1. コラムTOP
  2. 健康の科学
  3. 動脈硬化とは?その原因と対策方法について
健康の科学

動脈硬化とは?その原因と対策方法について

「動脈硬化って言われたけど、何か気を付けることはあるの?」「動脈硬化にならないためにはどうしたらいいの?」
こんな風に思われている方はいらっしゃいませんか?
動脈硬化は、生活習慣病の1つにも挙げられているとても身近な病気で、日本人の5人に1人の死因に関係するものです。※1 ※2
今回は、動脈硬化について、そしてその進行を遅くするための工夫についてお伝えします。

※1 厚生労働省.令和元年(2019)人口動態統計(確定数)の概況

※2 日本生活習慣病予防教会.動脈硬化

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

詳しいプロフィールはこちら

動脈硬化とは

動脈硬化とは、その名のとおり血管の柔軟性がうしなわれて硬くなったり、細い血管が詰まったりする病気です。では、なぜ動脈硬化を起こしてしまうのでしょうか。

原因は生活習慣がメイン

健康な血管は弾力があり、スムーズに全身に血液を送れるようになっています。
ですが、血液中にコレステロールなどの脂質が多い、高血圧で血管に負担がかかっている、高血糖で血管が傷んでいるなどの原因によって、段々と血管の弾力性が失われたり、血管が詰まりやすくなったりします。
高血圧や脂質異常症などの病気のほか、タバコや飲酒、バランスの悪い食事、肥満なども動脈硬化のリスクです。血管の健康に悪影響な生活習慣がないか、見直してみましょう。※3

※3 国立循環器病研究センター.動脈硬化

自覚症状がなくても油断できない

動脈硬化になったとしても、どこかが痛くなったり、苦しくなったりすることはありません。ですが、放っておくと他の病気を引き起こしてドミノ倒しのように体の健康を損なってしまうため、早め早めの対応が大切です。※4
動脈硬化は高血圧や脂質異常症などによって起こることはお伝えしました。一方で、動脈硬化によって高血圧も悪化します。高血圧になると、血管に強い圧力がかかることで傷がつき、コレステロールなどが傷に付着しやすくなります。付着したコレステロールが剥がれ、血管に詰まってしまうと、脳梗塞や心筋梗塞です。
また、心臓付近の血管が詰まったり血流が悪くなったりすることで、心臓に負担がかかり、心不全となる場合もあります。
動脈硬化自体には自覚症状がなくても、将来のことを考えれば、油断できない病気だということがおわかりいただけるでしょう。

※4 生活習慣病オンライン.動脈硬化の危険因子と動脈硬化による疾患

動脈硬化を改善するための工夫

動脈硬化を改善するための工夫
動脈硬化の原因になっている高血圧や脂質異常症、糖尿病などの治療をきちんと続けることはもちろん大切ですが、そのほかに自分で工夫できることがあります。

食事は脂質を控えめに

脂質異常症が動脈硬化をすすめてしまうため、脂質をひかえた食生活を意識していくことが大切です。
脂質を減らすための具体的な方法を学びましょう。
基本的には、洋食よりは和食の方が脂質は低い傾向にあります。簡単な方法として、低脂肪の製品。お肉は脂身の少ないものへ変更したり、魚を食べる機会を増やすのも効果的です。調理方法を変えて、揚げ物ではなく炒め物、炒め物よりも蒸し料理にしてみるのはいかがでしょうか。

食物繊維にはコレステロールを下げる働きがあるため、サラダやきのこ、海藻類などを積極的に取り入れるのも良いでしょう。

今より少しだけ運動を増やす

動脈硬化は、高血圧や糖尿病などの病気によって悪化することはもちろんですが、加齢によって自然と生じてくるものでもあります。10代の頃から動脈硬化は始まってくるため、誰にとっても動脈硬化の予防は必要なことです。
世界規模の研究によると、運動によって、血管の柔軟性を改善したり、動脈硬化の悪化を予防したりすることができるとわかっています。※5
特に、男性ではその効果がより顕著です。女性は閉経によって動脈硬化が進むため、運動だけではなかなか改善が難しい部分があります。

厚生労働省では、生活習慣病などのリスクを下げ健康寿命を伸ばすことを目的に、プラス10運動というものを推奨しています。※6
今の生活よりも10分多く体を動かしてみましょうというものです。通勤で歩く距離を増やす、家事をしながら大きく体を動かす、体操をするなど簡単なものからで構いません。
運動を行う習慣をつけ、動脈硬化の予防・改善を目指しましょう。

※5 Effects of endothelin-related gene polymorphisms and aerobic exercise habit
on age-related arterial stiffening: a 10-yr longitudinal study.Jun Sugawara et al.J Appl Physiol 124: 312–320. 2018

※6 厚生労働省.運動施策の推進

お酒・タバコはほどほどに

アルコールは、コレステロールを増加させるため、動脈硬化を悪化させる直接的な原因です。※7
タバコは血管に炎症を起こすため、血管に傷がつきやすくなります。また、軽度の酸素不足を起こすことで、血液量を増やします。一見いいことのように感じるかもしれませんが、血液がドロドロになってしまうため、血栓が出来やすくなり悪影響です。※8

傷に血栓やコレステロールがくっついたり、剥がれたりすることで脳梗塞となったりするため、飲酒や喫煙は動脈硬化やそれに伴う病気のリスクとなります。
動脈硬化が気になっている方は、適度に嗜む程度にとどめましょう。

※7 e-ヘルスネット.アルコールと脂質異常症

※8 公益財団喫煙科学財団.喫煙と循環器疾患

まとめ

動脈硬化は、高血圧や脂質異常症などが原因となって全身の血管が硬くなる症状のことを言います。脳梗塞や心筋梗塞、心不全をはじめとしたさまざまな病気の引き金になるため、進行を遅らせる必要があります。食事や運動など、自分で簡単にできることから始めてみませんか。

また、もずくやめかぶ、昆布に含まれる「フコイダン」という成分には健康に対するさまざまな作用があることが報告されているため、積極的に普段の食事に取り入れてみるといいでしょう。

フコイダンで報告されている作用は、現時点で以下の通りです。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

中でも注目したいのは、日本の死因第1位であるがんに対する作用です。

がん治療の統合医療においてフコイダンは、抗がん剤との併用が可能であり、かつその効果を高めたり、副作用を軽減したりすると期待されています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

毎日の食事に気軽に取り入れられることから、治療だけではなく予防のための活用も可能。

フコイダンは、様々な病気に対する良いアプローチを見込める成分です。健康維持にぜひお役立てください。

そんな美容と健康に対してさまざまな作用をもたらすフコイダンを効率的に摂取できる方法として、最近では「中分子フコイダンドリンク」にも注目が集まっています。

毎日飲むだけで簡単に続けられるので、フコイダンに興味がある方はぜひ、こちらもあわせて検索してみてはいかがでしょうか。

「中分子フコイダンドリンク」で調べると、中分子フコイダンや中分子フコイダンドリンクについてさらに詳しい情報を得ることが可能です。

1

この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

おすすめの関連記事

スマホ用のフローティングバナー