2021.11.25
健康の科学生活習慣病とは?その実態と原因について解説
「高血圧って言われたけど、自覚症状はないし、大丈夫だろう」
こんなふうにお考えの方はいらっしゃいませんか。生活習慣病は、誰でもなる可能性があり、放っておくと様々な悪影響を及ぼす可能性があります。
生活習慣病を改善するために、どのような工夫が効果的なのか、解説していきます。
目次
生活習慣病の多くは血管に関わる病気
生活習慣病の中には、高血圧、脂質異常症、動脈硬化、肥満、心疾患、脳血管疾患などが含まれます。このほとんどは、根本的には血管の健康と関連するものです。
生活習慣病はお互いに関連した病気
高血圧によって血管の内側に細かい傷がつきます。もしコレステロールが血液に多い脂質異常症も合併していると、その傷にコレステロールが入り込んでしまい、動脈は硬くなったり狭くなったりします。これが動脈硬化です。
硬くなった血管は圧力を吸収する力が弱くなり、さらに血圧が高くなります。血管の内側に入り込んだコレステロールが剥がれて脳の血管がつまると、脳梗塞を起こします。心臓に酸素を送る大きな血管が動脈硬化の影響で狭くなりせき止められると、心筋梗塞になります。
このように、高血圧、脂質異常症、動脈硬化、肥満、心疾患、脳血管疾患はお互いに関連した病気です。1つの生活習慣病が別の病気を生み出し、どんどん体を悪くしてしまう悪循環を起こします。このようにドミノ倒しのように病気が連鎖することを、メタボリックドミノと呼ぶこともあります。
一方で、全ての症状が生活習慣病、というわけではありません。例えば、副腎ホルモン産生腫瘍という病気の影響で高血圧になることもあれば、ステロイドの飲み薬を使っている影響で太りやすくなることもあります。原因によって対処法が異なりますので、思い詰めないようにして医療者にご相談ください。
生活習慣病を引き起こす原因は?
生活習慣病はなぜ生じるのでしょうか?
生活習慣病を引き起こす原因として、食事内容の偏り、運動不足、睡眠不足、タバコやアルコールなどが挙げられています。※1 ※2 ※3
健康的な生活がとても大切ということです。
※1 日本生活習慣病予防協会:生活習慣病とその予防
※2 厚生労働省:生活習慣病
※3 厚生労働省e-ヘルスネット:生活習慣病
生活習慣病を改善するための工夫
それでは、生活習慣病を改善していくために日常で取り入れられる工夫についてお伝えします。
①調味料の工夫で塩分を控える
塩分を控えることは、高血圧の予防や改善、腎臓病の予防に有効です。※4
自炊をする方は、減塩調味料を使いましょう。また、出汁をしっかりとることで、塩味が薄くても満足できる味になります。
あまり自炊をしない方、外食が多い方は、調味料の選び方などを工夫することで減塩することができます。
例えば、コンビニのサラダを買うにしても、付属のドレッシングではなく減塩の商品を用意しておけば、減塩になります。ソースや醤油は別皿にとり、その都度付けながら食べることで、食べ物に直接かけるよりも摂取量が減ることがわかっています。
また、塩分の多い調味料・少ない調味料を知っておくと役に立つでしょう。減塩ではない調味料の場合、醤油、ソース類、ポン酢、ケチャップ、マヨネーズ、酢の順番に塩分が少なくなっていきます。冷奴を食べる時に醤油ではなくポン酢にしてみるなど、調味料の置き換えを試してみてください。
※4 日本高血圧学会:さぁ、減塩!〜減塩・栄養委員会から一般のみなさまへ
②生活に運動を取り入れる
適度な運動は、肥満の予防や解消のほか、心筋梗塞や脳梗塞のリスク、将来寝たきりになるリスクを下げてくれます。※5
デスクワークで1日中座って過ごしている方も多いのではないでしょうか。望ましい運動量について、世界保健機関(WHO)や厚生労働省が示した目安があります。※6
18歳~64歳までの方は、1日に60分程度の運動が望ましいです。運動の程度としては、少し汗ばんだり息が上がったりする程度の有酸素運動が推奨されています。通勤の際、駅まで早歩きで往復したり、エレベーターなどを使わず階段を上るようにしたり、日常生活で少しだけ運動を取り入れてみましょう。
65歳以上の方は、運動の強度はあまり気にせず、1日に40分程度体を動かすことが望ましいです。掃除機をかけたり、ウォーキングをしたりなど、軽く動かす程度でかまいません。運動習慣がない方は、椅子に座ったままできるストレッチなどから始めましょう。
