2022.02.24
がん小児がんとは?気になるお悩み・疑問点を詳しく解説
自分の子供に「がん」が見つかれば、焦ったり不安になったりするのは当然のことです。小児がんというのは、大人と比べて進行が早く、入院期間も長くなりがちだという特徴があります。「つらい闘病生活」「いのちが短い」というイメージの方が多いかもしれません。
今回は、小児がんでよく寄せられる質問やお悩みについて解説していきます。
目次
小児がんの治療は進歩している
小児がんの治療は年々進歩しており、生存率も80%ほどまで伸びています。大人のがんと比べると、「治る病気」になってきているのです。
というのも、子どものがんは、大人と違う点がいくつかあります。
- ・血液がんや肉腫、脳腫瘍、芽腫が多く、胃がんや肺がんなど大人で多いがんはほとんどない
- ・進行が早い
- ・生活習慣はほとんど無関係 ……など
進行が早いと聞くと、絶望的な気持ちになってしまうかもしれません。ですが、抗がん剤は細胞分裂がさかんな細胞によく効く薬です。進行が早いというのは、抗がん剤がよく効くということでもあります。小児がんの生存率が高いのも、大人と比べて抗がん剤が効きやすいためです。
小児がんQ&A
ここからは、小児がん患児のご家族からよく寄せられる質問について解説していきます。
子供ががんを患ったのは、妊娠中の何かが影響したからですか?
ご両親にとっては、「自分たちのせいで?」というのは、とても気になるところだと思います。生活習慣や食べ物とがんの関連については、現在もたくさんの研究がなされています。
大人のがんであれば、「タバコで肺がんになる」「加工肉や脂質の多い食事は大腸がんの原因」などが有名ですね。
小児がんに関しては、生まれる前、つまり妊娠中からの影響も多少はあるのではないかと考えられています。※1
葉酸をとることで、神経芽腫や脳腫瘍のリスクが下がる、妊娠中の肥満・高出生体重は、小児がんの発症リスクが高い、母体の子宮頸がんが羊水を通じて胎児に移行し子どもが肺がんを発症した、という事例が日本で報告されています。子宮頸がんは2年おきに公費で健診が受けられるほか、初期の妊婦健診でも検査をしますので、しっかり検診を受けることが大切です。※2
以上、3点ご紹介しましたが、いずれも、それほど大きな確率ではありません。葉酸をとる・体重を増やさないことは、産婦人科ではよく言われることだと思いますので、医師の指示に従っていれば大きな問題にはならないでしょう。
※2 国立がん研究センター.母親の子宮頸がんが子どもに移行する現象を発見
治療中は学校に行けないのですか?
治療中、今まで通り学校に通い続けるのが難しくなることは少なくありません。治療によって免疫の力が落ち、特別に作られた清潔な部屋(陰圧室)から出られない時期があったり、検査が頻繁にあったりする事情で、小児がんは一般的に入院が長期間にわたります。
このような場合は、以下のような学校に「転校」の手続きをとることになります※3
- ・病院に併設された特別支援学校
- ・付近の学校から先生が来てくれる訪問教育
- ・付近の小中学校が病院内に開設している「病弱・身体虚弱特別支援学級」
転校したからといって、元々通っていた学校との繋がりがなくなってしまうわけではありません。学校同士が連絡を取り合い、子どもに合った教育を受けられるように調整がおこなわれます。
病院にどのタイプの学校があるかは、ソーシャルワーカーなどに確認しましょう。
がん治療が終わってからの後遺症はありますか?
がんの種類、治療内容、年齢などによって生じる可能性のある合併症が異なります。※4
- ・成長に関するもの:身長の伸び、筋肉の発達など
- ・臓器の機能に関するもの:心臓、腎臓、肝臓、消化器などの機能
こうした影響が数年後、数十年後に出てくる可能性は否定できません。医師の指示通り定期的に受診すること、過去にどの病院でどんな治療をしたのかの記録を取っておくことはとても大切です。
また、治療によっては男女ともに生殖能力に支障が出る場合も考えられています。治療に差し障りのない範囲で、あらかじめ卵子や精子の凍結といった対処をとることもできます。※5
治療が将来の生殖能力に影響を与えるかどうかは、主治医に確認しておくとよいでしょう。
「他県の病院で治療を」と言われましたがお金がありません。
小児がんは、どこの病院でも治療できるわけではありません。代表的な「小児がん拠点病院」は全国にたった15か所です。地元から離れて治療をおこなう子どもと家族は少なくありません。
遠方から治療のために来ているご家族と患児が滞在するための施設を、「ファミリーハウス」「ホスピタル・ホスピタリティ・ハウス」などといいます。こうした施設が併設されている病院がありますので、確認してみましょう。交通費や宿泊費は、確定申告の際に医療費控除の対象になる可能性があるほか、費用の助成をしてくれるNPO法人もあります。
また、公的な助成制度も忘れずに利用しましょう。小児がんの子どもは「小児慢性特定疾病医療費助成制度」の対象になります。また、場合によっては「特定児童扶養手当」「自立支援医療費制度」なども対象になるかもしれません。ソーシャルワーカーがこうした制度に詳しいですので、院内の相談支援センターなどを頼ってみてください。
まとめ
小児がんは、年々治療成績が向上し、大人のがんと比べて「治る病気」になってきていると言えるでしょう。長期的な後遺症などについてはまだ完全にはわかっていないのが現状ですが、事前に対処が可能なものもあります。
小児がんに携わる医療スタッフは、子どもとご家族にとって一番よい選択ができるようにサポートしたいと考えています。治療のことだけでなく、生活のこと、将来のこと、お金のこと。ひとつひとつ悩みを解決して、よりよい選択をしていきましょう。
また、がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。
海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。
中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。
近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。
なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。
フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。
それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。
>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。
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