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もしかして子宮体がん?早期発見・早期治療のためのなりやすい人・症状チェックリスト

もしかして子宮体がん?早期発見・早期治療のためのなりやすい人・症状チェックリスト

子宮体がんは、子宮内膜から発生する女性特有のがんです。子宮体がんのタイプにもよりますが閉経前後〜閉経後の年代にみられます。気付くきっかけとして比較的聞かれるのは、「不正出血」です。比較的わかりやすい症状なので異変としてキャッチしやすく、早期発見につながりやすいがんとされています。

子宮体がんはエストロゲンの影響や生活習慣病の有無、妊娠・出産歴などによって発症リスクが高まることもわかっています。この記事では、子宮体がんの基礎知識から初期に見られる症状、セルフチェックリスト、受診のタイミングまでをわかりやすく解説します。

日置医院長

この記事の執筆者
日置クリニック 院長
日置 正人 医学博士

【経歴】
昭和56年3月 
大阪市立大学医学部卒業
昭和63年3月 
大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成5年4月 
医療法人紘祥会 日置医院開設

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子宮体がんとは?子宮頸がんとの違いを解説

子宮体がんとは?子宮頸がんとの違いを解説
(参照:子宮頸がん検診|盛岡市公式ホームページ、https://www.city.morioka.iwate.jp/kenkou/kenko/kenshin/1006534/1006543.html

子宮体がんは、閉経前後〜閉経後が好発世代です。一方、子宮頸がんは比較的若い20代〜40代で発症することも少なくありません。

どちらも子宮にできるがんですが、発生部位も原因も異なります。子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が主な原因であるのに対し、子宮体がんは女性ホルモンの一つであるエストロゲンの影響や生活習慣が大きく関与しているとされています。

見分けがつきにくい症状もあるため、両者の違いを理解しておくことが早期発見につながるといえるでしょう。

子宮頸がんと子宮体がんの発生部位の違い

子宮がんは大きく「子宮頸がん」と「子宮体がん」に分類されますが、その発生部位にも違いがあります。子宮頸がんは、膣と子宮のつなぎ目である「子宮頸部」と呼ばれる部分に発生します。一方、子宮体がんは子宮の奥にある「子宮体部」の中の妊娠時に胎児を育てる「子宮内膜」に発生します。

子宮頸がんは性交経験やHPV(ヒトパピローマウイルス)感染の関連が指摘されるのに対し、子宮体がんは女性ホルモンであるエストロゲンによる過剰な刺激や生活習慣病がリスクとされています。

子宮体がんの主な症状

子宮体がんの初期症状としてよく見られるのは不正出血です。月経期間以外に見られる出血や閉経後の出血は、子宮体がんの代表的な初期症状です。がんが進行し腫瘍が大きくなってくると、おりものの異常や排尿時の痛み、お腹の張り感やリンパ節の圧迫による下肢のむくみなどが生じてきます。

子宮体がんの初期症状については以下の記事も参考にしてください。

>>子宮体がんの初期症状とは?不正出血から始まるサインと早期発見の重要性

子宮体がんになりやすい人チェックリスト

子宮体がんになりやすい人チェックリスト
子宮体がんは、ホルモンバランスや生活習慣、年齢、既往歴など、さまざまな要因が影響して発症するとされています。エストロゲンの影響を受けやすい人、影響を受ける機会が多かった人はリスクが高まるため、自分が当てはまる項目がないかを確認しておくことが大切です。

    【子宮体がんリスク因子チェックリスト】

  • 妊娠・出産経験がない
  • 月経が不規則、または長期間にわたり無月経と月経再開を繰り返したことがある
  • 肥満(BMI25以上)
  • 糖尿病、高血圧などの生活習慣病がある
  • エストロゲン製剤のホルモン補充療法を受けている
  • 乳がん治療でタモキシフェンを使用している
  • 家族に子宮体がん、大腸がん(リンチ症候群)がいる
  • 40代後半~閉経前後で月経異常が増えてきた
  • 早期初潮または遅い閉経(エストロゲン暴露期間が長い)

 

子宮体がんの疑わしい症状チェックリスト

子宮体がんは、比較的早い段階で「不正出血」というわかりやすいサインが見られやすいがんです。閉経後の出血やおりものの変化なども重要な手がかりになります。以下の症状に心当たりがある場合は、早めに婦人科を受診することを検討しましょう。

    【子宮体がんを疑うチェックリスト】

  • 月経以外の不正出血がある
  • 閉経後に出血があった
  • おりものの量やにおいが急に変化した
  • 排尿時に痛みがある、または排尿がしづらい
  • 下腹部の痛み・違和感・張り感が続く
  • 足のむくみが続く(骨盤リンパ節の障害の可能性)
  • 性交時の痛みが増えてきた
  • 原因不明の貧血がある
  • 体重減少や倦怠感が続く

