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健康の科学

コレステロールを下げるために毎日食べたい食品は?

年々コレステロール値が高くなり、気になっている方も多いのでは?そんなあなたにおすすめの食べ物を紹介します。LDLコレステロールが増え過ぎると動脈硬化の原因になりますが、生活習慣の改善によって減らすことも可能です!

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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悪玉コレステロールと善玉コレステロール

 
何となく「体に悪い」というイメージがあるコレステロール。でも、コレステロールそのものは体にとって必要な物質で、細胞膜や胆汁酸、ホルモンなどの材料になります。不足すると困るので、体内のコレステロールの7~8割は肝臓で合成され、残りの2~3割を食事から摂取しています。※1
また、「LDLは悪玉」で「HDLは善玉」だと言われますが、これは「リポタンパク質」というコレステロールを運ぶ船のようなもの。積み荷であるコレステロール自体は同じです。ただし、LDLは「肝臓からコレステロールを運び出して全身に配る」、HDLは「血管壁にたまったコレステロールを回収して肝臓に運ぶ」という違いがあります。

※1 OMRON.食事からの摂取基準が撤廃されたコレステロール ――しかし注意しなければいけない点は?

コレステロールが高くなる原因

 
コレステロールが高くなる原因は、コレステロールの摂り過ぎだけではありません。コレステロールの大半は肝臓で作られますが、その材料となるのは糖質・脂質・タンパク質などのカロリーがある栄養素です。そのため、カロリーを摂り過ぎると、コレステロールの増加につながります。
もう少し説明すると、食事で摂ったカロリーは生きていくためのエネルギーになりますが、消費されずに余ったカロリーは、内臓脂肪や皮下脂肪として蓄えられます。内臓脂肪が増えると、血液中の中性脂肪とLDLコレステロールが増え、HDLコレステロールが減ってしまうのです。この状態を脂質異常症と呼んでいます。
加齢とともにコレステロールが高くなるのは、代謝が落ちて内臓脂肪が増えるためです。また、コレステロールの合成を制御する仕組みも、加齢によって衰えるとされています。さらに、女性ホルモンにはコレステロールを正常に保つ働きがあるため、閉経後の女性は脂質異常症になりやすいと言われています。

コレステロールが高くなると動脈硬化を引き起こすことがあり、三大疾患と言われる脳卒中・心筋梗塞・糖尿病につながることもあります。

関連記事:動脈硬化とは?その原因と対策方法について

悪玉よりも悪い「酸化LDL」

 
血中のLDLコレステロールが140mg/dl未満なら何も問題ありません。しかし、LDLコレステロールが増え過ぎると、活性酸素などによって酸化され「酸化LDL」に変化します。これが動脈硬化を引き起こすのです。※2
酸化LDLは血管壁を傷つけ、血管の拡張作用を損ないます。また、免疫細胞のマクロファージが酸化LDLを食べて処理しますが、そのまま動けなくなって血管壁にたまり、プラークと呼ばれる病変が生じるのです。
動脈硬化が進むと、脳梗塞や心筋梗塞などの発症リスクが高くなります。動脈硬化を防ぐには、LDLコレステロールを基準値内にすると同時に、LDLコレステロールを酸化させないことが重要です。

※2 e-ヘルスネット.脂質異常症 / 高脂血症

コレステロールを下げる食事のポイント

 
コレステロールを下げる食事のポイント
コレステロールは中性脂肪の増加と密接に関係しているため、脂質代謝の検査値がどれか1つでも基準値を外れている人は、以下のポイントに気を付けましょう。

腹八分目&節酒をこころがける

 
コレステロールが増える原因の1つはカロリーオーバーです。たくさん食べても、そのぶん動いて消費されればよいのですが、カロリーが余ると脂肪になり、LDLコレステロールが増加します。
カロリーオーバーかどうかは摂取カロリーと消費カロリーのバランスをみる必要がありますが、そもそも自分が毎日どのくらいのカロリーを摂り、どのくらい消費しているかが分かりませんね。そのため、食べ過ぎかどうかは体重で判断することになっています。
つまり、適正体重を維持することが、コレステロールを下げるポイント。アルコールにもカロリーがあるため、飲み過ぎは禁物です。

動物性食品を控える

 
適正体重を維持していても、年を重ねるにつれてコレステロールが高くなる傾向があります。年々高くなっている方は、コレステロールの摂取を控えたほうがよいでしょう。コレステロールは、肉、卵、乳製品などの動物性食品に含まれています。
【コレステロールが多い食品】
レバー(鶏・豚・牛)、魚卵(いくら・かずのこ・たらこ・ししゃもなど)、卵(特に卵黄)、乳製品(チーズ、生クリーム、バター)、乳製品を使った菓子類など

あぶらは量と質が重要

 
あぶらはカロリーが高いので、控えている方も多いでしょう。でも、あぶらの質がコレステロールに関係していることはご存知ですか?

