2024.03.13
がん膀胱がんとは?その症状と特徴について
膀胱がんは膀胱にできるがんで、自覚できる症状が初期から出てくるために他のがんに比べると早期発見されることが多いです。
一方で、あまり痛みを伴わないことや、自覚症状が膀胱炎などと似ていることから、「病院に行くほどじゃないかな」と判断してしまい、発見が遅れる方もいます。
あまり患者数が多くないので、イメージがつきにくいがんかもしれません。
目次
膀胱がんとは
膀胱がんは男性に多い
膀胱がんは、男女ともに60歳代から患者が増えます。
男性の方が罹患率が高く女性の約4倍、さらに喫煙者は非喫煙者の2~3倍罹患しやすく、発症も6年ほど早いと言われています。※
また、一見無関係のように思えますが、子宮頸がんの原因として知られているヒトパピローマウイルスも、膀胱がんのリスクを3倍近く上昇させるとわかってきました。
日本でも、ヒトパピローマウイルスワクチン(HPVワクチン)の公費接種が行われているので、若いお子さんがいる方は接種を検討されると良いでしょう。
膀胱がんは比較的頻度が低いがんですが、他にも似たような症状の出る疾患(結石や膀胱炎など)があるため、区別することが重要です。
膀胱がんのできる場所
膀胱は骨盤の内側、下腹部にある袋状の臓器で、体内で作られた尿をためる働きをしています。
膀胱がんは、ほとんどのものが膀胱の内側の粘膜表面にできている尿路上皮がんという種類です。
粘膜下にある膀胱の筋肉や、さらにその下の脂肪に浸潤していることもあります。
がんが上皮にとどまっているかどうかは、手術で切除したがんを調べてみなくてはわかりません。
主な初期症状や治療法について詳しくは下記の記事を参考にしてください。
>>膀胱がんの初期「ステージ0-1期」の症状・治療法・余命について解説。再発予防対策を知り予後に活かそう
膀胱がんの症状
血尿
血尿には、目で血液が混じっていると確認できる「肉眼的血尿」と、目で見てもよくわからないけれど血液の成分が混じっている「顕微鏡的血尿」があり、膀胱がんではどちらの血尿も出る可能性があります。
血尿は「最初から最後まで全体的に赤い尿が出る」と思っている方も多いのですが、実はそれだけではありません。排尿の最後のほうだけ尿が赤くなっていたり、時には血の塊が混じっていたりすることもあります。
また、膀胱がんの血尿には「痛みを伴わない」という特徴があります。
結石で血尿が出ている時にはり強い痛みが出るため受診する方が多いですが、痛みがないと放置してしまいがちです。
血尿は初期から出る症状の1つなので、”血尿が出た=がんが進行している”というわけではありません。
健康診断の尿検査で血尿が出ているかどうかわかるので、詳しい検査が必要という結果になった方はきちんと受診しましょう。
頻尿、残尿感など
がんのできる部位や大きさによっては尿が出にくくなったり、膀胱の筋肉の動きが障害されて尿を出し切れなくなったりすることがあります。
そのため、頻尿や残尿感といった症状が現れやすく、膀胱炎と勘違いされることが多いです。
男性では、高齢になると”前立腺肥大症”という病気に罹患する方が多くなります。
この病気でも頻尿・残尿感など似たような症状がふえます。
膀胱炎や前立腺肥大症の治療をしていて、効果が出ないことからがんの発見に繋がることも少なくありません。
膀胱がんのそれぞれのステージ状態については下記を参考にしてください。
>>膀胱がんのステージとは?知っておくべき2-3期の症状や治療法・余命について解説
膀胱がんの特徴
ストマを造る事がある
ストマと聞くと人工肛門を思い浮かべる人の方が多いと思いますが、膀胱を摘出した場合にも尿を出すためのストマ(ウロストミー)を造ります。
ほとんどの尿路ストーマでは、尿を自分の意志で排出するということは出来ず、尿が作られればその都度、腹部につけた装具に出てきます。
日常生活はおおむね通常通り行うことができますが、あまり激しい運動をするとストマが傷ついてしまうことがあるので注意が必要です。
また、ストマに尿がたまることを気にして水分を控えてしまう方もいますが、尿のにおいが強くなったり、腎臓の機能の低下、腎盂腎炎(細菌が腎臓に入り込む病気)の原因になったりすることがあります。
対策としては、水分摂取をしっかりと行うようにしましょう。
摘出術で勃起障害の可能性
男性は手術の影響で勃起や射精に関与する神経が傷つき、性生活に影響が出る可能性があります。不安がある場合には医師に相談・確認しておきましょう。
性行為によってがんが相手に移ることはないですが、抗がん剤治療をしている場合にはきちんと避妊したほうが良い場合があります。
転移は肺、肝臓が多い
膀胱がんは、骨盤内の臓器だけに留まる場合と、遠くの臓器に転移する場合とがあります.
遠くに転移する場合では、肺や肝臓が多いです。
肺転移を生じると、咳や痰が増えることがあります。症状に合わせて薬で対処します。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれており、なかなか症状は出てきません。
進行すると、食欲が落ちたり、体重減少、疲れやすいなどの自覚症状が出る場合があります。
ステージ4についての状態や余命について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
>>【膀胱がんステージ4】主な症状・治療法とは?余命や治療時の家族のサポートの大切さも解説
まとめ
膀胱がんは、がんの中では頻度が低いものです。
喫煙はがんの進行や再発に関わりますので、がんがわかってからでも禁煙した方が良いと言われています。
治らない膀胱炎、痛みはないけど続く血尿など、気になることがあればきちんと受診しましょう。
参考文献
日本癌治療学会.診療ガイドライン|がん診療ガイドライン|日本癌治療学会 (jsco-cpg.jp)
厚生労働省.基礎的知見 (mhlw.go.jp)
また、がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。
海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。
中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。
近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。
なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。
フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。
それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。
>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。
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