持病をお持ちの方は、それぞれに適した運動の種類や量がありますので、主治医と相談してください。
※5 久野譜也,生活習慣病予防のための運動の意義とそれを実行可能にする環境対策の重要性. バイオメカニズム学会誌, Vol.35, No.2 (2011)
③温度と光で睡眠の質を上げる
睡眠不足は、食欲を調整するホルモンを狂わせるため肥満に繋がったり、狭心症や心筋梗塞、高血圧などのリスクを高めたりすることがわかっています。※7
※7 厚生労働省e-ヘルスネット:睡眠と生活習慣病との深い関係
また、睡眠時間を確保することと同じくらい、質を高めることも大切です。
夕方以降にコーヒーを飲んだり、寝る直前までスマホを使ったりすることが睡眠に悪いとわかっていても、ついやってしまう人は多いのではないでしょうか。
睡眠の質を高めるために、2つの方法を紹介します。
1つ目は、体温・室温をコントロールすることです。
入眠のためには、体温を一度上げたのちに少し下げるというのが適しています。ですから、就寝の1、2時間ほど前には入浴を済ませることが有効です。夏は特に、暑さと湿度で寝苦しいため睡眠不足の方が増えます。寝る時にはクーラーや扇風機をつけて、ぐっすり眠れる2、3時間後までは止めないようにしましょう。通気性の良いパジャマや寝具を使うことも大切ですね。※8
2つ目は、寝室はなるべく真っ暗にすることです。豆電球をつけていた方が落ち着く、という方もいるかもしれませんが、真っ暗な部屋の方が睡眠の質は上がります。また、真っ暗にすることでうつや肥満を抑制する可能性があるという面白い研究報告もされています。※9 ※10
女性は40代以降とくに生活習慣病に注意
女性は男性と違って、40代以降で急に生活習慣病になることが多いです。閉経前後に女性ホルモンが減少する影響で、内臓脂肪が増えやすくなり、脳卒中や心筋梗塞が増え、血圧が上がり、動脈硬化が進行することもあります。予防のためには、閉経の前から歩く距離を増やすなど運動習慣を身につけることが大切です。※11 ※12
※12 茂木順子., 閉経前後の中年勤労女性における生活習慣と関連因子の変化と指導の効果. 日職災医誌, 67:501-509,2019
女性の場合は、子宮頸がんや乳がん検診の案内が自治体から届きます。がん検診とともに生活習慣病などの検査も行える場合がありますので、案内が来たら忘れずに検診に行き、体の調子を確認してみませんか。
まとめ
生活習慣病は誰にとっても身近な病気です。放っておけば大きな病気に繋がりかねない、とても重要なものでもあります。
改善のためには、ジムに通ったり料理をしっかり計量して作ったりなどの大きな手間は必須ではありません。毎日少しずつ、出来ることから続けていくことが大切です。
また、もずくやめかぶ、昆布に含まれる「フコイダン」という成分には健康に対するさまざまな作用があることが報告されているため、積極的に食事に取り入れてみるといいでしょう。
フコイダンで報告されている作用は、現時点で以下の通りです。
抗腫瘍・抗がん作用/抗アレルギー作用/肝機能向上作用/抗生活習慣病/抗ウイルス作用/抗ピロリ菌作用/血液凝固阻止作用/美肌作用/育毛作用
中でも注目したいのは、日本の死因第1位であるがんに対する作用です。
がん治療の統合医療においてフコイダンは、抗がん剤との併用が可能であり、かつその効果を高めたり、副作用を軽減したりすると期待されています。
>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ
毎日の食事に気軽に取り入れられることから、治療だけではなく予防のための活用も可能。
フコイダンは、様々な病気に対する良いアプローチを見込める成分です。健康維持にぜひお役立てください。
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毎日飲むだけで簡単に続けられるので、フコイダンに興味がある方はぜひ、こちらもあわせて検索してみてはいかがでしょうか。
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