2021.10.29
健康の科学美肌に良い食べ物とは?老化の原因や健康のためのビタミンについて解説
「もっと綺麗な肌になるにはどうしたらいいの?」と悩み、肌のお手入れに力を入れている人は多いのではないでしょうか。
スキンケア用品は、今では女性用だけでなく、男性用の商品もたくさん売られており、多くの人の関心事です。
今回は、肌と食事の関係について解説していきます。
目次
肌荒れ・老化の原因は外からの刺激
寒さや乾燥、日焼け、大気汚染といった外からの刺激、ストレスなどの内側からの刺激が肌荒れの原因として挙げられています。※1
慢性的な肌荒れは皮膚の老化をすすめてしまうとも言われ、皮膚状態の改善は美容の観点からとても重要です。
※1 肌荒れの発生機序と有効成分の開発に関する研究.北村謙始ほか.J. Soc. Cosmet. Chem. Jpn.報 文29 (2)133-145:1995
ですが、外からの刺激は、努力ではなかなか減らすことができません。
スキンケア用品以外に、日々の食事で改善できる方法はないのでしょうか。
美肌にはどんな栄養素が必要?
体の内側から美肌を作っていくためには、どんな栄養素が必要となってくるのか、代表的なものを挙げていきます。
皮膚を作るタンパク質
タンパク質は、皮膚をはじめとした体の様々な部位を作ったり修復したりするのに必要です。皮膚の生まれ変わる周期(ターンオーバー)は大体4週間と言われていますので、皮膚状態は比較的最近の栄養状態を反映します。無理なダイエットで食事を抜いたり、お菓子や脂っこい物ばかり食べたりすると、すぐに肌状態が悪くなってしまうのはこのためです。※2
タンパク質の中でも特に皆さんが関心を寄せているのはコラーゲンでしょう。
コラーゲンを食べ物やサプリ等で摂取するときには、”コラーゲン”よりもさらに細かくなっている”コラーゲンペプチド”の方が吸収がよく効果的です。サプリなどを購入する際は、成分表示をよく確認してください。
コラーゲンにはこれまでに、肌の水分保持、ハリの改善、抗酸化作用によるアンチエイジング効果などが認められています。※3
一方、化粧水などを用いて皮膚の外側からコラーゲンを塗布することによるアンチエイジング効果はないと言われています。コラーゲンは大きな粒なので、皮膚から内側に入っていくことができないためです。保湿効果は認められていますので、乾燥が気になる方には良いでしょう。
コラーゲンが特に多く含まれる食品としては鶏皮、鳥の手羽、牛すじなどが挙げられます。食事でタンパク質が足りていれば通常はコラーゲンが不足して問題になることはありません。
※2 Diet and Skin Aging—From the Perspective of Food Nutrition.Changwei Cao et al.MDPI.2020
皮膚の健康維持に必要なビタミン
美肌のための栄養素と言えばビタミンCと考えておられる方は多いでしょう。
実際、ビタミンCには、シミなどの原因になるメラニンの産生を阻害する作用があり、美白系のスキンケア用品に多く用いられる成分です。ですが、皮膚の外側からビタミンCを塗布することによる効果はまだよくわかっていないのが現状です。
一方で、食べ物やサプリからビタミンCを摂取することで得られる効果についてはわかってきています。果物や野菜をたくさん摂取したり、サプリメントを用いたりすることで、肌の弾力性の改善が期待できるようです。※4
※4 The Roles of Vitamin C in Skin Health.Juliet M. Pullar et al.MDPI:2017
また、コラーゲンを作るためにビタミンCが必要なので、不足しないようにすることが大切です。
柑橘類やキウイなどのフルーツ、野菜ではピーマンやブロッコリーに多く含まれています。
ビタミンAについては、摂取量と角層の水分量に関係があるという日本人での報告があります。※5
ビタミンAは皮膚を正常化する役割を果たすと言われており、オランダの報告でも血液中のビタミンA濃度が高いほど肌状態が良好という結果でした。
過剰に摂取すると健康被害を起こす可能性があるので、サプリなどで摂取する際には用量を守りましょう。レバー、乳製品、卵などから摂取できます。
※5 若年女性の肌状態と栄養素糖摂取、代謝、自律神経活動の関連.永井成美ほか.日本栄養・食糧学会誌第63号263-270:2021
水は1日2リットルが目安
水は、体の機能やバランスを整えるために重要な働きをしています。もし水分が足りないと、脱水や炎症、老化の原因となり、肌もその影響を受けるのです。
水の摂取量と肌の水分量に関係があるという報告があります。※6
その報告の中では、1日2リットルの水を飲むと肌のうるおい維持に効果があったとされており、健康と美肌のための目安になるでしょう。
美肌の敵は食べ過ぎ?
美肌の敵として、皆さんも実感しやすいのはアルコールやタバコではないでしょうか。
アルコールは、皮膚のケラチノサイトを増殖させ、バリア機能を弱めてしまいます。外からの刺激に弱くなるため、肌荒れを起こす原因となります。※7
タバコは色素沈着を促すため、シミの原因の1つです。ビタミンCを壊すことも知られており、顔の老化とも関わりがあります。※8
アルコールやタバコは控えた方が良いでしょう。
また、食べ過ぎは皮膚だけでなく体全体の老化を加速させてしまうことがわかっています。ですが、カロリー制限を毎日続けるのはあまり現実的ではありません。最近では16時間断食、間欠的ファスティング、週末ファスティングなどの効果も検討されています。
栄養が足りなくならないように配慮した断食は、体に悪栄養を及ぼすことなく老化を抑える可能性がある他、心臓病や肥満などの予防にもつながります。※9
アルコールは適度に楽しみ、食事はバランスよく腹八分目、が美肌のために良い食事と言えます。
まとめ
美肌をつくるためには、スキンケアだけでなく、食べ物で内側からもケアしてあげる必要があります。
タンパク質やビタミンを中心にバランスの良い食事を心掛け、水分もしっかり補給しましょう。アルコールやタバコといった嗜好品は、肌の老化をすすめてしまうため、美肌の大敵です。控えめに楽しむのがおすすめです。
自分の食事で不足しているものがあれば、意識して食べるように心掛けてみてください。
また、もずくやめかぶ、昆布に含まれる「フコイダン」という成分には美肌作用を含んださまざまな作用があることが報告されているため、積極的に食事に取り入れてみるといいでしょう。
フコイダンで報告されている作用は、現時点で以下の通りです。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
中でも注目したいのは、日本の死因第1位であるがんに対する作用です。
がん治療の統合医療においてフコイダンは、抗がん剤との併用が可能であり、かつその効果を高めたり、副作用を軽減したりすると期待されています。
>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
毎日の食事に気軽に取り入れられることから、治療だけではなく予防のための活用も可能。
フコイダンは、様々な病気に対する良いアプローチを見込める成分です。健康維持にぜひお役立てください。
そんな美容と健康に対してさまざまな作用をもたらすフコイダンを効率的に摂取できる方法として、最近では「中分子フコイダンドリンク」にも注目が集まっています。
毎日飲むだけで簡単に続けられるので、フコイダンに興味がある方はぜひ、こちらもあわせて検索してみてはいかがでしょうか。
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