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悪性リンパ腫とは?種類や症状について

「悪性リンパ腫」という病気をご存じですか?
あまり頻度の高い病気ではないため、とても深刻な病気という印象をお持ちの方が多いかもしれません。
今回は、悪性リンパ腫がどういった病気なのか、そしてどんな治療ができるのか解説していきます。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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悪性リンパ腫とは

まず、悪性リンパ腫の特徴や症状などについて解説していきます。

悪性リンパ腫は血液がんの一種

悪性リンパ腫は、血液中のリンパ球のがんです。がん化したリンパ球が無限に増殖し、血流に乗って体中を巡ります。リンパ節・脾臓・扁桃腺といったリンパ組織にがん細胞の塊をつくることが多いです。
ウイルス感染や細菌感染、免疫不全、生活習慣などが原因として考えられていますが、まだはっきりとはわかっていません。
年間3万人ほどの方が悪性リンパ腫と診断され、5年生存率は67%ほどです。

悪性リンパ腫には種類がある

悪性リンパ腫は、30種類以上あるリンパ腫の総称で、大きくは3つに分けられます。この分類によって、治療に使用する抗がん剤が異なります。

非ホジキンリンパ腫 ホジキンリンパ腫
B細胞リンパ腫 T/NK細胞リンパ腫
65% 25% 7%

どんな症状があるの?

首やわきの下、足の付け根などのリンパ節の多い部分に、しこりができることが多いです。しこりは痛みがなく、数週間〜数ヶ月という時間をかけて大きくなります。小さくなることはありません。
リンパ腫が進行すると、しこりは全身のあちこちにできるようになります。しこりによって血管が圧迫されて血流が悪くなる、気道が圧迫されて呼吸が苦しくなる、神経が圧迫されてしびれや麻痺が生じるなど、さまざまな症状を引き起こすようになるのです。
熱が出る、だるい、朝を書くなど、一見「風邪かな?」と思うような症状も出てきます。繰り返す、長引く風邪のような症状から、悪性リンパ腫の発見につながるケースも多いです。

悪性リンパ腫の治療や再発について

悪性リンパ腫は、0からIVのステージに分類され、進行度合いが治療法やその後の経過に関わります。

治療は薬・放射線・移植の3本柱

治療は薬・放射線・移植の3本柱

治療の基本は、抗がん剤治療と放射線治療、移植の3つです。

ホジキンリンパ腫は、比較的抗がん剤治療のよく効くリンパ腫で、70-90%の確率で治癒を目指すことができます。リンパ腫のなかでは、進行がゆっくりでおとなしい部類です。
非ホジキンリンパ腫は、進行の早いものから遅いものまでさまざまなリンパ腫が含まれています。抗がん剤治療がメインですが、再発の可能性が高いと判断される場合には、造血幹細胞移植が必要なことも。手術が必要なことは稀で、胃や腸などにしこりができている場合が該当します。

がん治療に使われる抗がん剤にはさまざまな種類があり、それぞれがんへのアプローチ方法が異なります。以下の記事では抗がん剤の種類を解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

>>抗がん剤の種類について

また、抗がん剤には副作用があります。副作用についてもよく理解したうえで、抗がん剤治療を選択しましょう。抗がん剤の副作用を詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

>>抗がん剤の副作用について

放射線治療は、主にしこりが1箇所、あるいは近い場所に数個のみできている場合の選択肢です。放射線治療は、がん細胞を焼き殺すようなイメージの治療です。しこりだけに攻撃できるわけではないので、放射線をあてた部分の皮膚が赤くなってしまったり、身体のだるさを感じたりする場合があります。リンパ腫の進行度合いによっては、抗がん剤と組み合わせることも。何年か経ってから出てくる副作用もあるので、放射線治療をおこなう前によく確認しておきましょう。

造血幹細胞移植は、ドナーの方から細胞をもらって移植する「同種造血幹細胞移植」と、自分の細胞を保存しておいて身体に戻す「自家造血幹細胞移植」の2つがあります。造血幹細胞というのは、白血球や赤血球などに分かれる前の大元の細胞のことで、健康な造血幹細胞に入れ替えて完治を目指す治療が移植です。
病気の進行の勢い・全身の臓器の健康度合い、体力などを総合的にみて、移植ができるかどうかを判断します。患者の希望だけでおこなえる治療ではない点に注意が必要です。

再発した場合は別の治療を

再発した場合は、以前していない治療をおこなうことになります。まだ造血幹細胞移植をおこなっていなければ、移植も選択肢です。
どんな治療がよいかは、リンパ腫の種類によりますので、しっかり主治医と話をするようにしましょう。あまり体にダメージのある治療はしたくないという場合は、症状が進行しすぎないように緩和させる治療をおこなうこともあります。

まとめ

悪性リンパ腫は、進行の遅いものから早いものまで、さまざまな種類のリンパ腫の総称です。
「悪性」と名前がついていることから、恐ろしい、治らない病気のように感じる方もいますが、適切な治療をおこなうことで寛解・治癒も目指せます。
もし悪性リンパ腫と診断されても慌てずに、主治医や周りのスタッフとよく話し合うようにしてください。本記事が、気持ちを整理して前向きに治療に向かっていくための一助になれば幸いです。

がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、そのなかでも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

>>中分子フコイダンとは?

海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

フコイダンの種類や成分をもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>フコイダンとは何か?種類や成分と健康への影響について解説

フコイダンの作用をもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>健康食品として注目されるフコイダンとは?

中分子フコイダンを摂取は、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたい方には相談・お問合せも承っております。がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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