 

子宮体がんの受診の目安

子宮体がん発覚のきっかけになりやすい症状が、不正出血です。閉経していない方であれば、月経期間以外に出血が見られたら、それが「不正出血」です。閉経後の方であれば出血があると異常症状なので、早い段階で専門医への受診を検討しましょう。

また、月経期間中であってもいつもより明らかに出血量が増えている場合や、普段なら月経が終わっているはずの期間でもダラダラとした出血が異常に長引く場合も、受診の目安の一つです。

不正出血は、ポリープや子宮筋腫、子宮や膣の炎症といった子宮体がん以外の疾患でも生じます。いずれにしても不正出血は「異常な症状」の一つではあるため、治療が必要かどうかの鑑別のためにも放置せず、できるだけ早めに受診することが大切です。

子宮体がんの原因

子宮体がんに至る原因には「エストロゲン」の関与無しでは語れません。ではなぜ、女性の体の機能を維持するエストロゲンが、がんの発生に関与しているのでしょうか。

エストロゲンによる子宮内膜への刺激

エストロゲンによる子宮内膜への刺激
(参照:子宮体がんについて|京都済生会病院、https://www.kyoto.saiseikai.or.jp/pickup/2024/03/post-62.html

子宮体がんの発生につながる原因の一つに、女性ホルモンであるエストロゲンが影響しているといわれています。エストロゲンは、妊娠した際に胎児を育てるための子宮内膜の厚みを増加させるためのホルモンです。エストロゲンにより子宮内膜を肥厚させるために刺激が与えられるのですが、その刺激により子宮体がんの発生要因になってしまっていると考えられています。子宮体がんの発症にエストロゲンが関わっているタイプは、1型と呼ばれています。子宮体がんの全体の約8割以上が1型です。 一方でエストロゲンの影響が少ないといわれているタイプは、2型として区別されています。

子宮体がんになりやすい人

子宮体がんは、すべての女性になる可能性がある疾患です。エストロゲンの影響を受けやすい体質やライフスタイルが関連しているのはもちろん、その他にも生活習慣や既往歴、家族歴もなりやすい人として重要な手がかりとなります。ここでは、子宮体がんになりやすいとされる代表的な因子について解説します。

妊娠・出産経験がない

妊娠・出産経験がない人は、単純に考えるとその分生理が止まる機会がなかったと考えられます。それだけエストロゲンの刺激を受ける回数=月経回数が多いだろうという予測が立ちます。そのため、妊娠・出産経験がある人と比較すると子宮体がんになりやすい傾向があるといえるでしょう。

肥満 ・糖尿病・高血圧などの生活習慣病やなりやすいライフスタイルの人

子宮体がんは、肥満・糖尿病・高血圧といった生活習慣病とも密接に関係しています。肥満の人は、体内の脂肪組織からエストロゲンの産生を促し、子宮内膜が長期間刺激されやすくなります。

糖尿病をもつ人はリスクが約2倍 になるという報告もあります。糖尿病はインスリンの作用が低下しますが、補う形で高インスリン血症になり、その状態が腫瘍細胞の増殖につながることもわかっています。また、高血圧そのものが直接の原因とは限らないものの、生活習慣病の一部であり、肥満や糖尿病などと併発することも少なくないため、リスク因子の一つとして考えられているようです。

エストロゲン製剤を使ったホルモン補充療法

エストロゲン製剤を使ったホルモン治療も、リスク因子として考えられています。エストロゲン製剤を使用した治療、更年期障害の女性に対するエストロゲン製剤を用いたホルモン補充療法、乳がんの患者さんのタモキシフェンと呼ばれるホルモン治療薬などが代表的です。

遺伝

子宮体がんの発症には遺伝的な要素も関与しています。先に解説した、エストロゲンの影響が少ない2型の子宮体がん患者さんのうち、約3〜5% は遺伝的な素因があることもわかっています。

なかでも、リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸がん)という遺伝性疾患をもつ人は、子宮体がんを含む複数のがんを発症しやすいことが知られています。リンチ症候群に関連する遺伝子異常があると、DNA修復機能がうまく働かずがん化のリスクが高まることがわかっています。若年で子宮体がんを発症した人や、家族にリンチ症候群などのがん患者がいる場合は、遺伝カウンセリングや遺伝子検査を検討するのもよいでしょう。

