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健康の科学

コラーゲンの働き。最適な摂取方法で健康・美容の維持を

コラーゲンは肌に存在するだけではなく、身体中の組織で重要な役割をしています。コラーゲンが減少することで、身体に様々な症状を引き起こします。そこで今回はそもそもコラーゲンとは何なのか、コラーゲンの働きや体内のコラーゲン量が減少したらどのようなことが起きるのかについて説明します。さらに体内のコラーゲン量を適切に維持するにはどうすればよいかについても、最新の情報も交えながらわかりやすくまとめました。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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そもそもコラーゲンとは?

コラーゲンはタンパク質の一種です。ヒトの身体は約70%の水、約15~20%のタンパク質で構成されているといわれています※1。そして身体を構成するタンパク質のうち、約30%がコラーゲンとして、全身の組織に広く分布しています※2。コラーゲンの分子量は30万ほどで大きく、らせん構造をした繊維状のタンパク質です。身体中に存在し、さまざまな組織で重要な働きをしています※3。

コラーゲンは体内で合成されますが、材料となるアミノ酸の生成にはビタミンが必要です。特に体内に貯蓄できないビタミン類が不足すると、コラーゲンの合成ができなくなります。また、加齢によってもコラーゲンの合成量が減少するといわれています※2。

※1:ヒトはなぜタンパク質を食べるの?(公益財団法人 日本食肉消費総合センター)
※2:コラーゲン(e-ヘルスネット、厚生労働省)
※3:天然素材コラーゲンの機能性(皮革科学 Vol.56, No.2 pp.71~79, 2010)

コラーゲンの種類について

現在29種類ものコラーゲンがあることがわかっています。発見された順番に、Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型と呼ばれています。コラーゲンは内臓や血管など全身の臓器に分布し、種類の数だけ異なる構造、異なる働き・役割を持っています。
例えば真皮に存在するコラーゲンは肌の弾力性に関わり、骨のコラーゲンは骨を強くすることが知られています。この他にあまり知られていませんが、コラーゲンは擦り傷や切り傷を治す重要な役割もあります※4。

※4:Web講座 第22回「細胞の外の世界:細胞外マトリックス」医学部教授 新海 浤(千葉大学大学院医学研究院・医学部)

コラーゲンの働きについて

コラーゲンの働きについて

美肌

コラーゲンは肌に弾力を与えます。美しい肌は弾力に満ちていますが、年齢を重ねると肌が衰えてきます。その原因の一つが、真皮内コラーゲンの減少です。コラーゲンの繊維構造が、加齢や紫外線などにより劣化して弾力性を失い、シワやたるみの原因になります。美肌を保つためには、コラーゲンの劣化とコラーゲン生成能力の低下を防ぐことが必要です。

まずはコラーゲンの劣化を招く紫外線を避けること、「糖化」というコラーゲンを劣化させる現象を防ぐために、ブドウ糖や果糖の摂りすぎに注意することです。そして体内でスムーズにコラーゲン合成が行えるよう、コラーゲンの材料となるアミノ酸、合成に必要なビタミンと鉄を補給しましょう。

関節痛

関節は身体を動かすために重要な働きをする部分です。関節は骨と骨をつないでいますが、そのあいだには軟骨という、骨と骨がぶつからないようにするためのクッションがあります。軟骨は関節の動きをスムーズにしますが、軟骨が薄くなったり骨が変形したりすることで、関節の動きが悪くなり痛みを生じるようになります。

関節痛を防ぐには、クッションの役割を果たしている軟骨を正常に保つことが必要です。軟骨にはコラーゲンが多く含まれています。体内でコラーゲン生成が正常に行われ、軟骨の減少を抑えられると、関節痛を改善することができます。コラーゲンだけではなく、関節痛には適度な有酸素運動や、関節を冷やさないことも大切です。

骨に含まれるカルシウムの量を骨量(骨密度)といい、骨量を減らさないことが骨粗しょう症の予防になると言われていました。しかし最近では骨の強さは骨量だけではなく、骨質を高めることが必要と考えられています。骨の強さを鉄骨に例えると、コンクリートがカルシウムで鉄筋がコラーゲン。カルシウムがコラーゲンに付着することで、しなやかで強い骨を作ります。

しかし骨にコラーゲンが存在すればよいわけではなく、コラーゲンが劣化すると骨がもろくなります。予防にはビタミンB6、B12、葉酸(B9)を含む食事が効果的です。ビタミンB群はバランスよく摂ると相乗効果があるので、野菜や肉・魚類をまんべんなく食べるのがおすすめです。

