるべく早期発見するためにも、定期的にがん検診を受けておくようにしましょう。

がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

>>フコイダンについてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。

中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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