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大腸がんステージ4の治療方法は?症状や余命について解説!

大腸がんステージ4の治療方法は?症状や余命について解説!

大腸がんステージ4の診断を受けたとき、多くの患者とその家族は絶望感に包まれるかもしれません。

手術で腫瘍が取りきれない場合や、手術後の転移や再発が起こった場合には、薬物療法が治療の中心となります。最近では、抗がん剤や分子標的薬の進歩により、ステージ4の大腸がんでも治療の選択肢が広がり、生存期間を延ばすことが可能となっています。

この記事では、大腸がんステージ4の状態や症状から治療方法、さらには余命に関する情報まで詳しく解説していきます。

※大腸がんの概要については以下の記事を参考にしてください。
>>大腸がんとは?その症状について

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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大腸がんステージ4の状態と症状

大腸がんステージ4は、肺や胃・肝臓などの離れた臓器に転移が確認できる状態です。大腸がんもステージ4になれば、お腹や消化機能に関する症状だけではなく、腸管からの出血も生じやすくなっているためそれにともなう貧血や腹膜播種、腸閉塞などの全身症状が生じます。

日常生活に支障を及ぼすようなさまざまな症状が生じ始める頃です。

大腸がんの症状について詳しくは以下の記事を参考にしてください。
>>大腸がんステージ1の症状は?原因や治療方法を解説!

大腸がんステージ4の治療法

大腸がんステージ4の治療法
(参照:https://cancer.qlife.jp/colon/colon_tips/article5659.html

大腸がんステージ4は、基本的にほかの臓器に転移が見られる状態です。転移した場所の病巣を切り取れるようであれば、手術で取り除くこともあります。切り取れない場合には薬物療法や放射線療法、対処療法などを導入して治療を試みます。

薬物療法

薬物療法
(参照:https://cancer.qlife.jp/colon/colon_tips/article5659.html

手術で腫瘍が取りきれない場合や手術後の転移や再発で再手術が難しいときは、薬物療法が治療の中心となります。薬物療法だけでステージ4の大腸がんを治すのは難しいのですが、症状を予防したり軽減したりして生存期間を延長する目的として使用されることもあります。

最近では抗がん剤などの薬剤が非常に優秀です。薬物療法で治療を進めたところ悪性腫瘍が縮小し切除可能となるケースも出てきました。切除可能となった場合は、手術で悪性腫瘍を取り除くことができるため、根治を目指せる症例も現れ始めています。

大腸がんの薬物療法では、基本的にさまざまな抗がん剤を組み合わせる多剤併用療法がおこなわれます。

大腸がんに効果が期待できる抗がん剤は複数種類あり、さらに最近では分子標的治療薬も登場し薬物療法の選択肢が大きく広がっているのです。

薬物療法の治療方針は全身状態や年齢、がんの状態などから決定されます。まず1番目の薬を使い(1次療法)効かなくなったら2番目の薬(2次療法)、それも効かなくなったら3番目の薬(3次療法)というように効果の期待できる薬剤を順に使っていくのが治療の基本です。

抗がん剤の治療効果の判別は画像診断や血液検査などによって定期的にチェックします。効果があるうちは原則として同じ薬剤で治療を続けます。副作用が強く現れたときは抗がん剤を減らしたり、場合によっては抗がん剤を変更したり治療を休むことも検討します。

抗がん剤について詳しくは以下の記事を参考にしてください。
>>抗がん剤の種類について
>>抗がん剤の副作用について

分子標的薬

分子標的薬はがんの発生や増殖、転移に関わる特定の遺伝子やタンパク質を標的にして効果を発揮する薬です。大腸がんの治療に使われているのは血管新生阻害薬、抗EGFR抗体薬、マルチキナーゼ阻害薬の3種類です。

放射線療法

放射線療法は高エネルギーのX線やガンマ線、電子線などを用いてがん細胞を照射し死滅を狙う治療法です。主に直腸がんの手術で人工肛門になるのを避けたいときや手術による切除が難しいケースにおこなわれます。

放射線療法は抗がん剤などを用いた薬物療法と同時におこなわれる場合もあります。レントゲンやCT検査をおこなって放射線を照射する位置を確認し、毎日少量ずつにわけて照射します。

緩和治療

緩和治療とはがんをはじめとしたさまざまな症状を和らげる治療のことを指します。

過去には治療が不可能な人の全人的ケアとして定義付けられていましたが、現在ではがんのステージに関わらず痛みや不快な症状に対して早期から介入するべき治療の一つです。

ターミナルケアとは違い、早い段階から積極的に取り入れることによって、できるだけ痛みや不安のない治療を進められるサポートとなっています。

緩和ケアについて詳しくは以下の記事を参考にしてください。
>>緩和ケアとは?どこで受けられるかなど解説

手術

非常に稀なケースではありますが、大腸がんステージ4でも手術が可能な症例もあります。

遠隔層と原発層の双方が切除可能である場合や、遠隔層の切除が難しい場合でも原発層は切除可能といった場合が該当します。

大腸がんステージ4の余命は?

