2021.07.26
がんがんの生存率について
がんの生存率とは
がんの生存率とは、がんと診断されてから(あるいは、がんの治療がスタートしてから)、ある一定の期間後(例えば5年後)に生存している確率のことを示します。
生存率が100%に近いほど治療で生命を救えるがん、0%に近いほど治療で生命を救い難いがんであることを意味します。
ちなみに、生存率には実測生存率と相対生存率があり、がん患者の生存率を評価する場合には、がん以外の死亡の影響を除いた相対生存率が使われます。
実測生存率とは、死因に関係なく、すべての死亡を計算に含めた生存率のことで、がん以外の死因による死亡も含まれます。
一方で、相対生存率とは、がん以外の死因により死亡する影響を補正した生存率のことで、がん患者について計測した実測生存率を、対象者と同じ特性(性、年齢、暦年、地域など)をもつ日本人の期待生存率で割ったものになります。
5年相対生存率とは
一般的に、がんの予後(医学的な経過についての見通し)、つまり、がんが治癒したかどうかを評価する指標として、5年相対生存率を用いることが一般的です。これは、がんと診断されてから(あるいは、治療が開始されてから)5年後に生存している場合、治癒したとみなすことができるという考えがあるからです。※1
ただ、なかには5年以降も、再発して死亡するリスクがあるがんの種類もあり、この場合は10年相対生存率が使われます。
例えば、乳がんでは10年相対生存率で治癒を評価することが一般的です。
また最近では、がん患者の予後をより正確に予測する指標として、5年生存率や10年生存率ではなく、サバイバー生存率を使うことも増えてきました。
サバイバー生存率とは
このサバイバー生存率とは、診断から一定年数後生存している患者(サバイバー)の、その後の生存率です。 例えば、がんの診断からすでに1年経過している患者のサバイバー生存率は、診断から1年後に生存している者に限って算出した、その後の5年生存率です(つまり診断からは合計6年後の生存率になります)。
がんの部位別にこのサバイバー生存率をみてみると、一部のがんでは、経時的に大きく変化(上昇)することがわかっています。例えば、診断時における5年相対生存率が10%以下と非常に低い膵臓がんでは、生存年数が増えるにつれてサバイバー生存率は上昇し、診断後5年経過した5年サバイバーでは、75%を超えるまでになっています。つまり、膵臓がんでは、診断後の生存期間が延びるにつれて治癒する可能性が高くなるということです。※3
日本におけるがん生存率の現状
日本におけるがんの生存率は、全体として上昇傾向にあります。
国立がん研究センターが調査した、全国各地にあるがん拠点病院などで2008年に診断されたおよそ23万8000人の患者の大規模なデータに基づいた10年生存率は全体で59.4%でした。これは、2004~2007年に診断されたがん患者の10年生存率の58.3%を上まわっており、6割に近づきつつあります。これは、新しい抗がん剤の導入など、がんの治療法が進歩したことが一つの要因となっていると考えられます。※4
ただし、10年生存率は、10年以上前に治療したがん患者の過去のデータであり、今の患者にそのまま反映されるものではないため、注意が必要です。
がんの種類別の生存率
がんの生存率は、がんの部位によって大きく差があります。※5
例えば、先ほど紹介した10年生存率が最も高いのは前立腺がんで98.7%(5年生存率は98.5%)です。次いで、乳がん(女性)で87.5%(5年生存率92.1%)、子宮内膜がんで83.0%(5年生存率84.4%)となっています。このようながんは、比較的、予後が良好ながんといえます。
一方で、10年相対生存率が低いがんとしては、肝細胞がんで21.8%、肝内胆管がんで21.8%(5年生存率44.7%)、小細胞肺がんで9.1%(5年生存率11.7%)膵臓がんでは6.5%(5年生存率11.9%)でした。これらのがんは、予後が悪いがんといえます。
また、同じ部位のがんであっても、生存率はステージ(進行度)によっても大きく異なります。例えば、大腸がんの場合、もっとも早い段階(ステージ 1)の10年生存率は93.6%ですが、最も進んだ段階(ステージ 4)では11.6%まで下がります。つまり、いかに早期発見が重要かということがわかります。
まとめ
がんの生存率とは、がんと診断されてから、ある一定の期間後に生存している確率のことを示します。最新のデータでは、がん全体の10年相対生存率は6割に近づきつつあります。一方で、生存率はがんの種類やステージによって大きく異なります。
この記事を参考に、がんについてより知識を深めていただけると幸いです。
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がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。
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