2022.02.24
がん乳がんとは?その症状と治療法について
乳がんは乳腺に生じるがんで、ほとんどは女性ですが、ごくまれに男性も発症することがあります。
目次
乳がんの特徴
女性のがんで5番目に多い
日本の女性のがん死亡のうち、乳がんはおよそ10%を占めます。
罹患者数でみると、女性のがん患者さんの20%が乳がんで、最も多いです。※1
初期の乳がんはあまり自覚症状が出ません。
もし、乳房の皮膚のただれやボコボコしたかんじ、しこりなどを見つけた場合には、出来るだけ早く受診しましょう。
40歳から2年ごとの乳がん検診が推奨されています。※2
※1 日本乳癌学会乳癌診療ガイドライン2018年版
※2 厚生労働省.がん検診
治療と妊娠・出産
妊娠中に乳がんが見つかる方もいます。
妊娠や出産、授乳によってがんの進行が早まることはありません。
ですが、妊娠中は出来る検査や治療が限られていることは知っておきましょう。
手術は、妊娠週数によっては可能です。出産後に治療を開始した場合、薬剤がおっぱいを通して赤ちゃんに影響することがあるため、授乳は出来ないかもしれません。
将来的に妊娠・出産を考えている方もいるでしょう。
妊娠・出産が再発のリスクになるということはないですが、治療に使った薬剤の影響で月経が止まってしまい、妊活に支障が出ることはあります。
あらかじめ卵子を凍結保存しておくなどの対応が必要になるかもしれませんので、「将来的には赤ちゃんが欲しいと思っている」と伝えておきましょう。
診察時間内に主治医に言うのが難しければ、周りの看護師などから伝えてもらうことも出来ます。
男性乳がんについて症状や治療法について詳しい内容は下記の記事を参考にしてください。
>>男性の乳がん。原因、対策、治療法まで詳しく解説
乳がんの治療は個人に合わせたオーダーメイド
乳がんの治療はたくさんの種類があり、患者さま個人のサブタイプに合わせてオーダーメイドのような形で選ばれています。
乳がんのサブタイプ
サブタイプとは、個人個人の乳がんが持つ”性質”です。
”顔つきが良い/悪い”などと表現する医師もいます。
①女性ホルモンの影響を受けやすいか
②がんの増殖に関わるHER2というタンパク質があるか
③ki67というがん細胞の活発度合を示す値はいくつか、の3つの要素で分類され、治療内容の決定に関与します。
治療の種類
女性ホルモンによって増殖するタイプの乳がんの方は、ホルモン療法を行います。
女性ホルモンを抑える治療なので、更年期障害のような副作用が生じやすいです。
HER2というタンパク質を持っている乳がんの方は、HER2のある細胞を狙い撃ちに出来る薬剤(分子標的薬)が効果的です。
正常な細胞はHER2というタンパク質を持っていないため、全身の副作用は出にくいという特徴があります。
ki67という値が高いと、がんの増殖スピードが早いことを意味します。
そのため、ki67の値が高い方には、ホルモン療法や分子標的薬を使った治療の他に、化学療法(抗がん剤)を組み合わせるとより効果的です。
化学療法は、増殖スピードの早い全身の細胞に作用するため、がん細胞だけを攻撃できないのが難点で、薬によっては脱毛や吐き気などの副作用があります。
見た目の変化が出ることに耐えられない方もいると思います。
「化学療法はしたいけど、どうしても脱毛だけは嫌」などの気持ちは伝えてかまいませんので、しっかり相談して納得のいく治療を選びましょう。
放射線治療も
乳がんの治療では、点滴や飲み薬の治療の他に、放射線治療も効果的です。
乳房温存手術をされた方や、乳房切除をした場合でも乳がんの大きさやステージによっては、放射線治療を組み合わせた方が良いとされています。
目で見えない大きさのがんが残されている可能性があるためです。
乳がんのステージや治療法についてより詳しい内容は下記の記事を参考にしてください。
>>乳がんの治療法とは?乳がんの進行度に応じた「薬・手術・放射線」などの治療法選択の考え方を解説
乳がんで多い症状
むくみ
乳がんで多い悩みはむくみ(リンパ浮腫)です。
リンパ節の切除や放射線治療の影響でリンパの流れが悪くなり、むくみが生じてしまいます。
この症状は、術後すぐに発症する方もいれば、数年経ってから発症する方もいます。
一度発症すると治りにくく、だんだん悪化していくものなので、予防と早期発見が重要です。
リンパ浮腫の予防にはいくつかあります。
適度に体を動かす、重たいものを持たない、しっかりスキンケアをするなどです。
きちんと行っていてもリンパ浮腫を起こしてしまうことはあるのですが、なるべく予防できるように、発症するまでの時間を長くできるように、出来ることは気をつけていきましょう。
再発・転移
乳がんの再発・転移は手術後5年程度以内に生じることが多いです。10年経って再発がなければ、完治とみなされます。
局所再発(元のがんのすぐ近くに再発すること)では、乳腺のほか、皮膚やリンパ節が多いです。
皮膚の場合は、胸元の皮膚が赤くなったりしこりを感じたり、また、進行するとがんが見た目にわかるようになってきます。おかしいな、と思ったらすぐに受診しましょう。
遠隔転移(胸から離れた場所へがんが移ること)では、骨や肺、脳が多いです。
遠隔転移には通常、手術は行わずに抗がん剤やホルモン剤の治療を行います。肺転移では胸水が貯まることがあるため胸水を抜いたり、脳転移では脳が圧迫されて頭痛等が起きるため圧力を下げる薬を飲んだりといった個別の対処も可能です。
まとめ
乳がんは女性の中では最も多いがんです。治療によって外見上の変化を伴ったり、家族計画に影響したりと、女性の人生に密接に関わります。自分の胸に何か違和感を覚えたら、早めに受診しましょう。
参考文献
日本乳癌学会.乳癌診療ガイドライン2018年版
患者さんのための乳がん診療ガイドライン2019年版
また、がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。
海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。
中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。
近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。
なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。
フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。
それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。
>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。
がんの種類を知る
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