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健康の科学

薬が吸収されるまでの時間について|嘔吐や副作用への対処法は?

「頭痛で痛み止めを飲みたいけれど、どのくらいで効果が出るんだろう?」

薬には飲んだあとに体に吸収され、効果が出るまでにある程度の時間が必要であるとご存じでしたか?最近では研究により、少しでも速く効くようにも改良されている薬もあります。

この記事では、薬が吸収されるまでの時間や薬を飲んだあとに出る副作用への対処法を解説します。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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薬が体に吸収されるまでの時間は?

薬が体に吸収されるまでの時間は?

一般的に、飲んだ薬が体の中で吸収され効果を発揮するのに約15〜30分かかるといわれます。すぐ効く、速く効くなどと宣伝されている薬もありますが、飲んで数分ではありません。その場合、追加で飲んだり、他の薬を服用したりしないようにしましょう。最近では、できるだけ速く効果を出すために、薬の剤形などさまざまな工夫がされています。

剤形の違いは薬の吸収を調整するための工夫!

薬はさまざまな形があります。見ただけではわからないような工夫がされているのです。

例えば、口腔内崩壊錠の見た目は普通の錠剤です。しかし、口の中で唾液によってすぐ溶けるように設計されています。お年寄りや子どもなど、錠剤を飲み込むのが苦手な方におすすめです。

お尻から入れる坐薬は、腸の粘膜から直接吸収されるため効果が速いと考えられます。例えば、熱を出している子どもには、錠剤ではなく坐薬の熱冷ましが処方されることが多くあります。

薬の役割とはたらき

例えば高熱は、体の中に入ったウイルスをやっつけようとする私たちの免疫がはたらく過程で出ます。実は、薬に頼らなくても私たちの免疫が病気を治そうとはたらいてくれているのです。しかし、熱が高いと日常生活が送りづらくなることもあるので熱冷ましを服用します。

化膿など菌が悪さをしている時は、原因治療するために化膿止めとして抗菌剤を使用。花粉症の季節につらい人には、あらかじめ服用して症状をやわらげる予防薬が処方されます。

薬は「治す」だけでなくさまざまな役割を担っているのです。

また、薬と同じ形状のサプリメントに関して気になる方が多いかもしれません。サプリメントは、健康食品には特に定義はなく、健康維持や健康効果をサポートするとされている食品全般のことです。サプリメントは健康食品の1種に分類されますが、特に定義はないため、健康維持や健康効果をサポートするとされている食品全般のことを指すことが多いです。サプリメントには国が法律で定めている保健機能食品があるので、詳しく知りたい方は、下記をご参照ください。

>>サプリってどうやって選べばいいの?正しい選び方についてご紹介

薬が体に吸収されるメカニズム

錠剤やカプセル剤などの口から服用する薬をみていきましょう。水やぬるめのお湯などで、錠剤やカプセル剤を口から流し込むと、薬は胃へと流れます。その後、腸で吸収されます。そして肝臓へと届けられるのです。

薬は肝臓で効果を発揮できる形に変身します。これが代謝です。効く状態になった薬は血液の流れにのって、患部や体の組織へ送られます。患部に到着することで、薬が効く状態です。

体内で効果を出した薬は、肝臓に戻り解毒など代謝され、腎臓で処理されます。最終的には、尿や胆汁などとして体の外へと出されます。これが一連の薬が体に吸収される流れです。

“血中濃度”と薬の効き目の関係

薬は血液にのって患部へ移動するので、血液中にどれぐらい薬の成分があるのかが重要です。これを血中濃度といいます。

血中濃度がある一定以上ある場合に効果が期待できる時間依存性の薬があります。薬は体内に入ると血中濃度はぐんと上がりますが、時間が経つにつれ下がっていくのです。ですので1日3回の薬は、指定された回数を続けて服用するからこそ、血中濃度が一定に保たれ期待できる効果が現れるように作られています。

血中濃度は、高ければ高いほどよいものではありません。同じ成分の薬でも大人と子どもで飲む量が違ったり、同じ年の子どもでも体重によって薬の量が異なったりする理由は血中濃度にあります。

調子が悪いからといって多めに飲まないようにしましょう。用法用量を守らず多く服用すと、効き目が強く出過ぎて副作用につながってしまうことも。決められた回数や量を守ることが大切です。

