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膵臓がんとは?その症状について解説

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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膵がんは進行するまではあまり自覚症状が出ないため、早期に見つけるのは簡単ではありません。また、罹患者数もここ数十年増え続けており、日本では4番目に死者数の多いがんです。

膵臓の役割と膵がんの症状

膵臓は体に必要なものを分泌する臓器

膵臓は、膵液の分泌(外分泌)やインスリンの分泌(内分泌)を行う大切な臓器です。
横に細長く、体の右側から膵頭部、膵体部、膵尾部と名前が付けられています。
膵頭部がんが最も多く、膵尾部がんが最も少ないです。
膵臓の原因と治療

膵臓の種類と特徴

膵がんといった場合、90%近くは膵管がんという表面にできるがんを指します。
膵管というのは膵臓の中心を通っている管のことで、作られた膵液を膵臓の外へ運ぶための道です。
膵頭部と呼ばれる部分にがんができると、膵液がうまく外へ出ていかずに膵炎を起こしたり消化不良によって体重が減ったり、黄疸が出たりなどの症状が出ます。
手術するとなった場合は、周りの組織も一緒に取ることがあります。

膵体部、膵尾部にできたがんは、膵頭部のがんに比べると症状が出にくく、特徴的な症状も少ないです。
血液検査でも異常が出にくいと言われます。

膵がんは、周りに浸潤しやすいことも特徴の1つです。
膵臓は筋肉や脂肪で覆われていないため、隣接する部分にがんが簡単に伸びていきます。

膵臓の周りにはたくさんの神経が通っているため、がんが神経の中に入り込む”神経浸潤”も他のがんに比べると多いです。神経が障害されるため、痛みやしびれといった症状が出ます。

そのほか、膵がんの症状として糖尿病の発症や急な悪化、痛みなどで膵がんが見つかる場合もありますが、どれも膵がんのみに特徴的な症状というわけではありません。

膵臓がんの初期症状や状態をより詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
>>膵臓がんステージ1の症状は?原因や検査方法を解説!

膵臓の原因と治療

膵臓の原因

喫煙、慢性膵炎、糖尿病、肥満、大量の飲酒などがリスクだと言われています。
糖尿病は約2倍、肥満は約3倍、慢性膵炎は約14倍、そうでない人と比べてリスクが高いです。
今からでも、改善できるものがあれば改善してみましょう。

また、親や兄弟姉妹、子供のなかに2人以上膵がんの方がいる場合は家族性膵がんと呼ばれ、膵がん患者さんの約1割が該当し、膵がんの家族がいない人に比べると膵がんのリスクが非常に高いです。
現在のところ、膵がんの早期発見のために良いとされている検査はないのですが、心配な症状があればがん検診を受けても良いかもしれません。
メリットやデメリットについては主治医と相談してみてください。

膵臓の治療

膵臓がんの治療は、手術と化学療法(抗がん剤)の2種類です。
他のがんと同様に、手術は病気の進み具合によって出来る・出来ないが決まります。手術のあとに、抗がん剤の治療を行うこともあります。
抗がん剤は点滴と飲み薬があり、組み合わせ方は多種多様です。ご本人の体力や病気の進み具合、副作用の程度などを総合的に判断して使う薬を決定します。
また、膵がんの進行状況などによっては、緩和ケア(痛みや辛さを取り除く治療)だけを行うことも選択肢です。緩和ケアは、何もせずに過ごすという意味ではなく、痛みや辛さを取り除くための積極的な治療のことをさします。

膵臓がんステージ2の治療法や手術について詳しくは下記の記事を参考にしてください。
>>膵臓がんのステージ2・3の治療法は?原因や余命について解説!

膵臓がんの経過で出やすい症状

黄疸

肝臓で作られた胆汁は、総胆管という管を通って運ばれます。
総胆管は膵臓の一部を貫くように走っているため、膵がんによって総胆管が塞がれてしまうと、胆汁がうまく流れなくなることがあります。

胆汁の流れが悪くなり、全身の皮膚や、白目の部分などが黄色くなる症状を黄疸と言い、進行するとかゆみが出ることが多いです。
狭くなった総胆管を広げるために、ステントと呼ばれる管を入れる処置が行われることがあります。

みぞおち・背部痛

膵がんの患者さんは、みぞおちや背中が痛いと訴えることが多いです。
ズキズキ・重苦しいような痛みのほか、神経浸潤を起こしているとビリビリと痺れのような痛みを感じる場合もあります。

痛みがある時には、主治医や看護師など周囲の医療スタッフに伝えることが大切です。
必要な強さ・量の痛み止めをしっかりと使うためには、患者さんの協力が何より必要となります。
痛みが強い方は、医療用の麻薬を試したり、神経の興奮を抑えるような薬を合わせて使ったりと工夫が必要となるからです。
場合によっては、神経ブロックが使える例もあります。

転移

膵がんは、肝転移や腹膜播種(ふくまくはしゅ)を起こしやすいです。
腹膜というのは、お腹の中で臓器全体を覆っている薄い膜のことを指します。
がん細胞が腹膜にこぼれ、そこに根を張るようにして増えることを腹膜播種といい、これは基本的に手術を行うことが出来ません。
腹膜に散らばるようにして転移しており、取りきれないためです。

腹膜播種を起こすと、腹水が溜まりやすくなったり、腸閉塞(いわゆるイレウス)を起こしやすくなったりします。
腹水で胸が圧迫されるため、息苦しさを感じる方もいます。
それぞれの症状に対して、薬などでその都度対応します。
最近では新しい治験が行われているため、今後は治療の選択肢が増えるかもしれません。

膵臓がんステージ4の治療法や余命については下記の記事を参考にしてください。
>>膵臓がんのステージ4の治療方法は?症状や余命について解説!

まとめ

膵がんは、進行してから見つかることが多いがんです。
気持ちの整理がつかないままに治療が進んでいくこともありますが、医師や看護師などとよく話し合い、少しでも安心・楽に過ごせるようにしましょう。

参考文献
国立がん研究センターがん情報サービス
膵がん | がん診療ガイドライン | 日本癌治療学会 (jsco-cpg.jp)

また、がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

>>フコイダンについてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。

中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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