子宮体がんの検査・診断

子宮体がんの検査・診断
子宮体がんは、初期症状として不正出血が現れやすい一方、最終的な確定診断は手術後に決定します。術前にもさまざまな検査はおこなわれますが、それらの情報を参照としてでた診断結果はあくまでも推定です。推定にはなりますが、手術の術式や術前の抗がん剤使用の有無などの判断材料としては、十分活用できます。

疑わしい症状があった場合には、問診・内診・エコーに加え、細胞診や組織診、画像検査などを組み合わせて病変の有無や広がりを評価します。

詳しくは以下の記事も参考にしてください。
>>子宮体がんの初期症状とは?不正出血から始まるサインと早期発見の重要性

子宮体がんの治療

子宮体がんの治療は、がんの進行度(ステージ)や組織型、患者さんの年齢などによっても異なります。基本的には手術を中心に、できるだけ最大限、悪性腫瘍および疑わしい組織を切除します。そのあと、確定診断のための生検を実施し、必要に応じて追加で抗がん剤や放射線治療、ホルモン療法などが組み合わせられます。

詳しくは以下の記事も参考にしてください。
>>子宮体がんの初期症状とは?不正出血から始まるサインと早期発見の重要性

フコイダン療法

子宮体がんの治療の選択肢としては、手術・抗がん剤・放射線治療が標準的ですが、近年では補助的な治療法として海藻由来の多糖類であるフコイダンを併用することで改善が得られたケースも報告されています。

中分子フコイダンは、抗がん剤治療との併用で患者の体調維持やQOL(生活の質)向上につながっただけではなく、なかには悲観的な状態だった患者さんが改善したというケースも観察されました。

当院のフコイダン療法で卵巣がん腹膜播種が改善した症例

子宮体がんではありませんが、隣接した部位である卵巣がんの例について紹介します。卵巣がんステージⅢCに、腹膜播種とリンパ節転移をともなう進行例です。手術と長期にわたる抗がん剤治療がおこなわれていました。患者さんは抗がん剤投与に加え、中分子フコイダンの摂取を1日3本のペースで開始。その約2ヵ月半後、腫瘍マーカー(CA125)は正常化し、CT検査でもリンパ節転移が消失したのです。また、患者さん本人は抗がん剤治療時の強い倦怠感が軽減したと感じており、治療継続の支えになったともおっしゃっていました。

詳しくは以下の記事を参考にしてください。
>>“臨床例②:ステージⅢCの卵巣がんの腹膜播種(62歳女性)”

子宮体がんの予後

子宮体がんは不正出血という、わかりやすい自覚症状が生じることも少なくありません。患者さん自身が自覚しやすい症状が現れるため、比較的早期に発見されやすいといえます。基本的治療方針は「最初に手術を実施してとり切る」ことなので、適切な治療がおこなわれた場合には良好な予後が期待できます。

しかし、進行期が進むほど再発や転移のリスクが高まるため、診断時のステージや組織型によって予後は差が生じます。治療後も継続的な経過観察が重要といえるでしょう。

詳しくは以下の記事も参考にしてください。
>>子宮体がんの初期症状とは?不正出血から始まるサインと早期発見の重要性

まとめ

子宮体がんは、早期であれば治療成績が良好ながんです。初期症状として現れやすい「不正出血」やおりものの変化をキャッチし、早い段階で受診することが重要です。また、妊娠歴や生活習慣病、ホルモンバランスなどによりリスクが上昇するため、自分がどの程度リスクをもつのかを把握しておくことも、早期発見のための意識づけになるでしょう。

チェックリストなどもうまく活用し、当てはまる項目がある人は意識的に検診を受けましょう。気になる症状が続く人は、放置せず早めに婦人科受診を検討しましょう。正しい知識と適切な行動が早期発見・治療につながり、将来の健康を守る大きな一歩となるはずです。

近年のがん治療には統合医療もおこなわれるようになっています。

なかでも注目を集めているのがフコイダン療法。中分子フコイダンが持つ作用に着目した療法で、がん治療によい効果をもたらすと期待されています。

フコイダン療法は、抗がん剤との併用が可能です。

それだけではなく、抗がん剤と併用することでその効果を高め、副作用の軽減も見込めると言われています。

「中分子フコイダン」を用いた臨床結果の一例を紹介しています。どういった症状に効果があるか具体的に知りたい方は臨床ページをご覧ください。
>>「中分子フコイダン」を用いた臨床結果

>>フコイダンとがん治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ

がん治療における選択肢の1つとしてフコイダン療法があることを念頭に置き、医師と相談したうえでベストな治療方法を考えていきましょう。

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この記事の執筆者
日置クリニック コラム編集部

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