2023.10.10
がん胆嚢がんとは?症状や危険因子について
胆嚢がんは高齢の女性によく発生する病気です。
主な症状としては、「黄疸」「皮膚のかゆみ」「茶褐色の尿」「腹部不快感」「食欲不振、嘔気」がありますが、どれか当てはまっているものはありませんか?
胆嚢がんの症状や危険因子について詳しく解説します。
胆嚢がんとは
胆嚢は、肝臓で作られる胆汁という消化液が流れる胆管の途中にあり、胆汁を一時的にためて濃くする袋状の臓器です。この胆嚢にできる悪性の腫瘍を胆嚢がんといいます。胆嚢がんは高齢(60~70歳代)の女性に多くみられ、日本を含むアジアに多く発生することが報告されています。
胆嚢がんは胆嚢の内側(粘膜)から発生しますが、壁をつたって広がり、外側の膜(漿膜:しょうまく)や周囲の臓器に達することがあります。胆嚢がんが進行すると、リンパ節に転移したり、血液の流れにのって遠くの臓器(肝臓、肺など)に転移することもあります。
胆嚢がんは消化器がんの中で治療が困難ながんの一つです。胆嚢がんを含む胆道がん(胆嚢・胆管がん)の5年相対生存率(診断されてから5年間生存する患者さんの割合)は30%以下(男性26.8%、女性22.1%)と低く、予後が悪いがんとして知られています(最新がん統計:https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html)。
胆嚢がんの症状
胆嚢がんは、早期には症状がほとんどありませんが、進行すると、以下のような初期症状がみられる場合もあります。
- 黄疸(皮膚や白目の部分が黄色くなる症状)
- 皮膚のかゆみ、茶褐色の尿(黄疸にともなう症状)
- 腹部不快感
- 食欲不振、嘔気
また、胆嚢がんが原因で胆嚢炎(胆嚢の炎症)を併発することもあり、この場合はお腹の痛み、発熱などの症状がみられます。
これらの症状がある場合、すみやかに専門の医療機関(できれば消化器内科のある総合病院など)の受診をおすすめします。
胆嚢がんの危険因子
1.胆石症
胆嚢がんの患者さんが同時に胆石をもっている割合は高いことより、結石による慢性的な炎症や胆汁成分の変化ががんを誘発する可能性が考えられています。一方で、胆石をもっている人を追跡調査したところ胆嚢がんの発生が有意に増加したという報告はなく、現時点では胆石と胆嚢がんとの因果関係は証明されていません。
したがって、胆石症があるからといって全員が胆嚢がんの危険が高まるわけではありませんが、たとえ無症状であっても定期的な超音波検査を受けることが推奨されています。また、胆石が大きい場合や胆石が胆嚢内に充満している場合には、胆嚢がんが隠れている可能性も否定できないため、胆嚢摘出術の適応となることがあります。
2.膵胆管合流異常(すいたんかんごうりゅういじょう)
通常、膵管(膵液の流れる管)と胆管(胆汁の流れる管)は十二指腸の壁の内で合流します。ところが、膵管と胆管が十二指腸の壁外で合流する「先天性の形成異常」があり、これを膵管胆道合流異常といいます。
膵管胆道合流異常では、膵液と胆汁が相互に逆流し、消化液が活性化されて胆管や胆嚢の粘膜に炎症を引き起こします。このような持続的な炎症が、がん化の原因になると考えられています。
胆管拡張(胆管が異常に広がること)を伴うものは先天性胆道拡張症と呼ばれており、胆管がんの危険因子と考えられています。一方、胆管拡張を伴わない場合もあり、この場合には胆嚢がんの発生率が高くなるため、予防的に胆嚢摘出術が行われることがあります。
もし何かの検査で膵胆管合流異常と診断された場合、精密検査を受けていただくことをお勧めします。
3.胆嚢ポリープ
胆嚢ポリープとは、胆嚢の内側にできる隆起性病変(盛り上がり)のことです。人間ドックなどでの腹部超音波検査で偶然、見つかることが多い病変です。
胆嚢ポリープの大部分は良性ですが、なかには胆嚢がんのこともあり、注意が必要です。がんが疑われる場合には、超音波内視鏡(EUS)を使って胆嚢を詳しく検査します。この検査は、超音波が先端についた内視鏡を口から挿入し、胃や十二指腸まで進めて、胃あるいは十二指腸の壁を介して超音波検査を行います。体の外から行う超音波検査と比較すると、超音波内視鏡検査では胆嚢により近づくことができるため、細かく観察することができます。
胆嚢ポリープが10ミリ(1センチ)以上で、かつ繰り返しの画像検査で大きくなっている場合、または大きさにかかわらず広基性(ポリープの付け根が太いこと)の場合、胆嚢がんの頻度が高くなるといわれています。このような胆嚢ポリープに対しては、胆嚢摘出術が推奨されます。
まとめ
胆嚢がんは進行した状態で見つかることが多いがんであり、治療の成績を高めるためには早期発見が不可欠です。胆嚢がんの危険因子には、膵胆管合流異常、胆嚢ポリープなどがあります。これらの病気(または異常)と診断された場合には胆嚢がんの危険があるため、専門機関(肝胆膵の疾患を専門とする内科)による経過観察や治療が必要と考えられます。
がんには、手術や化学療法などさまざまな治療法がありますが、その中でも近年注目されているのが「中分子フコイダン療法」です。
海藻類に含まれるフコイダンという成分を、機能性を保ちつつ腸管から吸収されやすい分子量に整えたものが中分子フコイダン。抗がん作用をはじめ、以下のような作用も報告されています。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
中分子フコイダンを摂取することで、抗がん剤との組み合わせによる相乗効果や、副作用の軽減などが期待できる治療法で、実際の臨床結果でも、確かな可能性を感じさせる症例が数多く存在しています。
中分子フコイダン療法についてもっと知りたいという方には相談・お問合せも承っておりますので、がん治療の選択肢の一つとして、ご検討の一助となれば幸いです。
近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。
なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。
フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。
それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。
>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。
がんの種類を知る
おすすめの関連記事
-
-
2023.10.10
がん -
2022.11.30
がん -
2021.10.04
がん -
2022.01.31
がん -
2023.11.01
がん