2021.11.26
健康の科学薄毛は食べ物で予防できるのか?育毛におすすめの食品について
薄毛が気になりはじめると食べ物だけでは改善しませんが、薄毛の予防や進行を抑えることは、食生活を改善することによりできるといわれています。髪の成長に必要な栄養素が不足しないよう、食べ物から日常的に摂取することが大切です。栄養が不足すると体内で髪を作ることができなくなるので、ツヤがなくなり抜け毛が増えてきます。この記事では髪の成長に必要な栄養素、育毛に効果的な食べ物や食生活について説明します。
目次
薄毛の予防と進行の抑制に有効な栄養素・食べ物について
ビタミン類
ビタミンは、身体の器官が正常に働くよう調整する働きをします。髪の健康のために必要なビタミンの働きと、多く含まれる食べ物を下表にまとめます。
ビタミンの種類 | 働き | 多く含まれる食品 |
---|---|---|
A | 頭皮の乾燥を防ぐ | にんじん、モロヘイヤ、鶏・豚レバー、うなぎ |
B群 | 新陳代謝を促進 | レバー、豚肉、魚、バナナ、ごま |
C | 血管を強くする | レモン、キウイ、赤・黄ピーマン、鶏・豚レバー |
E | 血行を良くする | ナッツ類、モロヘイヤ、魚卵、アボカド、植物油 |
ミネラル
ミネラルのうち亜鉛と鉄も、頭皮と髪の健康には欠かせない栄養素です。亜鉛と鉄の働きと、それらが多く含まれる食品を紹介します。
ミネラル | 働き | 多く含まれる食品 |
---|---|---|
亜鉛 | 髪の成長をサポート | 牡蠣、豚レバー、油揚げ、カシューナッツ |
鉄 | 酸素を全身に運ぶ | 豚レバー、あさり、大豆、ほうれん草 |
鉄が運搬する酸素は、胃腸を含め全身の器官が正常に機能するために必要です。間接的ですが、胃腸の正常な働きは髪や頭皮の健康にも影響します。
タンパク質
髪の主成分はタンパク質の一種であるケラチンです。タンパク質の摂取不足はケラチンの不足を招き、薄毛の原因になります。ダイエットなどで食事量を減らすと、タンパク質不足になりやすいため、食事内容には気をつけなければなりません。タンパク質が多く含まれる食品は、卵・鶏むね肉・魚・チーズ・大豆などです。若い女性や高齢者は食事量が少ないため、特に気を付けて高タンパクの食品を上手に取り入れる必要があります。
シスチン
シスチンはアミノ酸の一種です。髪の主成分はケラチンというタンパク質であることは説明しましたが、ケラチンを構成しているアミノ酸のうち、シスチンが最も多く含まれています。体内で合成されるケラチンの原料となるシスチンが不足しないよう、シスチンを多く含む食品を食べるようにしましょう。カシューナッツ・納豆・牛肉・かつお・そば・食パン・鶏ひき肉などがシスチンを多く含みます。
メチオニン
メチオニンもタンパク質を構成するアミノ酸の一つです。髪の主成分になるシスチンを体内で合成するときの材料になるのがメチオニン。つまりメチオニンを多く含む食品を摂取することで、シスチンの合成を助けることになります。メチオニンは必須アミノ酸であり、体内では合成できないアミノ酸なので、食品からの摂取が必要。メチオニンを多く含む食品は、かつお・白鮭・豚肉・鶏肉・カシューナッツ・チーズ・豆腐などです。
コラーゲン
コラーゲンもタンパク質の一種で、皮膚の若さを保つのに重要な働きをしていることが明らかになりました※。皮膚には髪の起源となる毛包幹細胞があり、肌が若さを保つことは髪の成長にも影響します。コラーゲンは年齢とともに減少することがわかっているので、コラーゲンの多く含まれる食品を食べて皮膚の老化を予防します。豚足・鶏皮・手羽先・軟骨・牛スジ・クラゲ・フカヒレ・魚の皮などがコラーゲンを多く含むのでおすすめです。
イソフラボン
AGA(男性型脱毛症)の直接的な原因物質は、DHT(ジヒドロテストステロン)といわれています。DHTは、頭皮に存在する5αリダクターゼという酵素とテストステロン(男性ホルモン)が結びついたものです。イソフラボンは5αリダクターゼの働きを阻害します。したがってイソフラボンを多く含む食品を摂取することで、AGAの予防効果が期待されています。イソフラボンを多く含む食品は、豆乳・納豆・豆腐・油揚げ・みそなどです。
育毛のために改善したい食習慣
高脂質・高カロリー・糖質の多い食事
日常的に高脂質の食事をしていると、皮脂分泌量が多くなるため毛穴がつまりやすくなり、抜け毛を誘発します。糖質や脂質を多く含む食品は高カロリーになり、それらの食品を好んで食べる食習慣があると、血中の中性脂肪が高くなり血液がドロドロになるので、頭皮に血液が十分行き渡らなくなります。頭皮環境が悪くなると、抜け毛を誘発します。
