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健康の科学

もしかして胃潰瘍?胃にやさしい食事のすすめ

ストレスが多くて胃が痛くなると「胃潰瘍かも?」と思うことがあります。病院に行くべきか迷い、しばらく様子を見ようと考える人も多いでしょう。そんな時におすすめの、胃にやさしい食事をご紹介します。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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胃潰瘍とは?

そもそも胃潰瘍とは、胃酸によって胃の粘膜がただれ、深く傷ついた状態のこと。症状は胃炎とよく似ていますが、胃痛や胸やけに加えて、出血(吐血や下血)による貧血なども起こる場合があります。
胃潰瘍はある日突然発症すると言われており、通常は発症した時の症状が最もひどく、時間の経過とともに治っていく病気です。
ただし、重症の場合は胃の壁に穴があいたり、胃の出口が狭くなって食べ物が通過しにくくなったりします。命にかかわることもあるため、痛みや吐き気が続く、出血がある、検診で胃潰瘍と指摘された場合は、病院で治療したほうが良いでしょう。

胃潰瘍の原因と対策

 
胃潰瘍の直接の原因は胃酸です。胃は食べ物を消化するために、強い酸性の胃酸を分泌しています。それと同時に、胃酸で自分自身が溶けてしまわないように、粘液を分泌して胃の内壁を覆っています。
つまり、胃酸は胃を攻撃する因子で、粘液は胃を防御する因子です。このバランスが崩れると、胃潰瘍が起こります。
胃粘膜に対する攻撃因子と防御因子のバランスが崩れる要因としては、

①過度のストレス、喫煙、アルコール、刺激物の摂り過ぎなどの生活習慣
②ヘリコバクター・ピロリ菌の感染
③風邪薬や鎮痛剤など非ステロイド系抗炎症薬の服用

の3つが重要です。
胃潰瘍を防ぐには、まず生活習慣を見直す必要があるでしょう。
特に喫煙は胃酸の分泌を増やすだけでなく、防御因子である粘液の分泌を低下させます。さらに、喫煙者ではピロリ菌の感染率が高くなるという報告もあります。
ピロリ菌に感染している場合は、薬で除菌することで発症や再発を予防できます。非ステロイド系抗炎症薬が原因の場合は、胃粘膜への影響が少ない薬に変更してもらうなどの方法があります。

胃にやさしい食生活のポイント

 
「胃潰瘍かも?」と思ったら、できるだけ胃にやさしい食生活を心がけましょう。食べ過ぎ、飲み過ぎに気を付け、決まった時間に食べることが基本です。
消化の良い食品を選び、よく嚙んでゆっくり食べると、胃の負担が軽減されます。揚げ物や脂肪分の多い食べ物は、消化に時間がかかるため控えましょう。
また、空腹時に痛む場合は、1回の食事量を減らして回数を増やすなどの対応を。牛乳は胃酸を中和する働きがあるので、間食におすすめです。
コーヒー、炭酸飲料、辛いもの、酸味の強い食品は胃酸の分泌を増やすためNG。極端に熱いもの、冷たいものも控えましょう。

【胃にやさしい食品の例】
主食:白米、もち、うどん、そうめん、食パン、ロールパン
主菜:豆腐、納豆、魚、卵、脂肪分の少ない肉類
副菜:だいこん、にんじん、キャベツ、かぶ、かぼちゃ、ブロッコリー、いも
※皮をむいて、柔らかく煮ると良い
デザート・間食:バナナ、りんご、牛乳、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ビスケット
※果物は皮をむく

【胃の負担が大きい食品の例】
主食:玄米、ラーメン、チャーハン、デニッシュ、クロワッサン
主菜:脂肪分の多い肉類、ベーコン、ウィンナー、たこ、いか
副菜:たけのこ、ごぼう、ニラ、れんこん、オクラ、きのこ、海藻
デザート・間食:柑橘類、パイナップル、ケーキ、ドーナツ、チョコレート、スナック菓子、ナッツ

サプリメントで胃粘膜を守ろう

 
サプリメントで胃粘膜を守ろう
胃に不快感があっても、薬を飲みたくないときは、サプリメントを活用してみてはいかがでしょうか。海藻の滑り成分である「フコイダン」には、ピロリ菌が付着するのを阻止し、胃粘膜を保護する作用が認められています。

様々な作用が認められているフコイダン

 
フコイダンは、モズク、コンブ、メカブなどの海藻に含まれる食物繊維の一種です。とても体に良いことがわかっており、盛んに研究されていますが、複雑な構造をしているため、人工的に合成することができません。例えば、ビタミンCはブドウ糖から合成されたサプリメントもありますが、フコイダンはすべて海藻から抽出された成分です。
海藻の薬理作用は古くから知られていましたが、フコイダンに抗がん作用があると分かり、医師の間でも注目されています。ほかにも、抗凝血作用、抗炎症作用、抗ウイルス作用、抗酸化作用、コレステロール低下作用など、様々な機能を持つことが示されています。

もずくのフコイダンで胃から元気に

 
胃潰瘍の予防など、消化器粘膜を保護するために飲用するなら、フコイダンがおすすめです。ヒト試験で、胃の不快感などの症状を改善する効果や、ピロリ菌の低減効果が認められています。※1
ピロリ菌は、胃潰瘍だけでなく胃がんの原因にもなるため、ピロリ菌感染を防ぐことで胃がんの予防効果も期待できます。

その他、フコイダンでは以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

中でも注目したいのは、日本の死因第1位であるがんに対する作用です。

がん治療の統合医療においてフコイダンは、抗がん剤との併用が可能であり、かつその効果を高めたり、副作用を軽減したりすると期待されています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

毎日の食事に気軽に取り入れられることから、治療だけではなく予防のための活用も可能。

フコイダンは、様々な病気に対する良いアプローチを見込める成分です。健康維持にぜひお役立てください。

※1 薬理と治療 28(1) : 63-70,2000
※2 海藻フコイダンの科学.山田 信夫.成山堂書店

まとめ

 
食生活の乱れやストレスだけでなく、ピロリ菌や薬の服用などによって、ある日突然発症する胃潰瘍。消化の良い食事でしばらく様子を見ているうちに良くなる場合が多いですが、痛みが続いたり出血の症状があるときは、すぐに受診しましょう。日頃のセルフケアとしては、「フコイダン」がおすすめです。

フコイダンには試験管レベルの研究結果も多いですが、既に次のような作用が実証されております。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

>>フコイダンについてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。

さらに、そんな美容と健康に対してさまざまな作用をもたらすフコイダンを効率的に摂取できる方法として、最近では「中分子フコイダンドリンク」にも注目が集まっています。

毎日飲むだけで簡単に続けられるので、フコイダンに興味がある方はぜひ、こちらもあわせて検索してみてはいかがでしょうか。

「中分子フコイダンドリンク」で調べると、中分子フコイダンや中分子フコイダンドリンクについてさらに詳しい情報を得ることが可能です。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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