2022.03.30
健康の科学海藻の食べすぎはNG?がんとの関連や海藻の良い・悪いところをご紹介
「海藻は体によいって聞いたから」と、食べ過ぎていませんか?
海藻は体によい影響があることは事実ですが、あまりにも食べ過ぎてしまうとちょっと困った症状が出てしまう可能性があります。
今回は、がんとの関連性や、海藻の食べ過ぎによる症状、適度な摂取量について解説していきます。
目次
海藻は食べすぎNG?
海藻が体によいのは有名ですが、食べすぎるとどんな症状が出るのかはあまり知られていません。
食べすぎ症状①:下痢
海藻を食べすぎると下痢になる可能性があります。
食物繊維は、水溶性と不溶性の2種類があり、海藻は水溶性食物繊維の一種です。
水に溶けてゼリーのようになり、便に水分を含ませる働きをしています。
海藻を食べすぎると、便の水分量が多くなりすぎてしまい、下痢になるかもしれません。
穀物やキノコ類に多く含まれる不溶性食物繊維は、便を大きくして腸を刺激し、動きをよくすることで便秘を予防します。
不溶性食物繊維を食べすぎた場合には、お腹が張る、便秘になるといった症状が出てしまうかもしれません。
食物繊維は量をたくさんとれば排便コントロールがよくなる、という単純な話ではなく、水溶性・不溶性の両方をバランスよく摂取することが大切です。
食べすぎ症状②:胃もたれ・吐き気
食物繊維は消化が悪いので、胃腸が疲れている時にとりすぎると胃もたれを起こすかもしれません。
また、海藻に含まれるヨウ素の影響で、一度に大量に食べすぎると、吐き気を起こす可能性があります。
フランスの研究グループの調査によると、海藻を消化できる酵素は、日本人にしかないそうです。※1
さらに日本人の中でも、全員が酵素を持っているわけではありません。酵素を持っていない方は、酵素のある方に比べると胃もたれなど消化不良の症状を起こしやすいです。
普通に食べる分にはそれほど心配する必要はありませんが、海藻をつかった副菜ばかり並べるのはやめた方がいいかもしれません。
海藻はヨウ素が含まれるから危険?
海藻は、ヨウ素が多く含まれる食品の代表です。
ヨウ素は、大量に摂取すれば甲状腺の異常につながるもの。海藻は危険なのでしょうか?甲状腺の病気と海藻の摂取量に関する研究結果を紹介します。
海藻を毎日食べる人は、週に数回食べる人と比べて、甲状腺異常を起こす確率が高いようだという報告があります。※2
とくに、閉経後の女性に多いそうです。ただ、甲状腺の病気自体、女性の方がかかりやすいため、完全に海藻の影響だと断言するのは難しいかもしれません。
一方で、性別や閉経にかかわらず、海藻の摂取量で甲状腺の異常を起こすリスクは変わらないという報告もあります。※3
海藻と甲状腺の異常との間には、はっきりとした因果関係がないというのが現状のようです。毎日食べる方でも、小鉢に一品や出汁に使用する程度の摂取量だと思いますので、あまり神経質にならなくてもよいのではないでしょうか。
日常的に「昆布チップス」などの海藻をつかった食品をたくさん食べている場合には、少し減らした方がいいかもしれません。
海藻のちょうどよい摂取量は?
海藻にはさまざまな栄養素が含まれ、健康上のメリットも多いとわかっています。
- 食物繊維(排便コントロール)
- 鉄分(貧血の予防)
- カルシウム(骨や歯の健康増進)
- 生活習慣病を予防する効果
- 内臓脂肪を減らす効果 …など
こうしたメリットを享受しつつ、デメリットが生じにくい適切な摂取量はどの程度なのでしょうか?代表的な栄養素であるヨウ素で考えてみます。
厚生労働省によると、日本人が海藻から摂取するヨウ素の平均量は1.2mg、上限量は3mgです。※4
海藻を使った副菜などを食べた場合で3mg程度と考えられています。
ヨウ素3mgは、生のわかめ約200g分にもなり、とうてい1日では食べきれないような量です。
昆布出汁では味噌汁3杯分でヨウ素3mgにあたります。
出汁にはヨウ素が多く溶けるため、含有量が多くなります。
海藻をおやつに食べるのが好きな方は、出汁にはかつお節・しいたけ・煮干しなどを使うように変えてはいかがでしょうか。
基本的には、海藻を食べて胃もたれがするなど「体質に合わない」と感じる場合、海藻を日常的におやつなどで多く食べている場合以外には、あまり過剰摂取を気にしなくてよいでしょう。
また、海藻に多く含まれる食物繊維は腸内細菌と密接に関わっています。食物繊維は腸内細菌のエサになることがわかり、今では「第6の栄養素」と呼ばれているほどです。
食物繊維の詳しい働きや接種方法について知りたい方は以下をご参照ください。
海藻に含まれる成分「フコイダン」とは
みなさんはフコイダンという成分をご存知でしょうか?
フコイダンは海藻の滑り成分のことで、もずくや昆布などから抽出することができ、健康や美容に対してのさまざまな作用があることで注目されています。
フコイダンで報告されている作用は、現時点で以下の通りです。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
なかでも、近年の技術の進展により開発された「中分子フコイダン」は、当日置クリニックでもフコイダン療法として取り入れており、おすすめです。
詳しくは下記の記事で紹介しておりますが、気になる方はぜひ確認してみてください。
>>フコイダンについて詳しく解説しています
フコイダンとは何か?種類や成分と健康への影響について解説
>>中分子フコイダンについて解説しています
フコイダンラボ.フコイダンの分子量問題に決着をつける中分子フコイダンとは?
まとめ
海藻はからだによい働きがある一方で、食べすぎると便通が悪くなったり、吐き気や胃もたれをおこす可能性があります。海藻を食べて胃もたれを起こす方は、海藻を消化する酵素がないのかもしれません。
過剰摂取による健康へのデメリットはそう多くありませんので、適度に取り入れて海藻のメリットを享受しませんか。
フコイダンには試験管レベルの研究結果も多いですが、既に次のような作用が実証されております。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
中でも注目したいのは、日本の死因第1位であるがんに対する作用です。
がん治療の統合医療においてフコイダンは、抗がん剤との併用が可能であり、かつその効果を高めたり、副作用を軽減したりすると期待されています。
>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
毎日の食事に気軽に取り入れられることから、治療だけではなく予防のための活用も可能。
フコイダンは、様々な病気に対する良いアプローチを見込める成分です。健康維持にぜひお役立てください。
そんな美容と健康に対してさまざまな作用をもたらすフコイダンを効率的に摂取できる方法として、最近では「中分子フコイダンドリンク」にも注目が集まっています。
毎日飲むだけで簡単に続けられるので、フコイダンに興味がある方はぜひ、こちらもあわせて検索してみてはいかがでしょうか。
「中分子フコイダンドリンク」で調べると、中分子フコイダンや中分子フコイダンドリンクについてさらに詳しい情報を得ることが可能です。
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