育毛のためには、高脂質・高カロリー・糖質の多い食習慣を変える必要があります。
食事制限によるダイエット
食べ過ぎ・肥満を改善するために食事制限をすることは、悪いことではありません。しかし過度な食事制限や間違ったダイエットにより必要な栄養素が不足すると、髪の成長に悪い影響を与えます。極端な糖質制限やタンパク質不足は髪の成長を妨げ、ツヤがなくなり抜け毛が多くなります。ダイエットによるストレスも、抜け毛を誘発します。食事制限をするときには、一日に必要な栄養素はしっかり摂取しなければなりません。
アルコールの飲みすぎ
肝臓がアルコールを無毒化する過程でアセトアルデヒドが発生します。これはAGAの原因物質DHTを増加させる物質です。飲酒が適量ならアセトアルデヒドは無害の酢酸へと分解されますが、過剰に飲むと完全に無毒化されずDHTの増加を招きます。解毒に集中する肝臓は、髪の主成分であるタンパク質合成ができなくなります。さらに過度な飲酒は深い眠りを妨げ、髪の成長に必要な成長ホルモンの分泌量が減少。これも薄毛を招く原因の一つです。
寝る直前の食事
食事をすると体内の血液は消化吸収を助けるため、胃腸に集中します。食後眠くなるのは血液が胃腸に集中するため、頭の血液が不足するからです。寝る直前に食事をすると寝ている間、胃腸に血液が集まります。実は入眠開始から2時間は、育毛に欠かせない成長ホルモンが分泌される大事な時間です。食べてすぐに寝ると、その大事な時間に血液が十分頭皮を循環しないため、成長ホルモンが頭皮にいきわたらず育毛が妨げられます。
育毛効果が期待できるフコイダンについて
フコイダンの育毛効果に注目が集まっています。フコイダンは、コンブやモズクなどの褐藻類が持つぬめり成分です。ヘアサイクルには、いくつもの細胞増殖因子が関わっています。その中に毛母細胞の増殖を促進するFGF-7という因子があります。フコイダンはこの因子にプラスの働きかけをしていることが、研究で明らかになりました。
シャーレの中の毛乳頭細胞にフコイダンを添加して培養する実験で、FGF-7のタンパク質量を調べました。結果はフコイダンを添加していないものは変化なく、フコイダンを添加したものはFGF-7のタンパク質が増えました。※
この研究は人体ではなくシャーレ内での結果ですが、フコイダンの育毛効果に期待が高まっています。
また、フコイダンには育毛作用の他にも、次のような作用が実証されているので、積極的に摂取してみましょう。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
※[研究開発レポート]アデランスプラス 2013 Autumn Vol.01, 15-17p
薄毛予防はお早めに
すでに薄毛の状態を食べ物で改善することはできませんが、薄毛を食べ物で予防することは可能であるであるといわれています。薄毛予防は、髪を育てるために必要な栄養素を知ることからがスタートです。予防は薄毛が気になりはじめてからではなく、できるだけ早く始めることが肝心です。フコイダンを含め育毛に効果的な食品を意識的に取り入れることと、育毛のための食習慣を身につけて薄毛の予防に取り組みましょう。
フコイダンには試験管レベルの研究結果も多いですが、既に次のような作用が実証されております。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
中でも注目したいのは、日本の死因第1位であるがんに対する作用です。
がん治療の統合医療においてフコイダンは、抗がん剤との併用が可能であり、かつその効果を高めたり、副作用を軽減したりすると期待されています。
>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
毎日の食事に気軽に取り入れられることから、治療だけではなく予防のための活用も可能。
フコイダンは、様々な病気に対する良いアプローチを見込める成分です。健康維持にぜひお役立てください。
そんな美容と健康に対してさまざまな作用をもたらすフコイダンを効率的に摂取できる方法として、最近では「中分子フコイダンドリンク」にも注目が集まっています。
毎日飲むだけで簡単に続けられるので、フコイダンに興味がある方はぜひ、こちらもあわせて検索してみてはいかがでしょうか。
「中分子フコイダンドリンク」で調べると、中分子フコイダンや中分子フコイダンドリンクについてさらに詳しい情報を得ることが可能です。
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