大腸がんステージ4の余命は?
(参照:https://hbcr-survival.ganjoho.jp/graph#h-title

大腸がんステージ4の場合、5年生存率を数字で見ると非常に悲観的にならざるを得ないともいえます。

しかしながら大腸がんは、薬物療法の治療の選択肢が非常に多く、地道に続けているうちに手術可能となる症例がステージ4でも起こり得ます。

そのため、数値だけをみて悲観的になる必要はありません。

生きている今を楽しむことを大事にして、できるだけストレスがかからないような日常生活を送ることも重要です。苦痛や将来への不安などでストレスを感じていたら、がんと闘ううえで重要な免疫力にも悪影響を及ぼすことがわかっています。

最低限、痛みがあるようであれば痛みを感じないような日常生活を送ることを意識したいですね。

免疫力について詳しくは以下の記事を参考にしてください。
>>免疫とは?免疫に関するのウソ・ホントについて解説

大腸がんステージ4の療養について

大腸がんステージ4の療養について
大腸がんステージ4になると、治療の影響や腫瘍の増大具合により思うような日常生活が送れなくなってしまうケースも出てきます。

食事

薬物療法などの治療の影響により、味覚の変化や食欲不振などが起こり食事量が減ってしまうケースも少なくありません。

なかなか思うように食事摂取が進まない場合には、自分の好きなものだけでもよいので食べるよう意識してみたり、ゼリーやプリンなど食べやすいものを食たりしましょう。

また、最近では少量でカロリーなどが摂取できるゼリータイプの医療用流動食や飲み物も作られています。

場合によっては医師や栄養士に、効率のよい栄養摂取方法を相談してみるとよいでしょう。

外出

大腸がんステージ4になると、病状が進行し排便コントロールが難しくなっているケースも少なくありません。また、体力が低下していたり、排便状況によってストーマの増設していたりする場合、外出がおっくうになり、外に出づらいと感じるかもしれません。
ですが、外出自体はストレス発散やリフレッシュにつながり、免疫力アップにつなげられる要素でもあります。
下着にパッドをつける、オストメイト用トイレの場所を把握しておくなどの対策によって、心配を減らしながら外出する意識も持っておくとよいでしょう。

ストーマ(人工肛門)について詳しくは以下の記事を参考にしてください。
>>大腸がんステージ2・3の症状は?治療法や術後の生活について解説!

痛みのコントロールをして苦痛なく過ごす

痛みのコントロールをして苦痛なく過ごす
(参照:https://www.jspc.gr.jp/igakusei/igakusei_keywho.html

進行がんでしばしば問題点の1つとなるのが、がんによる痛みの存在です。痛みがあるということ自体が患者さんにとってはストレスになり得ます。

進行がんの患者さんはさまざまな要因で痛みを感じることがあります。がん細胞の浸潤や圧迫によるがん自体からの痛みはもちろん、がんの治療による副作用の痛み、がんが転移した場所によって生じる痛みもあります。

がんによる痛みは、再発進行がんでは6~7割あり、終末期になると8割の患者さんが体験するといわれています。

進行がんで痛みを感じるのは、骨や神経に悪性腫瘍が浸潤することが主な原因です。また、精神的な不安やストレスは痛みを助長することもわかっています。

痛みがわかるのは患者さん本人だけで検査をしても数値には現れません。痛みの治療では痛みを表す評価法が取り入れられ、ペインスケールとして他者にアウトプットする方法が用いられています。

がんにともなう痛みの治療には、WHOが提唱した治療法を用いて対処できるようになっているので、我慢をせずにきちんと周囲に訴えて苦痛なく過ごすことが重要です。

痛みをやわらげるケア方法について詳しくは以下の記事を参考にしてください。
>>末期がんとは|そもそも治る?治療方法とは?

まとめ

まとめ
大腸がんステージ4の治療は、多様な方法を組み合わせることで、生存期間を延ばし、生活の質を向上させることを目指します。薬物療法、放射線療法、手術、緩和治療など、患者さんの状態に応じた最適なアプローチをその時々の状況に合わせて選択します。

特に最近の医療技術の進歩により、ステージ4でも悪性腫瘍が小さくなり、ときとして手術での摘出が可能になる事例も出てきました。悪性腫瘍部分を確実に取り除ける場合は根治を目指す希望もあります。

がん治療においては、痛みやストレスを最小限に抑えながら、希望を持って日常生活を楽しむことが重要です。毎日生き生きと苦痛なく過ごすことは、がんと闘うための免疫力向上の一助ともなります。

自分一人で抱え込むのではなく、他者と共有しながら上手に治療を続けることが大切です。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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