“服用時間“と薬の効き目の関係

食後とは、食事してすぐという意味ではありません。食事後、約30分後を食後と指します。食前も食事をする約30分前です。

食事に影響されない薬に対して、食後と指定されるのはなぜでしょうか。時間ごとだと服用を忘れてしまうのを防ぐためです。胃が弱い方も食後に服用するように指導されます。

服用時間と薬の効き目には関係があります。食間に飲む薬を例にあげてみましょう。食間とは食事をしている合間ではなく、前の食事から約2時間以上経っており、次の食事まで約2時間あいている時間のことです。例えば昼食が13時、夕食が19時の場合、15−17時の間が「食間」になります。胃に何も入っていない状態で効果が期待できる薬の用法です。

薬によっては「食直後」や「起床時」など服用時間が指定されているものもあります。薬の服用時間は、薬の吸収や副作用に関わってくる場合があります。

【よくある疑問】薬を飲んだあと吐いてしまったら?

薬を飲んだあとに吐いてしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

もともと吐き気があり薬を飲んでも吐いてしまったり、子どもが嫌がって薬を吐いてしまったりすることがあります。

薬を飲んで30分以内に吐いてしまった場合

薬を飲んで30分以上経たずに吐いてしまった場合は、薬が体の中に吸収される前に出てしまったと考えます。

薬を飲んでもすぐに吐いてしまった場合は、患者さん本人が少し落ち着くのを待ってから薬を飲ませます

子どもの場合、風邪の症状だけでなく、薬を飲んだことが原因で吐いてしまうことも。例えば解熱剤の粉薬を飲んでもすぐ吐いてしまった場合、様子をみて違う形状の薬を使用します。この場合は、坐薬の解熱剤に変更するようにしましょう。

薬を飲んで30分以上経ってから吐いた場合

薬を飲んだあと、30分以上経ってから吐いてしまった場合は、追加で薬は服用せずに様子をみます

吐いたとしても追加で飲ませない理由は、30分程度経っている場合、体の中に薬が吸収されていると考えられるからです。再度服用する場合は、次のタイミングを待ってからにしましょう。

薬が効かないかもと追加で薬を服用すると、副作用につながってしまうので注意が必要です。

【よくある疑問2】牛乳を飲むと薬の吸収時間に影響する?

「空腹時に薬はよくないから牛乳を飲んだほうがいいよ」と聞いたことはありませんか?これには医学的な根拠はありません

薬によっては、牛乳に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの成分とくっついてしまい、体内に吸収されにくくなる薬もあります。

特に小児科でもらう抗菌剤には、牛乳と相性の悪い薬があるので注意しましょう。牛乳だけでなくスポーツドリンクやイオン飲料なども注意が必要です。気になる場合は、薬を受け取る際に薬剤師に相談してみてください。

牛乳の脂肪分にも注意が必要です。脂に溶けやすい性質をもつ薬の場合、胃の中にある牛乳の脂肪分に溶けて吸収されやすくなることも。すると、思ったよりも多く薬の成分が吸収され、副作用につながる恐れがあります。

基本的に水やぬるいお湯で服用するようにしましょう。

【よくある疑問3】薬を飲んだあと副作用が出たら?

薬を飲んだあとに、じんましんが出たり、口の中や唇、まぶたの裏が腫れたり、息苦しくなったり、ひどい場合は倒れてしまう場合は、アナフィラキシーショックを疑います。突然の場合もあれば、数分後〜数時間後の場合もあります。薬に対するアレルギー反応です。薬の成分に反応することもあれば、薬の添加剤に反応する場合もあります。すぐに救急車を呼び、対応しましょう

他にも抗菌剤や抗生剤などの服用を続けていると、下痢や軟便がみられることも。これは、悪い菌だけでなく腸内のよい菌にまで薬が影響を与えているからです。下痢になるほどであれば、副作用となりますので抗菌剤・抗生剤の種類を変えてもらう必要があります。

薬を服用により、いつもと違う様子だったり違和感があったりするようであれば処方した医師または薬剤師にすぐに相談するようにしましょう。

まとめ

薬の吸収時間について
薬の吸収時間について解説しました。薬の剤形は吸収時間を調節するための工夫です。

また、食事や飲み物、服用する時間によっても薬の吸収や効果に影響があります。

薬の効果を期待通りに出すためには、薬の血中濃度も重要です。薬が数分で効かなかったと追加で飲んでしまうと、過剰摂取になり血中濃度が上がりすぎてしまいます。そうすると副作用にもつながるので注意しましょう。

医師または薬剤師に指定された用法用量をきちんと守って薬を服用することが大切です。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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