あぶらの主成分である「脂肪酸」にはいろいろな種類がありますが、大きく分けると「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2つ。飽和脂肪酸は、肉の脂身やバターなどの動物性脂肪のほか、ココナッツオイルに多く含まれ、LDLコレステロールを増やす作用があります。
不飽和脂肪酸は、植物油や魚油に多い成分です。特に魚油に含まれる「DHA」や「EPA」は「n-3系脂肪酸」と呼ばれ、中性脂肪を減らす働きがあります。中性脂肪が減れば、LDLコレステロールも下がると考えられるため、積極的に摂りたいあぶらです。
一部の国で規制対象となっている「トランス脂肪酸」は、不飽和脂肪酸の一種ですが、LDLコレステロールを増やしHDLコレステロールを減らします。血管へのダメージが大きいとされていますので、できるだけ避けたほうがよいでしょう。

【トランス脂肪酸が多い食品】
マーガリン(家庭用ではトランス脂肪酸を含まない商品も多い)、ショートニング(焼き菓子によく使用される)、インスタント麺、スナック菓子、ポテトフライなど

食物繊維をたっぷり摂る

 
食物繊維は水に溶けるかどうかで「水溶性」と「不溶性」に分けられます。どちらも便通を良くする働きがありますが、水溶性食物繊維にはコレステロールを下げる働きもあります。
水溶性食物繊維が多い食品は、海藻、大麦、熟した果物など。果物は糖質も多いので、毎日たっぷり摂るなら海藻がおすすめです。また、大麦の加工品である押麦、もち麦、オートミールも手軽に水溶性食物繊維を補えます。

野菜、きのこ、豆類には不溶性食物繊維が多く含まれます。抗酸化作用のあるビタミンやポリフェノール、カロテノイドなども含まれるので、酸化LDLを増やさないためにも、積極的に摂りましょう。

食物繊維の働きについて詳しくは以下の記事も参考にご覧ください。
>>食物繊維とは?働きや摂取の方法についてご紹介

「もずく」と「大豆」を毎日食べよう

 
コレステロールを下げる食材として、毎日の食卓にぜひ取り入れていただきたいのが「もずく」と「大豆」です。
もずくは低カロリーで、水溶性食物繊維が豊富。スーパーで売られている「もずく酢」ならそのまま食べられますし、生もずくはサッと洗ってサラダにトッピングしたり、みそ汁に入れたりといろいろ使えます。
もずくのヌルヌルは「フコイダン」という水溶性食物繊維で、コレステロールを下げる以外にもさまざまな作用があります。
【フコイダンの主な作用】
抗がん作用、抗アレルギー作用、抗ウイルス作用、抗菌作用、抗酸化作用、肝機能向上作用、抗糖尿病作用、抗動脈硬化症作用など

>>フコイダンについてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。

大豆は食物繊維が多いだけでなく、「大豆たんぱく質」にコレステロール低下作用が認められています。さらに、女性ホルモンに似た働きをする「イソフラボン」にも、コレステロール低下作用があると言われています。※3 

※3 統合医療と健康を考える会.「食物繊維……摂取の重要性」

まとめ

コレステロールが気になり始めたら、まずは適正体重を維持できるように、生活習慣を見直してみましょう。食事の内容としては、動物性食品を控え、野菜、海藻、大豆製品をたっぷり摂ることが大切です。

フコイダンには試験管レベルの研究結果も多いですが、すでに次のような作用が実証されております。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

なかでも注目したいのは、日本の死因第1位であるがんに対する作用です。

がん治療の統合医療においてフコイダンは、抗がん剤との併用が可能であり、かつその効果を高めたり、副作用を軽減したりすると期待されています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

毎日の食事に気軽に取り入れられることから、治療だけではなく予防のための活用も可能。

フコイダンは、さまざまな病気に対するよいアプローチを見込める成分です。健康維持にぜひお役立てください。

そんな美容と健康に対してさまざまな作用をもたらすフコイダンを効率的に摂取できる方法として、最近では「中分子フコイダンドリンク」にも注目が集まっています。

毎日飲むだけで簡単に続けられるので、フコイダンに興味がある方はぜひ、こちらもあわせて検索してみてはいかがでしょうか。

「中分子フコイダンドリンク」で調べると、中分子フコイダンや中分子フコイダンドリンクについてさらに詳しい情報を得ることが可能です。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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