2021.08.31
がんがん治療の費用について|高額になるケースとは?
目次
がん治療の費用について
日本人の2人に1人ががんになる時代で、「実際にがんになったらどうすればいいのか?」という不安のある方もいらっしゃるではないでしょうか?がんになった時の費用について事前に知っておくことで、万が一のときの心構えをしたいですね。この記事では、がんになったときの治療法の概要とそれぞれにかかる費用について解説します。
がんになったときの治療の概要
がんになったとき、治療は大きく分けて5種類です。それは治療の基礎となる外科手術・放射線治療・内科治療と、先進医療・緩和ケアです。
先進医療は公的補助が適応されないため、自己負担費用が非常に大きいです。他の4種類は公的保険と高額医療費制度で補助されます。
それぞれのがん治療にかかる費用
がん治療のそれぞれの費用について説明します。
外科手術は、原発切除術と転移巣切除の2つです。がんの種類や大きさによっては、開腹手術以外にも腹腔鏡や内視鏡を使うことがあります。手術は、医療費(10割負担と仮定した金額)として、開腹手術100-200万円、腹腔鏡手術150万円、内視鏡手術60〜80万円程度です。外科手術とその入院時費用は、公的医療保険や高額医療費制度の補助を受けることができ、事後に還付されます。実際の自己負担費用は月に3〜25万円になることが多いです。※1
放射線治療は原発治療と再発巣治療、緩和治療の時に行われます。原発の根治やコントロールを目的とした照射を数週間連続で行う場合は、医療費で70〜100万円程度です。つらい症状を取るための1日~1週間程度の照射の場合は、医療費で約10万円程度です。実際の自己負担費用のイメージは、医療費が150万円のとき、3割負担で約45万円、1割負担で約15万円になります。
内科治療は術前補助療法、術後補助療法、再発時の治療があります。それぞれがんの種類によって、レジメンと呼ばれる、投与回数と種類の定められた抗がん剤レシピがあります。レジメンごとに値段が全く異なりますが、複数種類を同時に使用する治療や、ノーベル賞を取ったことでも有名になったオプジーボなどの免疫療法薬を使った治療は、金額が高くなります。レジメンの初回治療を入院で行い、同じレジメンの2回目以降は通院で治療を行うことが多いです。
先進医療は、厚生労働大臣が治療法として承認しているもののうち、その安全性や医療費の観点から現時点では公的保険の対象となっていない治療全般を指します。他の治療と違い、公的保険や高額医療費制度が適応されないため非常に高額です。
がん治療における先進医療は、重粒子線治療、陽子線治療、手術補助機器(ダヴィンチ)などが該当します。重粒子線治療を例に挙げると、公的保険対象となるがんの種類や治療タイミングではなかった場合、自己負担費用は300万程度です。
がん治療の具体的な費用例 胃がん stage2、1年間の治療費
治療は、手術+再発予防薬物療法(TS-1という飲み薬の抗がん剤を術後1年間のみ内服するレジメン)を例に考えてみましょう。※2
医療費は、手術費用が約140万円、TS-1の薬剤費用が約7.5万円/月、検査費用が約4万円/月かかります。年間総医療費の合計は、(手術費用140万円+TS-1薬剤費90万円+検査費用48万円)=278万円です。
では実際の自己負担費用はいくらでしょうか。手術月に最終的に自己負担する金額は、ほとんどの場合高額医療費制度の上限金額に達します。年収370~770万円の方であればおおむね9万円前後(所得と実際の費用に応じて3.5〜25万円の範囲で変動があります)に収まります。それ以降11ヶ月間、3割負担であれば、7.5万円/月のTS-1の薬剤費は約2.5万円、4万円/月の検査費用などは約1.4万円/月です。
つまり、年間の自己負担費用は、9万円+(2.5万円+1.4万円) × 11カ月=52万円程度と試算されます。
※2 がん治療費.部位別がんの治療費:胃がんⅡ期ステージでの治療方法と治療費(概算)
緩和ケアにかかるお金
自力通院できない状態で自宅で過ごす場合には、訪問診療・訪問看護の費用が掛かります。医療費でそれぞれ3〜5万円程度のため、公的保険の適応後の実際の自己負担費用は月1〜2万円です。
その他、訪問介護や自宅の改修費用、介護ベッド・車椅子レンタル費用なども掛かりますが、これらは公的介護保険や市区町村からの補助、高額介護合算療養費制度が利用できます。
緩和ケア病棟に入ることになったら、初回面談費用(〜数万円、1回のみ)と入棟後の部屋代(〜数万円/日)が発生しますが、これらに対する公的補助はありません。
がんになった時の金銭的な助成や補助
公的助成制度と、公的ではない助成制度があります。公的助成制度には、公的医療保険、介護保険、高額医療費制度、障害年金、自治体独自の医療費助成制度などがあります。相談先は病院の医療ソーシャルワーカーの他、全国にあるがん診療連携拠点病院のがん相談支援センターでも個別相談が受けられます。
公的ではない助成制度には、企業に勤務されている方への福利厚生として傷病手当金があります。
まとめ
今回はがん治療にかかる費用についてまとめました。日本の公的補助はとても充実しており、一般的な病院の治療には高額医療費制度などが活用できるようになっているため、特に具体的に紹介しました。
もし費用が心配であれば、治療を始める前にいくつかの治療パターンで費用の見通しを出してもらうことも可能です。「お金がかかるから」と諦めず、一度は話を聞いてみてください。
この記事が、がん治療にかかる金額の見通しや補助制度、相談先の参考など、皆様のお役に立てるとうれしいです。
また、がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、そのなかでも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。
海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
>>フコイダンの種類や成分についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。
>>フコイダンの効果・作用についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。
中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。
中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。
また、フコイダン療法の他には、「光免疫療法」「がんウイルス療法」「CAR-T細胞療法」も最新のがん治療として注目されています。3種類の最新治療について、以下の記事で詳しく解説しているのであわせてご覧ください。
近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。
なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。
フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。
それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。
>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。
がんの種類を知る
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