2021.10.29
健康の科学海藻ダイエットの効果。おすすめの組み合わせや食べ方もご紹介
海藻には、ダイエットに適した成分がたくさん含まれているとご存じですか?
年齢を重ねると代謝が落ちるため、若い頃と比べて体重維持が難しくなってしまいがち。食事に少しの工夫をすることで、ダイエットの効果を高められたら嬉しいですよね。
今回は、海藻の持つダイエット効果について解説するとともに、上手な取り入れ方を紹介します。
目次
海藻に含まれる「フコキサンチン」がダイエットに有効
「フコキサンチン」という成分が、ダイエットに効果を示します。フコキサンチンは、ワカメ、昆布、ひじきなどの「褐藻」と呼ばれる海藻類に含まれる貴重な成分です。一体、どのような働きをするのでしょうか。
脂肪を直接的に減少させる
フコキサンチンは、脂肪の分解を促したり、脂肪の蓄積を抑えたりし、脂肪を減少させます。
マウスを使った研究によると、高脂肪食を食べさせた肥満のマウスにフコキサンチンを与えたところ、脂肪の量が減少することがわかりました。
また、フコキサンチンには、脂肪細胞の中に「脂肪燃焼スイッチ」を作るよう働きかける作用があることもわかっています。このスイッチはUCP1と名付けられており、加齢と共に減少していくもの。フコキサンチンの他には、カプサイシンやカフェインにも同じようにUCP1を増やす効果があるそうです。
肥満の方は、脂肪細胞に脂質や糖を蓄えています。すると脂肪細胞は炎症を起こす物質をたくさん出すようになり、動脈硬化を進行させたり、インスリンの効きを悪くさせたりと、体にとって悪影響が。フコキサンチンによって脂肪を減少させることができれば、さまざまな病気の予防につながるでしょう。
DHAを増やす
青魚によく含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)という成分を聞いたことがありますか?
フコキサンチンをとることで、肝臓でDHAがたくさん作られるようになります。DHAは、血液中のコレステロール値を下げ、高血圧や動脈硬化の予防効果があるほか、脂肪燃焼を促してくれる成分です。フコキサンチンをとることが、間接的にダイエットにつながるのです。
DHAはダイエットのほか高血圧やがんなどの予防にも効果的。さらには集中力を高めたり、血液をサラサラにしたりといった働きも認められていますよ。
血糖値を下げる「インスリン」の効果を高める
フコキサンチンには、インスリンの効果を高めて血糖値の上昇を穏やかにする働きがあります。
血糖値が急激に上がったり下がったりする「血糖値スパイク」は、健康診断ではなかなか見つけられないため、隠れ糖尿病とも呼ばれています。
血糖値が急激に上がると、血管が傷つき、心血管病・虚血性心疾患・脳卒中といった大きな病気になるリスクに。食事でフコキサンチンをとり、血糖値の変動を穏やかにするサポートをしませんか。
海藻を食事に取り入れよう
フコキサンチンを積極的にとるために、海藻を食事に取り入れてみましょう。食材との組み合わせを工夫することで、さまざまな効果を同時に得られますよ。
酢と合わせることで、血糖値上昇を抑える効果が高まる
酢には、血糖値の上昇を抑える作用があります。そのため、海藻と合わせることでさらに効果的に恩恵を得ることができるでしょう。また、海藻に含まれる食物繊維は酢と合わせることで柔らかくなり、吸収効率がアップします。
ワカメの酢の物、もずく酢などはいかがでしょうか。
きのこなどの不溶性食物繊維と合わせることで便秘解消
便秘解消には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよくとることが大切。海藻には、水溶性の食物繊維が含まれており、便を柔らかくする働きがあります。きのこなどの不溶性食物繊維は、便を大きくして腸の動きを活発にしてくれます。両方をバランスよくとることで、便の硬さや腸の動きを調整することが可能です。
きのことワカメのナムルなどはいかがでしょうか。
油で調理するとフコキサンチンの吸収がアップ
フコキサンチンは油に溶ける性質があるので、油で調理することで吸収がアップします。フコキサンチンの他には、βカロテンも油に溶ける成分。
ワカメとツナの和えもの、ごま油を加えたワカメのスープなどはいかがでしょうか。
このように、海藻はさまざまな調理法で楽しむことができます。ただし、摂取量には気をつけなければいけません。
以下の記事にて、海藻を食べすぎた時に出る症状や、摂取量の目安を紹介していますので、ぜひご覧ください。
>>海藻の食べすぎはNG?がんとの関連や海藻の良い・悪いところをご紹介
まとめ
今回は、海藻のダイエット効果と、おすすめのメニューについてご紹介しました。
海藻は、脂肪燃焼効果や血糖値の上昇を抑える効果があります。食材との組み合わせによって、海藻に含まれる他の成分の効果を高めることも可能です。毎日の食卓に、海藻を使ったおかずを1品加えて、健康に近づきましょう。
また、フコイダンには既に次のような作用が実証されています。
>>フコイダンとは何か?その成分と健康への影響について解説
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
中でも注目したいのは、日本の死因第1位であるがんに対する作用です。
がん治療の統合医療においてフコイダンは、抗がん剤との併用が可能であり、かつその効果を高めたり、副作用を軽減したりすると期待されています。
>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
毎日の食事に気軽に取り入れられることから、治療だけではなく予防のための活用も可能。
フコイダンは、様々な病気に対する良いアプローチを見込める成分です。健康維持にぜひお役立てください。
フコイダンを効率的に摂取できる方法として、最近では「中分子フコイダンドリンク」にも注目が集まっています。
毎日飲むだけで簡単に続けられるので、フコイダンに興味がある方はぜひ、こちらもあわせて検索してみてはいかがでしょうか。
「中分子フコイダンドリンク」で調べると、中分子フコイダンや中分子フコイダンドリンクについてさらに詳しい情報を得ることが可能です。
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