2021.07.04
フコイダンフコイダンの健康効果は?ドリンクや錠剤で摂取可能
「フコイダン」という成分をご存じでしょうか?
海藻に含まれる食物繊維の一種で、さまざまな健康効果があるとされている成分です。
今回は、現在わかっているフコイダンの健康効果について紹介します。
フコイダンとは?
フコイダンは、海藻に含まれている「ヌメリ成分」の1種です。
わかめ、昆布、モズクなど、日々の食卓にのぼる海藻にも含まれているため、比較的摂取しやすい成分といえるでしょう。海藻の種類によって少しずつ構造や含有量が異なります。
サプリメントとしては、ドリンクや錠剤の形で販売されています。
フコイダンの健康効果とは?
サプリメントとして使われるフコイダンには、どのような効果が期待されているのでしょうか。これまでの研究報告をもとに紹介します。
生活習慣病の改善
コレステロールを下げる効果や動脈硬化の改善効果、血糖値の上昇を抑える効果などがあります。
マウスを用いた研究で、フコイダンには血液中のコレステロール量の減少効果が期待できるとわかりました。脂肪の多い食事を与えたマウスの体重を減らし、コレステロールを下げたのです。また、脂肪肝の発生も減少する可能性があります。
コレステロールが減少し、血液がサラサラになることで、動脈硬化の改善効果も認められているようです。
さらにフコイダンには、上昇した血糖値を正常範囲まで下げる働きを改善する効果、糖尿病によって引き起こされる網膜症の発症を抑える可能性も。
生活習慣病全般の改善によいさまざまな効果が判明してきています。
抗ウイルス効果
フコイダンには、抗ウイルス効果がある可能性が示されています。
例えば、A型インフルエンザウイルス(IAV)は、過去に世界中で何度かパンデミックを起こしている厄介なウイルスです。フコイダンは、IAVの感染力を低下させたり、IAVを排除するための免疫細胞の働きを高めたりする可能性があります。
また、犬にとって致死的で、現在のところ治療法がないジステンパーというウイルスに対しても効果があるかもしれません。ジステンパーウイルスの増殖を抑えたり、犬の細胞へ侵入するのを阻害したりする効果がみられています。
抗腫瘍効果
フコイダンは、さまざまな方法でがん細胞の増殖を抑える効果がみられています。
がん細胞は、自分の周りに新しい血管を作り、たくさん栄養を取り入れられる環境を作ります。フコイダンは、新しい血管を作る作用を邪魔することで、がん細胞を餓死させる働きを持つようです。
また、アポトーシスと呼ばれる細胞死を促す働きもあります。通常、体の中でがん細胞ができると、アポトーシスによって自然と死んでしまうようになっているものです。このアポトーシスを逃れたがん細胞が大きくなり、がんを発症します。フコイダンは、がん細胞のアポトーシスを促し、がんの発症を抑えてくれるかもしれません。
さらに、がんの転移に必要な物質の分泌を抑える作用、放射線治療や抗がん剤治療の効果を高める作用もあるようです。
これらの効果は、まだ細胞や動物を用いた実験の段階で、人の体での効果が実証されたわけではありませんが、これからの成果に期待したいですね。
病気が「治る」わけではない
フコイダンをはじめ、サプリメント類はさまざまな効果が謳われていますが、その効果によって病気が治ると保証がされているわけではありません。
例えば、紅茶も試験管の中では抗ウイルス効果がありますが、紅茶を飲んでいれば絶対に風邪をひかないというわけではありませんよね。試験管や動物実験で効果があったということが、そのまま人にも言えるわけではないという点には注意しましょう。
また、病気の治療をしている方は、薬と飲み合わせに問題がないか、サプリメントなどを使ってもよいか、主治医に確認をとってくださいね。
まとめ
フコイダンは、海藻のヌメリ成分の1つで、さまざまな健康効果が明らかになってきている注目の成分です。
今回は、生活習慣病の改善効果、抗ウイルス効果、抗腫瘍効果の3つについてご紹介しました。人の体でのはっきりした効果や治療への応用は、これからの研究に期待といったところです。
海藻に含まれるため、日々の食事で海藻を意識して摂取してみるのもよいでしょう。また、サプリメントとしてドリンクや錠剤の形でも販売されています。
健康のため、フコイダンを摂取してみるのはいかがでしょうか。
最近では、フコイダンを効率的に摂取できる方法として「中分子フコイダンドリンク」というものが販売されています。
毎日飲むだけで簡単に続けられるので、健康のための新習慣として、誰もが取り入れやすいといえるでしょう。
興味のある方はぜひ一度「中分子フコイダン」で検索してみてください。
近年ではがん治療の統合医療にも、フコイダンが用いられるようになっています。
中分子フコイダンが持つ作用が、がん治療に良い効果をもたらすと期待されているためです。
具体的には、フコイダンは抗がん剤との併用が可能であり、かつその効果を高めたり、副作用を軽減したりする可能性が示唆されています。
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フコイダンには、まだまだ秘められたパワーがあると考えられます。
今後研究が進むことで、私たちの健康に対しても医療分野に対しても、さらなる恩恵をもたらしてくれることでしょう。
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