動脈硬化

日本人の死因で多いのは、心臓病と脳卒中で、三大死因の2位と3位になっています。これらの病気の原因は、いずれも動脈硬化です。動脈硬化は古くなって柔軟性を失ったホースのような状態と同じで、破れて水が漏れたり、中が汚れていて水が流れなくなったりします。

血管が弾力に富んでいるうちは、血液がスムーズに流れます。その弾力性を維持しているのは、血管内のコラーゲンです。コラーゲンが劣化すると血管は弾力性を失って固くなるため、強度を失い血管が破れて血液が漏れたり詰まりやすくなったりします。コラーゲン劣化を招くのは炭水化物と糖分の過剰摂取。美容でも同じように糖化が肌の老化を招くのと同じ理屈です。

コラーゲン生成増強があるフコイダンについて

加齢や生活習慣の影響で体内のコラーゲンの産生能力が減少していると、骨や関節、血管、肌などが健全に保てなくなります。近年、美容・健康分野ではフコイダンにコラーゲン産生能力を高める可能性があることがわかり、研究が進められています。

食品からフコイダンを摂取した場合、体内のコラーゲン産生能力を増強できるかは未検証ですが、インビトロ(培養器内)では高分子フコイダンによるコラーゲン産生能力の増強が確認されました。低分子フコイダンではコラーゲン産生は増強しなかったこともわかっており、食品として摂取する場合の吸収率と機能性の面から、中分子フコイダンが最も効率的だと考えられています※5。

※5:『海藻フコイダンの科学』 156p、山田信夫 著、成山堂書店 (2006/10/18)

コラーゲンは飲むといい?最適な摂取方法

コラーゲンは飲むといい?最適な摂取方法
コラーゲンはタンパク質の一種で分子量が大きく、そのままでは体内に吸収されません。コラーゲンは消化管でアミノ酸やペプチドにまで分解されて、体内に入ります。したがってコラーゲンを摂取したからといって、それが体内でコラーゲンとして利用されるわけではありません。

しかしコラーゲンは体内で生成できるので、コラーゲンの材料となるアミノ酸の摂取は必要です。コラーゲンを食事やドリンクなどで摂取する場合には、体内で再びコラーゲンを合成するときに必要なビタミンや鉄も一緒に摂ることをおすすめします。ビタミンB群、ビタミンC、鉄はコラーゲンの生成を助ける栄養素なので、不足しないよう意識的に摂取を心がけることが必要です。

コラーゲンに副作用はあるか?

体内のコラーゲンを維持するには、コラーゲン生成を助ける栄養素と一緒に食事からコラーゲンを摂るのが基本です。しかしコラーゲンはたくさん摂取すればよいものではなく、摂りすぎは身体に負担をかけます。特にコラーゲンを含む食品は脂質も多く含むため、食べすぎると体重増加やニキビなどの肌トラブルの原因になります。コラーゲン含有のサプリメントやドリンクを利用して不足分を補うのがおすすめです。

上手なコラーゲン摂取で健康・美容を維持

コラーゲンは身体のあらゆる臓器に存在して弾力性や強度を保つ物質です。コラーゲンが減少すると臓器が上手く機能しなくなり、様々な病気の原因になります。

食べたコラーゲンは一旦アミノ酸やペプチドに分解され、それらを原料にして体内で合成されるのでした。コラーゲンの合成を助けるビタミン・ミネラルの摂取も欠かせません。食事では不足する栄養素は、サプリメントも活用しつつ、上手に摂取して健康・美容を維持しましょう。

フコイダンには試験管レベルの研究結果も多いですが、既に次のような作用が実証されております。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

中でも注目したいのは、日本の死因第1位であるがんに対する作用です。

がん治療の統合医療においてフコイダンは、抗がん剤との併用が可能であり、かつその効果を高めたり、副作用を軽減したりすると期待されています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

毎日の食事に気軽に取り入れられることから、治療だけではなく予防のための活用も可能。

フコイダンは、様々な病気に対する良いアプローチを見込める成分です。健康維持にぜひお役立てください。

そんな美容と健康に対してさまざまな作用をもたらすフコイダンを効率的に摂取できる方法として、最近では「中分子フコイダンドリンク」にも注目が集まっています。

毎日飲むだけで簡単に続けられるので、フコイダンに興味がある方はぜひ、こちらもあわせて検索してみてはいかがでしょうか。

「中分子フコイダンドリンク」で調べると、中分子フコイダンや中分子フコイダンドリンクについてさらに詳しい情報を得ることが可能です。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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