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がん

血液のがんとは?種類別に詳しく解説

血液のがんとは、 血液細胞が腫瘍化し、増殖する疾患(造血器腫瘍)で、主なものには、白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などがあります。
血液のがんは、他のがん(固形がん)と同様に高齢になるほどなりやすく、高齢者が増加している現在、患者数も増えています。

日置医院長

この記事の監修者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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白血病

白血病とは血液のなかの白血球ががん化した血液がんの一つです。
白血病の原因は、未だはっきりとわかっていませんが、特定の染色体・遺伝子異常(例:フィラデルフィア染色体)が原因となるものや、抗がん剤・放射線治療後に発症リスクが高くなることが報告されています。

日本では、年間約1万3,000人が白血病と診断されています。
小児およびAYA世代(思春期・若年成人)に多く見られるがんとして有名ですが、実際には高齢者に多く発症し、60歳を超えると急増します。

白血病には、さまざまな種類があります。
白血病は、がん化した細胞のタイプから「骨髄性」と「リンパ性」に分けられ、さらに病気の進行速度や症状から「急性」と「慢性」に分けられます。
そのため、全部で「急性骨髄性白血病(AML)」「急性リンパ性白血病(ALL)」「慢性骨髄性白血病(CML)」「慢性リンパ性白血病(CLL)」の4種類に大別されています。

白血病の原因ははっきりしていませんが、慢性骨髄性白血病(CML)では、患者さんの95%以上でフィラデルフィア(Ph)染色体という異常な染色体が見つかります。

白血病の症状

白血病になると、がん化した細胞(白血病細胞)は骨髄内で増殖し、骨髄を占拠してしまいます。
そのため、正常な血液細胞、すなわち、赤血球、白血球、血小板が減少し、貧血、免疫機能の低下、出血傾向(血が止まりにくくなる)などの症状があらわれます。
病状が進行すると、脾臓(血液を貯蔵しておく臓器)、肝臓およびリンパ節へ白血病細胞が浸潤することによる脾臓、肝臓およびリンパ節の腫大がみられるようになります。

白血病の自覚症状としては、息切れ、動悸、倦怠感、発熱、易出血症状(歯肉出血、鼻出血、皮下出血など)、腹部のしこり・腫れ、歯ぐきの腫れ・痛み、腰痛・関節痛、頭痛などがあります。

これらの症状の多くは、単なる疲れや体調不良として片付けられてしまい、進行するまで病院を受診しないことも度々あります。
もし、上記に当てはまる症状が続くようであれば、かかりつけ医または血液内科のある専門病院で精密検査を受けることをおすすめします。

白血病の治療

白血病の治療
白血病に対する治療は、種類によって異なりますが、おもに複数の抗がん剤を組み合わせる化学療法(多剤併用療法)や、造血幹細胞移植などが行われます。

白血病の治療は、患者の状態や病態に基づいて選択されるため、多くの要因を考慮する必要があります。詳しくは下記をご参照ください。

>>【簡単理解】白血病とは?原因や症状、診断に伴う検査や最新の治療法を解説

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫は、血液細胞に由来するがんの1つで、白血球の1種であるリンパ球ががん化した病気です。
全身に分布するリンパ系組織(リンパ節、胸腺、脾臓、扁桃腺)およびリンパ節以外の臓器(節外臓器:胃、腸、甲状腺、脊髄、肺、肝臓、皮膚など)から発生します。
悪性リンパ腫は、血液のがんのなかで最も患者数が多く、日本では1年間に約29,400人が悪性リンパ腫と診断されます。
年齢では、60歳ごろから増加し、70歳代でピークを迎えます。

悪性リンパ腫は、おおきくホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2つに分類されます。
日本では、ホジキンリンパ腫は少なく、大部分は非ホジキンリンパ腫です。
非ホジキンリンパ腫は、がん化した細胞の特徴(B細胞性、T細胞性、NK(ナチュラルキラー)細胞性のいずれか、および細胞の成熟度)や染色体・遺伝子異常のタイプに基づいてさらに細かく分類されます。

悪性リンパ腫の症状

悪性リンパ腫の初期の症状は、痛みのないリンパ節の腫れです。
例えば、首や腋(わき)の下、そけい部(足の付け根)などリンパ節の多いところに、通常は痛みのないしこりとしてあらわれます。
これらのしこりは、数週から数カ月かけて徐々に大きくなり、全身に広がることもあります。
進行するに従って発熱、体重減少、食欲低下、全身倦怠感、盗汗(とうかん:ひどい寝汗)といった全身的な症状がみられることもあります。

また、胸やお腹の中に腫瘍ができた場合、気管、血管、脊髄などの臓器を圧迫し、気道閉塞、血流障害、麻痺などの症状が出現し、緊急で治療が必要となる場合もあります。
胃腸から発生した悪性リンパ腫の場合は、腹痛、吐き気、血便(腫瘍からの出血)などの症状がでることがあります。

このように、悪性リンパ腫の症状はできた部位によって異なるため多彩ですが、体の表面からわかるサインとしては首やわきの下、そけい部のリンパ節の腫れです。
気になる場合には速やかに専門の医療機関(できれば血液内科などがある総合病院)を受診するようにしましょう。

悪性リンパ腫の治療

悪性リンパ腫の治療法は、おもに化学療法と放射線治療です。
ホジキンリンパ腫では、化学療法と放射線治療が、非ホジキンリンパ腫では化学療法による治療が中心になります。

これらの治療が効かない場合や効果が不十分な場合は、さらに強い化学療法や造血幹細胞移植などが行われます。

まとめ

この記事では血液がんについて主なものである白血病と悪性リンパ腫について解説してきました。それぞれの特徴や症状、治療方法について正しく理解し、専門の医療機関を受診するようにしましょう。

参考サイト:
もっと知ってほしい血液がんのこと.血液の病気と言われたら...?!
オンコロ.血液がんとは

また、がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。

海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。

抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用

>>フコイダンについてもっと詳しく知りたい方はこちらへ。

中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。

中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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